見えるオペラ、見えないオペラ 〜「演奏会形式」の可能性をめぐって
「演奏会形式によるオペラ上演では、演技者のみならず、オーケストラも舞台に乗る。この点が、ワーグナーが後年理想とした「見えないオーケストラ」に反することになるが、今回の上演では、照明による若干の演出が加わる予定で、オーケストラがこうこうと照らされることはなさそうだ」
近年、オペラが演奏会形式で上演されることが多くなった。
「東京春音楽祭 ワーグナー・シリーズ」は、全て演奏会形式である。
だが、ワーグナーは、「見えないオーケストラ」を理想としていたから、通常の、オーケストラピットにオーケストラが隠れる形式の方を望んでいると思われる。
もっとも、オーケストラピットを使用すると、その分、歌手と客席との間が離れることになってしまう。
最低でも5,6メートルは離れることになるだろう。
そうすると、演奏会形式で前から10列目くらいまでの席をとる方が、通常の形式のオペラよりも歌手の声がよく聞こえるということになる。
「演奏会形式によるオペラ上演では、演技者のみならず、オーケストラも舞台に乗る。この点が、ワーグナーが後年理想とした「見えないオーケストラ」に反することになるが、今回の上演では、照明による若干の演出が加わる予定で、オーケストラがこうこうと照らされることはなさそうだ」
近年、オペラが演奏会形式で上演されることが多くなった。
「東京春音楽祭 ワーグナー・シリーズ」は、全て演奏会形式である。
だが、ワーグナーは、「見えないオーケストラ」を理想としていたから、通常の、オーケストラピットにオーケストラが隠れる形式の方を望んでいると思われる。
もっとも、オーケストラピットを使用すると、その分、歌手と客席との間が離れることになってしまう。
最低でも5,6メートルは離れることになるだろう。
そうすると、演奏会形式で前から10列目くらいまでの席をとる方が、通常の形式のオペラよりも歌手の声がよく聞こえるということになる。