安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ズート・シムズ「JUST FRIENDS」と、遠方から訪れる人が増えているジャズ喫茶「アンの家」の話題

2021-11-14 19:30:00 | テナー・サックス

松本市梓川のジャズ喫茶「アンの家」では、遠方から訪れる人が最近目立つようです。ここ2~3日でも、大阪や北海道、茨城県の方がお見えになったそうです。いいお話で、ジャズ喫茶巡りを楽しむ方が増えているのかもしれません。スイングして楽しいアルバムです。

ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
JUST FRIENDS (PABLO  1978年録音)

   

ズート・シムズ(ts, ss 1925~1985年)は、リラックスしたい時などによく聴いている好きなサックス奏者ですが、1970年代半ばからパブロレーベルに録音したアルバムは、数が多く、有名なものは別にして、それほど耳を傾けてきませんでした。でも、珠玉の一枚がありました。

メンバーは、ズート・シムズ(ts)、ハリー・"スイーツ”・エディソン(tp)、ロジャー・ケラウェイ(p. フェンダー・ローズ)、ジョン・ハード(b)、ジミー・スミス(ds)。シムズとエディソンは、相性の良い組み合わせだと思いますが、ロジャー・ケラウェイを起用したのには驚きました。が、結果良でした。

曲目は、次のとおり。

1  Nature Boy (Eden Ahbez)
2  How Deep Is The Ocean? (Irving Berlin)
3  My Heart Belongs to Daddy (Cole Porter)
4  I Understand (Kim Gannon, Mabel Wayne)
5  Just Friends (John klenner, Sam M. Lewis)
6  Blue Skies (Irving Berlin)
7  Until Tonight (Mauve) (Edward Heyman, Victor Young)
8  A Little Tutu (Harry "Swweets" Edison)
概ねスタンダード曲ですが、ハリー・エディソンの自作の8「A Little Tutu」も取り上げられています。

ズート・シムズは、1970年代半ばから80年代にかけてPABLOレーベルに多くのアルバムを残していますが、共演者やジャケットが地味で、あまり聴く意欲が湧かなかったのですが、改めて何枚か聴いてみると、実はお宝の宝庫です。ハリー・エディソン(tp)と組んだこの「Just Frineds」もその一枚で、「Nature Boy」におけるズート(ts)の絶妙なサウンド、節回しを聴いていると、幸福感に包まれる気がしました。「My Heart Belongs To Daddy」、「Blue Skies」あたりも快調で、ロジャー・ケラウェイのピアノが全体に新味を加えています。

   

ジャケット裏面。ズート・シムズが大きく載っています。

安曇野宅で聴いているところ。飾ってあるレコード4枚のうち、PABLOレーベルのものは3枚で、左端は、Rouletteのもの。

PABLOというレーベル名は、当レーベルオーナーのノーマン・グランツが好きだという、パブロ・ピカソの名前からとられています。

【ジャズ喫茶 アンの家】

住所:長野県松本市梓川梓459
電話:070-5455-1941

夕暮れ時の「アンの家」外観

入口

店内。アルテックのスピーカーはじめ、オーディオ関係は変わっていません。

デューク・エリントン「THE POPULAR」のオリジナル盤。名盤の誉れ高く楽しい内容のアルバムです。アルテックのスピーカーで、エリントン楽団のサウンドを堪能させていただきました。

奧から入口の方を撮影。

壁には、ライブに出演したミュージシャンのサインが記されています。「アンの家」では、不定期ですが、ライブも開催していて、よく知られているミュージシャンも出演しています。

   

最近行われた、田中信正(p)と類家心平(tp)のライブのチラシ。僕は日程があわず聴けなかったのですが、東京から何人もかけつけて盛況だったようです。