Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

初心者の感想(3)

2021年01月30日 06時26分12秒 | Weblog
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 さて、第8の使徒の攻撃はエヴァ3機(3人)で何とか防いだものの、エヴァは3体とも破損し、操縦士は負傷を負う。
 どうやら、「使徒」に対するに「数の論理」では限界があるようだ。
 (この後、唐突に「人類補完計画」という、NERV「目的」を示唆するワードが出てくるものの、「真のエヴァ」、「本物の神」と言われても観ている人は意味が分からない。これは伏線ということなのだろう。)
 3号機の実験では、アスカが操縦していたところ、「使徒」にハックされたらしく、暴走を始める。
 これを止めるべくシンジが召集されたものの、彼はアスカが乗っている(「使徒」と化した)3号機を攻撃することを拒む。
 そこで碇ゲンドウ(シンジの父)は、シンジの代わりに「ダミーシステム」を初号機に接続して操縦させ、3号機は「使徒」として「処理」される。
 ショックを受けたシンジは、「もうエヴァには乗りたくありません」と搭乗拒否をするが、第10の使徒が現れ、これと戦う綾波がピンチに陥ると、翻意して「エヴァに乗せて下さい」と懇願する。
 今後の展開がなかなか読めないところだが、私の感想は以下のとおりである。

・「使徒」は、やはり「精神を欠いた身体」ひいては「animus-corpus(精神(魂)-身体) 分節の破壊」を意味しているかもしれない。典型的な例は、個人でいえば薬物中毒、集団(国家)でいえば軍事化である。
・「使徒」を倒すためには全体を破壊するしかない。オデュッセウスのように、キュクロプスの目(animus)だけを突けばよいというわけではない。このため、アスカは「使徒」として「処理」されてしまうが、これは、「軍事化した集団(国家)」への対処法を示しているのかもしれない。
・アスカの末路は、日本社会では「現場叩き上げ組」が潰されることを風刺しているのかもしれない。「ナナヒカリ」という批判の対象であったゲンドウが「処理」の手を下したのは象徴的である。「現場叩き上げ組」の菅首相は、世襲議員たちから足を引っ張られるかもしれない。
・「ダミーシステム」は、「精神」、「脳」ひいては人間に代替するもので、AIのようなものの暗喩かもしれない。
・「ダミーシステム」を活用するゲンドウは、「精神」、「脳」ひいては人間を代替可能なものと考えているようであり、échange の発想にとらわれている。いうまでもなく不健全な思考の持ち主である。
・綾波「(エヴァに乗るのは)誰かのためじゃない、あなた自身のために」、シンジ「綾波は綾波しかいない」というやり取りは、ゲンドウが象徴している échange 及びそれによって媒介されるréciprocité の拒否・克服を意味しているかもしれない。これは画期的なことで、従来の日本のアニメだと、「綾波を守るため自分の命を捨てる」シンジの「英雄的な自己犠牲」が称賛されるストーリーになっていたところだ。

 さて、続きはどうなりますことやら?
コメント
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