パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

今年読んだ本

2017年12月06日 08時57分00秒 | 

身の回りが本で埋まる、、それで幸福感を感じてしまう人たちがいるが
そこまでは行かなくても、その気持はよく分かる
今年購入して、とりあえず最後のページまでたどり着いた本を
積んどくだけではもったいないのでスマホで撮影した(全体主義の起源3は昨年読んだのだった)

この他に現在の読みかけの本が
「予想通りに不合理」ダン・アリエリー
「量子力学で生命の謎を解く」ジム・アル=カリーリ、ジョンジョー・マクファデン 

最近は節約志向で図書館からも借りてきていて、メモ魔の母親から血を引き継いで
読んだ本を記録として残している

このなかには再読した本も含まれている(春の雪、奔馬、孤独な群衆、物部氏の正体)
最近は一気に読書にブレーキがかかってしまったが、今年一年は割合よく本を読んだ
絶対量はそれほどでもないかもしれないが 、「読みでがある本」をよくぞ読んだと自画自賛したい気持ちもある

それで、今年の三冊を選ぶとすれば、まずひつとは簡単に決められる
「樹木たちの知られざる生活」ペーター・ヴォールレーベン
これは圧倒的に面白かった
知らないところで木々(というより生き物)がどんなやり取りをしているか
それをとても優しい眼差しで、わかりやすく紹介している
読んでいてとても幸せな気分になれたし、賢くなった気にもなれるし
手元に置いて何度でも読み返したい、、そんな気分になった本

2冊めは、、、、難しい
苦労して読んだから「イスラエルのアイヒマン」と「全体主義の起源」(2)の
アンナ・ハーレントの作品をあげたいが、理解が出来たかといえば少し怪しいので
素直にあげることは、、心苦しい、、
でも読んでよかった、、とは実感している
(起源を兆候として捉えると、現在のこの国はちょいと危ない) 

印象に残ったのは図書館で借りた「天皇機関説」事件(山崎雅弘)
歴史の教科書に度々出てくる天皇機関説
これがなかば強引な手段によって否定され、それが結果的に戦争へのきっかけを
つくった流れが丁寧に書き込まれている
これを読んでネトウヨの行動を連想し、現在は恐い状況かもしれないと感じたが
同じような印象を読んだ人は持つのではないか、、 

図書館からは「サピエンス全史」(上)(下)ユヴァル・ノア・ハラリも面白かった
結局のところサピエンスとしての人類が生き延びている理由とか経過を
呆れ得るほど幅広い視点から捉えている
生き延びているのは人の持つ想像力・共感力などのおかげなのだが現在それらが
うまく発揮されているかと言えば少し疑問で、人類は生き延びるサピエンスではなくなっているのかも 

心理学、または経済学にも関与する本「選択の科学」シーナ・アイエンガー
「ファスト&ロー」ダニエル・カールマンもそこに書かれたエピソードは興味深かったが
何故か圧倒的に印象に残るとは言えない
(アメリカの本は豊富な例をとりあげた本が多いが、何故か自分のこころに蓄積されない)

小説類は、最近あまり読んでいない
今年は三島由紀夫の豊饒の海の中から2冊を再読
福永武彦さんのお子さんの池澤夏樹さんの「アトミック・ボックス」
中村文則の問題作「教団X」カズオ・イシグロの「夜想曲集」
実名が登場する警察小説「石つぶて」が最後までたどり着いたが
この作家の作品をもう一度読もうという気分にさせられたのは(相性が良さそうなのは)カズオ・イシグロ 

結局のところ際立った印象に残っているのは
「樹木たちの知られざる生活」、「天皇機関説」事件の二冊
あとは、最後までたどり着いたことを自画自賛する意味で
「イスラエルのアイヒマン」「全体主義の起源」(2)とサピエンス全史(上)(下) 

ところで今は読みかけの本がなかなか前に進まないが、読み終えないうちに読みたい本が頭に浮かんでいる
アンリ・ベルクソンの「道徳と宗教の2源泉」これが読め読め!とせっついているかのようだ
これも再読になるが、昔読んだ時とてもあたたかい気分になれて、もう一度読もうと気持ちになったのを覚えている
だが本棚にあるのはとても小さな文字の本しかない
もっと大きな文字の本でないと今の視力ではしんどいが、Amazonで探しても大きな文字の本はなさそう
ただ気分が盛り上がったときでないと読み終えることができそうにないので、なるべく大きそうな文字の本を
手に入れることにするしかない、、かな

その前に読みかけの2冊、最後のページまでたどり着かねば、、

 

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