先日、所用で長野県松本市にあるキッセイ文化ホールへ行ってきました。ホールの前庭にある樹木も色づいていて、秋が深まっている趣でした。地面には枯葉が落ちていて、冬はもうすぐでしょうか。「Autumn Leaves」(枯葉)がタイトルのレコードと、その元となった1963年の日本公演全てを収録したCDを聴きます。
CANNONBALL ADDERLEY (キャノンボール・アダレイ)
AUTUMN LEAVES (RIVERSIDE 1963年録音)
アルト・サックス奏者のキャノンボール・アダレイ(1928~75年)には、「Somethin' Eles」(Blue Note)という「枯葉」を収録した超有名アルバムがありますが、こちらは、1963年の日本公演における演奏です。同公演からは、「Nippon Soul」(Riverside)が既に発売されていましたが、そこに収録されなかった曲を集めて1976年にビクターから国内発売されたのがこのレコードです。
メンバーは、キャノンボール・アダレイ(as)、ナット・アダレイ(cor)、ユーゼフ・ラティーフ(fl,ob,ts)、ジョー・ザヴィヌル(p,electric p)、サム・ジョーンズ(b)、ルイ・ヘイズ(ds)。レコードジャケットのデザインと写真は、阿部克自さんによるものです。
曲は、「Work Song」、「Autumn Leaves」(枯葉)、「Dizzy's Business」、「Primitivo」、「Jive Samba」の5曲。「Work Song」と「Jive Samba」は、ナット・アダレイが作ったもので、2曲共に有名曲の仲間入りをしていて、ナットの作曲能力は優れています。
ヒット曲の「Work Song」や「Jave Samba」におけるファンキーな曲調や調子のよいリズムを聴いていると、ひたすら楽しく、彼らが一時代を築いたのがよくわかります。さらに「Autumn Leaves」では、キャノンボール(as)のソロのアブストラクトな出だしや、細かい音符の積み重ねが印象的で、ナット(cor)のクールでよく歌うソロも素晴らしく、ファンキーばかりでない音楽性の高さを感じとれます。「Primitivo」では、アダレイ兄弟やラティーフ(fl)、ジョー・ザヴィヌル(p)がややモーダル的な充実した演奏を繰り広げています。
【Cannonball Addrley Sextet Complete Live in Tokyo 1963】(Solar Records)
2015年に発売になった1963年の日本録音の全てを収録した2枚組CD。収録曲は次のとおり。
CD1の1~6は、1963年7月7日のNTV(テレビ局)のスタジオ録音。CD1の7~10は、7月9日の厚生年金ホールにおける録音、CD2の1~3は、7月14日のサンケイホールにおける録音、CD2の4~9は、7月15日のサンケイホールにおける録音。
【キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)広場】
建物がキッセイ文化ホールです。セイジオザワフェス(旧サイトウ・キネン・フェス)の開催場所になります。
落ち葉。
背景が青空なので、葉っぱの色が映えます。
赤色や黄色と鮮やかです。
(セイジオザワフェス関連のチラシが、館内に置いてありました。)
2019年は、ファビオ・ルイージ(指揮)が松本に戻ってきて、オペラをやります。小澤征爾(指揮)、内田光子(p)の出演も予定されています。
こちらは、サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーによるブラス・アンサンブルの公演のお知らせ。ラデク・バボラ―ク(horn)などの名手からなるアンサンブルが来年1月に全国7か所で公演を行います。