ピアニストの海野雅威(うんのただたか)さんのライブが小布施のBUDで開催されたので、聴きに行きました。ニューヨークにおける暴行事件で負傷されてから、再起復活されての来日ツァーの一環です。
チラシ。定員25名はすぐ満席になり、何人もお断りしたようです。東京都や茨城県からお越しの方もいました。
(出 演)
ピアノ:海野雅威
ベース:吉田豊
ドラムス:海野俊輔
(曲 目)
メドレーも含めて次々と演奏し、曲名もほとんど言わなかったので、聴いていてわかったものだけ記載しました。誤りもあるかもしれません。実際には、前半も後半も、それぞれあと2~3曲演奏しました。
(前半)
Russian Lullaby(Irving Berlin)
When Your Lover Has Gone (Einar Aaron Swan)
Gee Baby, Ain't I Good To You (Don Redman)
My Funny Valentine (Riachard Rodgers)
Somebody Loves Me (Gekorge Gershwin)
Mr. Elegant Soul (海野雅威)
(後半)
They All Laughed (George Gershwin)
古いお話の続き (海野雅威)
For All We Know (J. Fred Coots)
I Wish I Knew How It Would Feel to Be Free (Billy Taylor)
(感 想)
初めて海野雅威さんの演奏を聴いたのですが、予想以上の素晴らしさに、ロイ・ハーグローヴ(tp)・グループのレギュラーピアニストを務めただけのことはあるなと感嘆しました。暴行事件による負傷の影響は、演奏上では感じられませんでした。
ユニゾンやトリル、アルペジオなど多彩な技と美しいサウンドは、聴いていて気持ちがよく、ピアノのタッチは、昔のCDとの比較ですが、以前より重めで、フレーズも含めて全体にブルージーさが増した感じです。選曲はスタンダード主体で、オリジナルが多いと思っていたので意外でした。
海野さんは『スタンダード曲は、歌詞が大事で、歌詞が良いものでないと弾く気にならない』と話していて、それが印象に残りました。バド・パウエルの演奏が有名な「Somebody Loves Me」、海野さんがジュニア・マンスに捧げた「Mr. Elegant Soul」、歌詞が好きだという「They All Laughed」などなど、とても良かった。
後方に座ったので、指だけしか見えていませんが。
右に海野雅威さん。立ち上がって話をしているところ。ジュニア・マンス、ハンク・ジョーンズ、ビリー・テイラーといったレジェンドピアニストと親交があり、その話もしてくれました。現在、海野さんがお使いのピアノは、ジュニア・マンスの奥様から譲られた、マンスが弾いていたものだそうです。
吉田豊(b)。
海野俊輔(ds)。海野俊輔さんのリーダーライブは、今年聴きました。その記事へのリンク。
【海野雅威ホームページなど】
Tadataka Unno(@tadatakaunno) • Instagram写真と動画
【会場で購入したCD 鈴木良雄 フーチャーリング 海野雅威「For You」】
廃盤になっているものですが、デッドストックがあったようで、会場で限定販売されていたので、購入。ピチピチのピアノサウンドが聴けます。