おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

新聞報道のスタンス

2008-03-16 10:22:15 | つぶやき
 秋田県潟上市天王の市立天王南中学校(一関雅裕校長、生徒数389人)のトイレで、同校1年の女子生徒(13)が首をつって死亡していた事件。
 トイレに遺書があったといい、県警五城目署は自殺の可能性が高いとみている、とのこと。
 ここから、新聞報道のニュアンスの違いがでてきます。

「朝日新聞」

  同校や市教委によると、女子生徒は他の生徒との間で携帯メールのやりとりを めぐってトラブルがあり、14日朝に保護者から学校側に電話で相談があった。
  一関校長が校内放送で女子生徒が死亡したことを報告。「悲しいことがあった ら、すぐに先生に相談するように」などと呼びかけた。
 
 この記事ですと、ここに登場する保護者が女子生徒の親なのか、他の親なのかがはっきりしていません。むしろ、流れは、自殺?した女子中学生の親のようにも読み取れます。それは、その後の校長発言の引用「悲しいことがあったら・・・」とも関連して、そのように読み取ってしまうのではないでしょうか。
 つまり、女子中学生が、メール・トラベルの「被害者」のようにも感じるのです。
 ところが「読売新聞」は、明確に「同級生傷つけるメール苦に?中1女子、校舎で首つり自殺」とリードを書いています。
 
  この日、同校では、生徒が同級生の女子生徒を傷つける内容のメールを送った として、両親を交えた面談が予定されていた。
  トイレには、自分を責める内容の走り書きが残されており、五城目署は自殺と みて、学校側などから詳しい経緯を聞いている。
  同校によると、生徒とは別クラスの同級生の父親から14日午前8時ごろ、  「女子生徒のメールで子供が傷つけられた」と連絡が入った。学校側で生徒から 事情を聞いたところ、前日夜にメールを送信したことを認めたため、両親に連絡 し、生徒と一緒に面談することを決めていた。
  両親が14日午後6時ごろに学校を訪問し、生徒を呼び出したが姿を見せない ため、教員らが捜し、首をつっているのを見つけた。
  近くには自分をしっ責する内容が書かれた生徒のスケッチブックと筆記用具が 残っていた。生徒は生徒会役員を務め、成績は上位で、まじめな性格だった。

 このようにはっきりと、メール・トラブルについて、女子中学生の立場を書いています。また、自殺までの時間的な経緯・背景も書いています。 
 これに対して、「朝日新聞」は、
  
  遺書はスケッチブックにメモ程度に書かれていたが、原因については明確には 触れられていなかったとされる。
 
との記事を載せていますし、
 また、
 
  同日は午後3時まで通常の授業があり、女子生徒も出席。その後、清掃やホー ムルームを終えた女子生徒は同3時半から部活動に参加したが、同5時20分す ぎ、部室からいなくなった。学校では校内放送などで呼びかけたり、職員が捜し たりしたという。

 このように、呼び出しを前にして失踪したことなどには、一切ふれていません。 どちらの記事が正しいのか、また警察発表や学校側の発表の内容。独自の取材記事の可能性など、今後捜査次第で、明確にはなってくるでしょう。
 一人の女子中学生の自殺をめぐっての新聞報道の違いは、これまでの両社の報道のスタイルとも関係があるような気がしています。
 他の新聞社、また放送関係ではどのように報道されているのか?大いに興味を持ちました。
コメント
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