後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

大東亜戦争がアジア諸国を欧米の植民地から解放した・・・それを誇りに思うべし

2013年07月22日 | 日記・エッセイ・コラム

このブログで日本が朝鮮を併合したり、満州国を作ったのは道義的に悪いことだったという意見を何度も書きました。

大東亜戦争で南方の国々を侵略して、日本領にしたことも倫理的に間違った行為だったと書きました。

それに対して最近反対の意見を丁寧に書いたコメントを貰いました。

その論旨は、欧米の近代の歴史を客観的に考えると自国の領土を武力で拡大することは普通の事で、誰も道義的に間違っていると反省などしていません。

例えばインドネシアを植民地にしていたオランダは絶対に謝罪しません。インドネシアがどんなに執拗に謝罪を要求しても無視し続けています。

武力で優勢だった日本が周囲の国々を侵略して自分の領土にしたことは人類として当然なことなのです。反省したり相手の国へ謝罪する必要などありません。

そして大東亜戦争で日本がアジア諸国を欧米の植民地から解放したのだから、それを誇りに思うべしという意見なのです。

欧米諸国が武力で領土を拡大したり、植民地を作っているその悪しき風習を日本が真似をしただけです。その行為は人類の歴史をみると当然過ぎる行為なのです。

ですから韓国や中国から日本の軍事侵略を非難されても無視します。領土問題など始めから存在しなかったと主張します。

このように論理の展開を私は尊重します。しかし尊敬しません。

このような主張は本当に日本の国益を将来も守る賢明な外交戦略なのでしょうか?

自民党が今回の選挙で大勝したのは日本国民が最近急に右傾化して、安倍総理の中国や韓国へ対する外交戦略を支持しているのがその原因です。

安倍総理はアベノミクスで経済活性化に成功しつつあります。何と云っても8000円台だった株価を14500円位まで改善したのです。これは経済再生の奇跡のようなお手柄です。

その上、安倍総理はアメリカ大統領と会い、アフリカ諸国やアラブ諸国、そして東ヨーロッパを訪問し国際外交の上で大きな前進をしました。

総合的に見ると安倍さんを高く評価しています。しかし韓国と中国に対する外交はあまりにも硬直し過ぎています。危惧しています。

こう書くと批判的なコメントが来そうです。

皆様は如何ごな意見でしょうか?


自民党の圧勝で新しい形の富国強兵政策が進められる・・・それを覚悟すべきです

2013年07月22日 | 日記・エッセイ・コラム

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安倍総理が「日本を取り戻す!」と連呼しながら日本列島を駆け巡り、その結果、自民党が圧勝しました。参議院でも衆議院でも自民党と公明党の議席が大きく過半数を越えたのです。いよいよ安倍総理は自分の信念である新しい形の富国強兵政策を実行し始めます。我々はそれを受け入れざるを得ないと覚悟すべき時なのです。

「日本を取り戻す」という文句の意味には少なくとも3つ以上の意味があります。

1980年代の経済高度成長時代の日本を取り戻すという意味だけだと思う人も多かったと思います。

しかし安倍総理の心情では、曾て大日本帝国がアジアに君臨し、各国から尊敬されていた頃の日本のような国にしたいという想いがあったと思います。

そして「日本を取り戻す」という言葉の中には飛鳥・大和朝廷以来の天皇制を中心にした日本の伝統的な精神文化を取り戻すという意味もあると解釈できます。

これら3つが混ざったものが安倍総理の右傾化思想なのです。

日本経済の高度成長時代の日本を取り戻す政策は「アベノミクス」として既に成果を上げ、株価が8000円台から14500円位まで上昇しています。今後は企業の利潤を増やし、正社員としての雇用数を増大し、失業率を低下させる政策を推進すると思います。そして大震災の復興も推し進めるでしょう。

さて選挙中はあえて黙っていましたが、いよいよ日本の軍事力増強に着手する筈です。先日も石垣島などに展開している海上自衛隊や海上保安庁の部隊を訪問し、「日本の安全は君たちの双肩にかかっている」という趣旨の演説をしていました。

上と下の写真は海上自衛隊の護衛艦127号と潜水艦「そうりゅう」とミサイル艦の写真です。

これは明らかに尖閣諸島近辺から中国の艦艇を追い払うという安倍総理の決意なのです。

田中総理と周恩来首相が日中共同宣言の決定交渉中に、「尖閣諸島の問題は棚上げにして、将来の賢い人々に任せましょう」という合意が有ったことは事実のようです。そのことは野田元自民党幹事長も会談後に田中総理から聞いていたと中国側に証言しています。幸か不幸かそれは文書にして残さなかったのです。

文書が無いのですからそんな約束は無かった。尖閣は日本の固有の領土だと言っても良いのです。安倍総理は国際信義を捨て、領土を取りました。

これに賛成する日本人が大多数なのです。そのことも原因の一つになって自民党が圧勝したのです。

原発再稼働も富国強兵のために推進します。しかし原発反対の国民が多いので再稼働の認可は原発規制委員会へ任せています。直接的な責任は取らなくて良い体制です。

安倍総理はまず平和憲法を改正して自衛隊の海外派兵を自由にするでしょう。日本の軍事同盟国のアメリカが喜びます。

そして防衛庁の予算を増加し、強兵政策を進めるでしょう。

さて第三の、天皇制を中心した日本の精神文化を取り戻すという意味を考えて見ましょう。

それを具体的に言うと、明治天皇を中心にした日清戦争や日露戦争の正当化の宣伝をすることです。

勿論、その先には朝鮮の日本への併合と、満州国の建国の正当化を主張します。

そして大東亜戦争の目的は欧米の植民地だったアジア諸国の解放だったと主張します。その主張はアジア諸国が戦後みな独立したという結果論から正しかったとも言えるのです。

最近、このように考える日本人が大多数になってきたような感じを受けています。

あまりにも中国と韓国が日本の侵略を過大に非難し続けるので日本人の歴史観が大きく右傾化してきたのです。日本がアジアに君臨していた頃を取り戻し、日本の名誉を守るという思考なのです。

この心情の変化の波に上手に乗ったのが安倍総理と自民党なのです。

今度の自民党の圧勝は戦後の日本の歴史的変化現象と考えられます。

日本人の大多数がそれを望んでいるのですから仕方が無いのです。民主主義とはどちらが正しいということよりも多数決が優先する原理なのです。

今後、日本が戦争に巻き込まれないように国民一人一人が注意深く見守り、強化された自衛隊のシビリアン・コントロールを徹底して実行すべきです。この趨勢ではそれ以外に戦争を避ける方法はないのですから。

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

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上は新鋭潜水艦の「そうりゅう」で下はミサイル艦です。

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