贅沢な暮らしといってもお金を浪費する生活ではありません。多少のお金が必要ですが、それよりも強靭な精神力が必要なのです。私には絶対に真似の出来ない暮らし方です。
それは山林の中にある別荘風の小さな家に住むことです。周りの林では小鳥の声がし夏ゼミが鳴き、鹿や猿が庭先に遊びに来ます。空気が新鮮で、静かに梢の風の音がするだけです。
大体に年老いた男性が一人で住んでいますが、子供連れの若夫婦も住んでいます。
老人の男性は食料を買いに里のスーパーに降りて行くほかは山林の中を散歩して過ごしています。
若夫婦は山林の中から車で通勤しています。あるいは家にこもってコンピューターの仕事をして暮らしています。そして窯業をして焼き物をネットで販売している人もいます。
そんな人々は都会の便利さや劇場や展覧会とは無縁です。美食にも興味がありません。病気になっても近所に病院はありません。
私が時々行く山の小屋の周りにそのような人が8人くらい住んでいます。みんな家が離れているのでお互いは淡い付き合いのようです。
時々会って、少しだけ話をします。不思議なことにみんなが明るくて幸せそうなのです。都会の贅沢と自然林を楽しむ贅沢の違いを考え込んでしまいます。
そんな様子を昨日撮ってきた写真で示したいとおもいます。まず甲斐駒の麓の様子を示します。
写真の中の青い車は私の必需品ですが、山林の中に独り暮らしている人々には車無しで生活している人もいます。必要な食糧などは宅急便とネットで取り寄せています。黒猫ヤマトはどんな山奥でも届けてくれます。私は感心しています。
山林の下の田には見事な武川米がとれます。山林の中の人々は北杜市に住民票を移していますが農家とは無縁な生活です。この田が稲作の限界線で、この右上は寒すぎて稲が育ちません。冬には限界線の上では雪が積もっています。
田圃を通過して山林の中へ登って行くと上の写真のような森林がえんえんと続いています。しかし所々に平らな台地があって森が切り開いてあります。経済の高度成長時代に不動産業者が切り開いて売り出したのです。下にそのような別荘を示します。
この写真だけは私が冬に撮ったものです。後の甲斐駒岳が雪で輝いています。別荘なので電気は引いてあります。ガスはプロパンガスです。水道は自家水道です。下水は自然吸い込み式浄化方法です。ゴミの収集はありませんから自分で焼却します。それが大変なのでスーパーではビニールの包みは開けて、中身だけ買って来ます。
花々はよく育ちますが鹿や猿に食べられてしまうので花壇は金網で囲います。
上の写真は山林の下の別荘のものです。鹿や猿の出ないところにある別荘です。いつも老夫婦が沢山花を咲かせています。四季折々、写真を撮らせてもらっています。昨日は声をかけましたがお留守でした。道路から写真を撮らせて頂きました。
いかがでしょうか?貴方には都会の家を売り払って、山林の中に暮らせるでしょうか?それにしても人生の過ごし方は人それぞれですね。
それはさておき、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)