Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

奨学金と資本主義

2019年01月07日 08時30分48秒 | Weblog
文章が読めない「新聞読まない人」の末路 AIに職を奪われない方法教えます
新井】…私の周りでも、多くの大学生が修士を出るまでに600万円くらいの借金をしています。もし大学院生の男女が結婚したら、その瞬間に両方で1000万円以上の借金ができることになる。20代で1000万円以上の借金があったとしたら、子どもなんて怖くてつくれません。
【佐藤】しかも、本来はそんなお金は貸してはいけませんよね。バブル時の不良債権のようです。
【新井】その状況で、3人子どもを産むなんて絶対に無理なのです。しかも、仕事が非常に不安定な状況で、稼げる見込みもない。では、そうしたお金が稼げないような人たちが今、何を言い始めているのか。結婚することと子どもを持つこと、家や車を持つこと。このコストだけで1億円くらいかかる。これを全部あきらめれば、このコストからフリーになれると言っているのです。それをプロレタリアートに言われたら、もう資本主義は終わるのです。
【佐藤】それはもうプロレタリアートではなくなるということですよね。
【新井】そう。そうすると、もう本当に国民国家は終わるのです。結婚はしません、家は持ちません、車などのレジャー消費はしません。それで、勉強はしません、自由になりますと言われたら、それはもう終わるのですよ(笑)。


 アメリカの資本主義を簡単にダメにする方法がある。それは、奨学金制度を廃止することである。
 そうすれば、多くのアメリカ人が、専門職大学院はもちろん大学にも行けなくなり、相応の収入が得られる職業には就けなくなる。そうなると、当然アメリカ人の消費水準は劇的に下がることだろう。
 要するに、奨学金制度は、アメリカ資本主義にとっては必須の要素なのである。
 だから私は、上に引用したやり取りの中で、佐藤氏が奨学金について、「本来はそんなお金は貸してはいけませんよね」と述べたところには違和感を抱いた。
 さて、日本に目を転じると、新井氏は、「結婚はしません、家は持ちません、車などのレジャー消費はしません。それで、勉強はしません、自由になります」という「非プロレタリアート」の出現(資本主義の終焉)を予想しているが、実際にはそうならないだろう。
 勉強しなくても生活費を稼げる人や親の遺産などで生活していける人は、この国ではまだ少数派だからである。
コメント
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