後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

ピースボート3.5万トンの客船を見学して・・・平和・民主主義・人権・地球環境を守る船

2013年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

ピースボートとは1983年に辻元清美、吉岡達也など早稲田大学の学生が設立したNGOで、毎年客船をチャーターして長期の海外航海を実施しています。その船もピースボートと呼ばれています。

今年は1981年にデンマークで建造されたオーシャンドリーム号をチャーターし世界一周の航海に出ます。

 その客船の見学会が晴海埠頭でありましたので家内と共に行ってきました。まず撮ってきた写真を示します。

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・上も下も皆日本人のボランティアスタッフです。これがこの客船の特徴です。

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・上はインドネシアの優雅な踊りで、船内のシアターでこのショーがありました。

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この客船は進水した1981年頃には豪華客船として運行されていたようですが、30年以上経過すると古臭くなりピースボートのチャーター客船となったようです。

古臭い感じはしますが船内はよく掃除してあり問題はありません。その上、35、265トンと大変大きいので映画館、シアター、図書館、美容室、会議室、プールなどなどの施設がゆったりと作ってあります。床も北欧の堅い材木でしっかり仕上げてあり重厚感もあり申し分がありません。

食事は豪華客船ではないのでセルフサービスが原則です。希望者は給仕のサービスつきの正式のディナーもあるそうです。

ピースボートの歴史と活動経過は末尾につけた参考資料をご覧ください。

それよりも今日大変吃驚したことを以下にご報告いたします。

晴海客船センターに行ったら、いきなり明るい感じの若い男女が愛想よく声をかけてくれて受付けの手伝をしてくれるのです。女性は皆アジアの民族衣装を着た日本人です。何かの宗教団体のイベントに来たようです。

そこで思い出しました。創価大学の美術館へ行ったときもこのように若者に歓迎されたのです。

どちらも明るくて真面目で頼もしい若い男女です。彼等をピースボート・ボランティアスタッフと呼びます。女性はアジアの民族衣装を着た日本人スタッフです。茶髪の若者は一切いません。

分かりやすく書けば、今日会ったのはピースボート教を信じる人たちなのです。

ピースボートは平和・民主主義・人権・地球環境を守る草の根的な活動なのです。彼らはその同志なのです。しかし自分たちがしていることが草の根的な市民活動とは意識していないのです。実に不思議な団体です。

草の根的市民活動ですから日本の政府に反対する活動もします。国後島や北朝鮮などへも渡航しました。原発撤廃運動もします。

ですから共産主義者と誤解されました。しかし彼等には資本主義思想も共産主義思想も一切ありません。

ただひたすら単純に世界中の人々は仲良くして、民主と人権と良い環境を守ろうとする市民運動のついでに、世界の船旅を楽しむという人々の団体です。

彼等は宗教も思想も政治政党も一切関心がないのです。人畜無害な団体なのです。その事を正しく理解しないと、とんでもない悪い評価になります。

このような人々が日本に存在するようになったのです。日本文化の幅と深みが増大したのです。私は深い安堵感を持ちました。

このような市民運動の雰囲気に違和感を感じない人へお薦めの世界一周の船旅です。

豪華客船の成金趣味的な雰囲気がお嫌いな方へお薦めです。

豪華客船より低価格です。大いに参加申し込みをなさって下さい。

上の感想は、この船の運行会社の株式会社ジャパングレイスの営業部の好青年、増永和朗さんと長時間話合って理解した結果得た感想です。

しかし77歳の私にとっては、今更、平和・民主主義・人権・地球環境を守る草の根的な船旅はご勘弁頂きたいと感じながら帰ってきました。しかし一方では今日会った真面目な黒髪の若者を尊敬しています。好意を感じています。

このピースボートの世界一周は毎回満員になうそうです。毎回利潤が上がっているようです。その理由は明日の記事で分析し、皆様へご説明したいと思います。

以上は今日の見学会の感想です。

=====ピースボートに関する参考資料==============

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%88)より。

ピースボート(Peace Boat)とは、国際交流を目的として設立された日本の非政府組織(NGO)、もしくは、その団体が主催している船舶旅行の名称である。後に政治家となった辻元清美ら早稲田大学の学生数名が1983年(昭和58年)に設立した。創設メンバーで現在も運営に関わっているのは、吉岡達也のみ。

ピースボートはアジアをはじめとする各地の人々と現地での交流を行うことで国際交流と理解を図るという趣旨により、青少年を運営主体として長期の船旅を企画している。また、ジャパングレイスが旅行業者としてこの船旅を運営・実施している。

