Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

猫とキツネ(7)

2021年01月29日 06時12分38秒 | Weblog
新版 ローマ法案内 現代の法律家のために
 「考えてみれば、実定法学者が現代社会の構造をどこまで深く認識しているか、その認識のためにどれだけの時間を費やしているか、疑問に思われることがある。」(p6)

 考えさせられる指摘である。
 そういえば、ロースクール時代にこんなことがあった。
 ある労働法の教官は、大学院時代、S先生(労働法の大家)のアメリカ労働裁判例分析の講座を受講したそうである。
 その感想がふるっていた。
 「私は、フランスは大好きだけれども、アメリカの労働法には関心がないので、アメリカの労働判例分析は退屈でした。」
 その教官は、もともとフランスの文化が大好きで、その延長で労働法の研究を志したということのようだ(フランスは解雇をはじめ労働法制の模範とされてきた。)。
 なので、おそらけ、日本の労働問題について、「現代社会の構造を深く認識し、その認識のためにかなりの時間を費やす」などということはやっていないと思われる。
 法学部やロースクールに入る人たちは、こういう実定法学者がいることを知っていたほうがいいだろう。
 
コメント
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