人類の住んで居る地球を大切にしようと願うのは自然な心情です。
しかしその気持と炭酸ガス削減の運動とは何故かチグハグが感じがします。
私は地球温暖化の原因が炭酸ガスの成層圏での蓄積だという学説を初めから信じていませんでした。それは実験で証明できない単なる仮説なのです。信ずる、信じないは個人の勝手で良いのです。
46億年の歴史を持つ地球の上で起きた自然現象は複雑、多岐でその無数の現象のほとんど全ての因果関係は科学的に解明されていないのです。ごく一部の自然現象の原因が分かっているに過ぎないのです。そんな事は科学者なら誰でも知っていることなのです。
地球全体の温暖化が仮に起きていたとしてもその原因は多数あり、その多数の原因が相互作用をしながら温暖化を進行させると考えるのが普通の科学的な仮説の組み立て方なのです。それを単純に炭酸ガスの蓄積だけと断定する仮説はあまりにも雑過ぎて到底信用の出来ない仮説なのです。
地球に氷河期があり間氷期がありますが、その原因すら分かっていません。仮説しかありません。温暖化が氷河期と次の氷河期の間に起きる現象である可能性もあるのです。
地球温暖化は太陽の活動との関係がありそうな事は素人にも想像できます。しかしそれすら原因としては証明されていません。
このように科学的実験で証明出来ない単なる、そして雑過ぎる仮説を政治的や経済的に重要視して、炭酸ガス削減に無駄なお金を使っている国は日本だけです。その非科学的政策には驚きの一語に尽きます。
アメリカでは2009年に地球温暖化の原因が炭酸ガスという学説に反対するシンポジウムムが開催されたという報道もあります。以下に引用するように桜井よしこのブログで紹介されています。
それでは何故、日本が率先して炭酸ガス削減運動を展開し、京都議定書まで作ったのでしょうか?率先すれば炭酸ガス削減技術で世界の工業国のなかで技術的な優位に立てます。日本が技術でリード出来る分野が広がるのです。
そして何よりも原子力発電所建設を優先的に推進出来ます。原発技術で優位に立てるのです。
しかし2011年3月の原発の水素爆発で日本の戦略は無駄になってしまったのです。昨年の原発事故以来、炭酸ガス削減のことが大きな問題としてマスコミが報道しなくなったのです。そしてうやむやのうちに炭酸ガス削減問題は次第に消えて行く運命にあるのです。
科学的実験で証明不可能な仮説を利用すれば、対抗勢力や対抗国に科学的弱点を抑えられ日本の政策は骨抜きにされるのです。
地球を大切に思う心は重要なことです。しかしどのような事を実行したら地球を本当に大切にできるかという問題は非常に難しいのです。
続編で、その難しさを少し考えてみます。(続く)
=====桜井よしこブログ=========
「 温暖化はCO2の所為ではない 」 2009年04月09日 『週刊新潮』 2009年4月9日号
日本ルネッサンス 第357回
3月8日から10日まで、ニューヨークで「反地球温暖化対策」のシンポジウムが開かれた。温暖化はCO2増加による現象であり、CO2削減の先頭に立たなければならないとして、対策に万全を期そうとしている日本にとっては、思いがけないシンポジウムだが、主催は米国保守系シンクタンクの「ハートランド研究所」、今年の参加者は、昨年より大幅増の800名に達した。
「地球温暖化はCO2の所為だという説に疑問を持つ各国の気象研究者や政策専門家が集り、議論は活発でした。各国政府が間違った科学予測に基づいてCO2削減や温暖化対策に莫大な無駄金を使おうとしているいま、科学者がきちんと発言しなければならないという雰囲気でした。特に私は日本の科学者として、日本政府、政治家、官僚の皆さんに、温暖化とCO2は必ずしも結びつかないという科学の知見に、謙虚に耳を傾けてほしいと思い、論文も発表しました」
こう語るのは地球物理学の権威、赤祖父俊一氏である。氏はアラスカ大学フェアバンクス校(大学院)でオーロラの研究で博士号を取得、同大学で地球物理学教授を20年余り務め、86年からは同大学の地球物理学研究所長、国際北極圏研究センター長を歴任した。約50年間、海外で研究してきた氏は、日本の温暖化問題の議論は、科学的知見や分析とは無縁の次元で、思い込みに基づいて行われていると指摘する。
「温暖化の原因をCO2だと信じ込み、CO2削減に官民一体で膨大な資金を注ぎ込む国は、国際社会でも日本だけです。そのような姿は異常です。温暖化とCO2には直接の因果関係がないことを示す現象が、かれこれ10年も前から起きていて、少数かもしれませんが、科学者らはそのことを指摘してきたのです」
========以下省略=====