ピースボートとは1983年に辻元清美、吉岡達也など早稲田大学の学生が設立したNGOで、毎年客船をチャーターして長期の海外航海を実施しています。その船もピースボートと呼ばれています。
今年は1981年にデンマークで建造されたオーシャンドリーム号をチャーターし世界一周の航海に出ます。
その客船の見学会が晴海埠頭でありましたので家内と共に行ってきました。まず撮ってきた写真を示します。
・上も下も皆日本人のボランティアスタッフです。これがこの客船の特徴です。
・上はインドネシアの優雅な踊りで、船内のシアターでこのショーがありました。
この客船は進水した1981年頃には豪華客船として運行されていたようですが、30年以上経過すると古臭くなりピースボートのチャーター客船となったようです。
古臭い感じはしますが船内はよく掃除してあり問題はありません。その上、35、265トンと大変大きいので映画館、シアター、図書館、美容室、会議室、プールなどなどの施設がゆったりと作ってあります。床も北欧の堅い材木でしっかり仕上げてあり重厚感もあり申し分がありません。
食事は豪華客船ではないのでセルフサービスが原則です。希望者は給仕のサービスつきの正式のディナーもあるそうです。
ピースボートの歴史と活動経過は末尾につけた参考資料をご覧ください。
それよりも今日大変吃驚したことを以下にご報告いたします。
晴海客船センターに行ったら、いきなり明るい感じの若い男女が愛想よく声をかけてくれて受付けの手伝をしてくれるのです。女性は皆アジアの民族衣装を着た日本人です。何かの宗教団体のイベントに来たようです。
そこで思い出しました。創価大学の美術館へ行ったときもこのように若者に歓迎されたのです。
どちらも明るくて真面目で頼もしい若い男女です。彼等をピースボート・ボランティアスタッフと呼びます。女性はアジアの民族衣装を着た日本人スタッフです。茶髪の若者は一切いません。
分かりやすく書けば、今日会ったのはピースボート教を信じる人たちなのです。
ピースボートは平和・民主主義・人権・地球環境を守る草の根的な活動なのです。彼らはその同志なのです。しかし自分たちがしていることが草の根的な市民活動とは意識していないのです。実に不思議な団体です。
草の根的市民活動ですから日本の政府に反対する活動もします。国後島や北朝鮮などへも渡航しました。原発撤廃運動もします。
ですから共産主義者と誤解されました。しかし彼等には資本主義思想も共産主義思想も一切ありません。
ただひたすら単純に世界中の人々は仲良くして、民主と人権と良い環境を守ろうとする市民運動のついでに、世界の船旅を楽しむという人々の団体です。
彼等は宗教も思想も政治政党も一切関心がないのです。人畜無害な団体なのです。その事を正しく理解しないと、とんでもない悪い評価になります。
このような人々が日本に存在するようになったのです。日本文化の幅と深みが増大したのです。私は深い安堵感を持ちました。
このような市民運動の雰囲気に違和感を感じない人へお薦めの世界一周の船旅です。
豪華客船の成金趣味的な雰囲気がお嫌いな方へお薦めです。
豪華客船より低価格です。大いに参加申し込みをなさって下さい。
上の感想は、この船の運行会社の株式会社ジャパングレイスの営業部の好青年、増永和朗さんと長時間話合って理解した結果得た感想です。
しかし77歳の私にとっては、今更、平和・民主主義・人権・地球環境を守る草の根的な船旅はご勘弁頂きたいと感じながら帰ってきました。しかし一方では今日会った真面目な黒髪の若者を尊敬しています。好意を感じています。
このピースボートの世界一周は毎回満員になうそうです。毎回利潤が上がっているようです。その理由は明日の記事で分析し、皆様へご説明したいと思います。
以上は今日の見学会の感想です。
=====ピースボートに関する参考資料==============
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%88)より。
ピースボート(Peace Boat)とは、国際交流を目的として設立された日本の非政府組織(NGO)、もしくは、その団体が主催している船舶旅行の名称である。後に政治家となった辻元清美ら早稲田大学の学生数名が1983年(昭和58年)に設立した。創設メンバーで現在も運営に関わっているのは、吉岡達也のみ。
ピースボートはアジアをはじめとする各地の人々と現地での交流を行うことで国際交流と理解を図るという趣旨により、青少年を運営主体として長期の船旅を企画している。また、ジャパングレイスが旅行業者としてこの船旅を運営・実施している。
1983年にピースボートが企画される発端となったのは、日本のアジア侵略を「進出」と書き換え、被害国の人々が抗議した「教科書問題」である(誤報に端を発して国際問題となった。報じられた教科書とは別に「進出」との書き換え意見があったことも判明した)。世界中の市民と交流するに当たって、平和・民主主義・人権から地球環境問題など、具体的には、ユーゴスラビア紛争やパレスチナなどの地域紛争や、核問題、アフリカなどの貧困問題、HIV問題、あるいはカンボジアのような国の地雷廃絶など、地球上が抱える重大な問題をテーマに扱い、世界の市民と交流を行いながら続けてきた船旅企画である。
時として政治的・外交的問題を意識して渡航先を選ぶこともあることから、その行動や成果には賛同と否定の両方がある。 ピースボートの主要活動である船舶旅行(クルーズ)は、平均して年2回以上行われている。船舶や寄港地での講演や交流企画もあり、参加者に体験と交流を促す面が強い。その一方、「ボランティアスタッフ」になれば通常より割安で乗船できることもあり、「安価な世界旅行ができる」と考えて参加する者もいると言われる。 また、クルーズ以外にも多数のプロジェクトが実施されている。
ピースボートは国連との特殊諮問資格 (Special Consultative Status) をもつ国際NGOとして、活動の成果を踏まえて国連に報告、提言などを行うことができる。このことは国連広報センターのHPでも触れられている。