1983年にピースボートが企画される発端となったのは、日本のアジア侵略を「進出」と書き換え、被害国の人々が抗議した「教科書問題」である(誤報に端を発して国際問題となった。報じられた教科書とは別に「進出」との書き換え意見があったことも判明した)。世界中の市民と交流するに当たって、平和・民主主義・人権から地球環境問題など、具体的には、ユーゴスラビア紛争やパレスチナなどの地域紛争や、核問題、アフリカなどの貧困問題、HIV問題、あるいはカンボジアのような国の地雷廃絶など、地球上が抱える重大な問題をテーマに扱い、世界の市民と交流を行いながら続けてきた船旅企画である。

時として政治的・外交的問題を意識して渡航先を選ぶこともあることから、その行動や成果には賛同と否定の両方がある。 ピースボートの主要活動である船舶旅行(クルーズ)は、平均して年2回以上行われている。船舶や寄港地での講演や交流企画もあり、参加者に体験と交流を促す面が強い。その一方、「ボランティアスタッフ」になれば通常より割安で乗船できることもあり、「安価な世界旅行ができる」と考えて参加する者もいると言われる。 また、クルーズ以外にも多数のプロジェクトが実施されている。

ピースボートは国連との特殊諮問資格 (Special Consultative Status) をもつ国際NGOとして、活動の成果を踏まえて国連に報告、提言などを行うことができる。このことは国連広報センターのHPでも触れられている。


私の記事は間違っていた!訂正します・・・アメリカの黒人差別は根強い

2013年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

私は7月12日に掲載した記事、オバマ大統領の人種差別絶滅効果・・・すごい差別を体験した私の深い感慨 でアメリカの黒人差別は無くなったと書きました。

しかし7月13日に黒人少年を射殺した白人が無罪判決を受けたのです。そして無罪判決に抗議して全米の都市でデモが行われ、カルフォルニア州のオークランド市でのデモは暴徒化し、商店の打ちこわしが行われたのです。事件の内容や写真は下にありますのでご覧ください。

ああ、アメリカはさっぱり変わっていないのです。

7月12日の掲載した私の記事は間違っていました。心からお詫びして、訂正します。その記事の内容は私の希望でした。祈りでした。

ここで私の感想を書きます。

アメリカでは奴隷制度で多数の黒人をアフリカから入れ、召使いや農奴として使いました。そしてその黒人を下層階級として固定する社会を作ったのです。

白人階級と黒人階級の対立の心理が根付いているのです。

ですから何か事件が起きると黒人階級が団結します。私は黒人階級に同情しています。そのひどい差別の実態を見ているからです。

しかし一方、ヨーロッパ諸国では白人階級と黒人階級の対立はありません。

そもそもヨーロッパには貴族階級と中流と下層階級という厳しい階級制度が厳然として存在していたのです。ですから、「黒人階級」は下層階級に吸収されてしまいます。その下層階級では白人も黒人も一緒になっていたのです。

ヨーロッパにも黒人差別はあります。しかし他の差別の種類が多すぎて白人対黒人という鮮明な対立が見えないのです。

人種差別を人類が克服出来るか否かは本当に楽観を許しません。それは人間の原罪なのでしょうか。暗いニュースがアメリカからまたやって来ました。

それはそれとして、

 

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

=====黒人少年射殺事件と裁判の経過==========

http://www.cnn.co.jp/usa/35034665.html より。

(CNN) 米フロリダ州中部サンフォードの路上で2012年2月に発生した元自警団団員によるアフリカ系(黒人)の少年の射殺事件で、同地の陪審裁判は13日、ジョージ・ジマーマン被告(29)に対し無罪の評決を下した。

被告は、発砲は少年の暴力に対する正当防衛の行為として無罪を主張。無罪の評決は、全員女性の陪審6人がこの主張に理解を示したことを意味する。フロリダ州の州検察当局は第2級殺人で被告を訴追していた。検察は今回の陪審評決を受け入れる考えを示した。

この裁判は人種や銃保持の権利などの問題と絡め全米で注目を集めていた。陪審6人のうち5人は白人、1人はマイノリティーで、評決内容の決定に計16時間半費やす慎重姿勢を見せていた。

少年のトレイボン・マーチン君(当時17)の父親はツイッターで家族をこれまで支援してきた人々への感謝を示しながらも、無罪評決に対する戦いは今後も続けると言明した。

事件は昨年2月26日の夜、少年がサンフォードのコンビニ店で買い物を終え、雨の中、父親の婚約者の家へ戻る際に発生。被告は不審な少年を見つけたとして警察に連絡したが、警官が急行しているので尾行しないよう指示を受けた。

しかし、被告は車外に出て、少年の居場所を確認する行動などを取ったとされる。少年との小競り合いが起きたのはこの後だったが、どちらが最初に仕掛けたのかが論点の1つとなっていた。また、少年が被告の銃を見つけ、手に取ろうとしたのかなどの事実認定も争われた。

ヒスパニックのジマーマン被告は黒人少年に対する人種的偏見があるとの批判もあったが、被告の弁護士はこれを否定していた。

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上と下の写真は各地の抗議デモの様子です。

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・下は射殺した白人男性の写真です。

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