ピーター・ライト版『白鳥の湖』作品紹介
「中でも白眉は、吉田都舞踊芸術監督が引退公演でも踊った4幕のパ・ド・ドゥだろう。王子に裏切られ、人間の姿に戻る希望を絶たれたオデットが、それでもなお王子を許し、二人が愛を確認し合う過程が丁寧に描かれたこのパ・ド・ドゥが挿入されているからこそ、衝撃的な結末がより一層胸を打つものとなる。」
吉田都芸術監督が強い思い入れを抱くピーター・ライト版「白鳥の湖」。
コロナ問題のため公演が延期となっていたが、10月23日にようやく初日を迎えた。
最も注目すべきは4幕。
他の版にはないパ・ド・ドゥもそうだが、何よりも衝撃的な結末が素晴らしい。
旧ソ連系のいわゆる「ハッピーエンド版」ではなく、こういうラストこそが、この物語(と音楽)にはしっくりくるのである。
よく知られているように、チャイコフスキーはもともと「ローエングリン」に着想を得ているのだから、「トリスタンとイゾルデ」的なエンディングは「本歌取り」として自然なように思う。
「中でも白眉は、吉田都舞踊芸術監督が引退公演でも踊った4幕のパ・ド・ドゥだろう。王子に裏切られ、人間の姿に戻る希望を絶たれたオデットが、それでもなお王子を許し、二人が愛を確認し合う過程が丁寧に描かれたこのパ・ド・ドゥが挿入されているからこそ、衝撃的な結末がより一層胸を打つものとなる。」
吉田都芸術監督が強い思い入れを抱くピーター・ライト版「白鳥の湖」。
コロナ問題のため公演が延期となっていたが、10月23日にようやく初日を迎えた。
最も注目すべきは4幕。
他の版にはないパ・ド・ドゥもそうだが、何よりも衝撃的な結末が素晴らしい。
旧ソ連系のいわゆる「ハッピーエンド版」ではなく、こういうラストこそが、この物語(と音楽)にはしっくりくるのである。
よく知られているように、チャイコフスキーはもともと「ローエングリン」に着想を得ているのだから、「トリスタンとイゾルデ」的なエンディングは「本歌取り」として自然なように思う。