STILLENスーパーチャージャー with クランクプーリー 解説。


クランクシャフトというエンジンの心臓部を中心とし左右上60°方向へと上下運動を繰り返すVQエンジン。 その動きをイメージすることはとても簡単。
例えば左右の手を斜め上へ連続して伸ばす運動を繰り返してみてください。 腰を据え体を踏ん張っていたとしても頭は小刻みに揺れ動くはず。
それがクランクプーリーであると考えたら話は早いです。 
運動そのものを止めないかぎり胴体(クランク)/頭(プーリー)が揺れ動く事実をゼロにする事は不可能であるけれど、ウエイトのバランスであったり、なによりも揺れを抑制するダンパー(スタビライザー)が備わっているならば頭のフレを事実上抑制することが可能になります。
頭のフレがなくなるなら胴のフレも最小限に留めることができ。それこそがハーモニックバランサーの持つ特別な能力なのです。
例えクルマに無知な方でも10mも走らせるとその効果を感じていただくことは出来るでしょう。 どことなくノイジーな振動がV型エンジンの特性であると思い込んであたのがウソのような話で、シットリ、ドッシリとしたエンジンの回転がとても気持ちいい。 勿論、その効果はエンジン回転数が上がるに従い大きなものとなり、6000~8000rpmを行き来するようなシーンにおいても精密なダイナミックバランサーにて組み込まれたエンジンであるかのごとくシルキーなレスポンスを発揮してくれます。

今回のSTILLENスーパーチャージャー with カムシャフトのチューニングの際に、僕は真っ先にATIクランクプーリーの提案を行いました。 それは高出力/高回転を多用するであろうエンジン保護の観点からの提案という意味もあるけれど、著しくパワーが上昇するとバランスの崩れた「怖さ」が見え隠れすることもあります。 その不安要素を極力排除し『安心感』を手に入れるには、高度なバランスを確立するということ。 これは全てのイイ車には共通して言えることだと思います。


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STILLENスーパーチャージャー with カム 解説。


今回のクライアントからの依頼は更なるパワーの上昇でした。 STILLENスーパーチャージャーを装着した際に、既にブーストアッププーリーを組み込んでいるため過吸気側でのパワー上昇は見込めません。
と、なればエンジン内部に手を入れるしか方法はなく、ハイカムの装着を提案することになりました。 画像手前が272度 11.0mmリフトカム ハイカムというと尖ったイメージを持つ方が多いですが、実は緩やかな山を持つ(バルブを開ける時間が長くなる)方がハイカムです。


まだ、走行距離は5000kmのほぼ新車の個体へメスを入れていくのは緊張するもので、通常VQエンジンへのカムシャフト交換の際にはエンジン着脱が一般的なようですが、手間、工数が増えても可能ならば余計な箇所の着脱を避けたかったので、エンジンは搭載したままバラすことにしました。
フロントカバーを外すのが大変で、相当数のネジが存在します。 また、VVELが装着されているインテーク側はとても複雑な形状を持っていますが、ひとつひとつ丁寧に作業を進めていきました。


現段階では世界中を見渡してもインテーク側のハイカムは存在しないようですが、VVELキラーを用いて機械的に動くインテークカムシャフトを作っても面白いかもしれません。 やはりVVELは複雑すぎて高回転でのトラブルが心配です。 そのスペックから見ても本来ならば9000rpm程は回したいのですが、どうも骨の細さが脳裏から離れず最終的には8000rpm仕様としてまとめました。


エンジンを組み上げると元通り。 外観上ではまったくもって見分けがつきません。



出力がある車はセッティングが難しいのでシャーシダイナモを用いたセッティング(高負荷、全開時のみ)にて各部確認と、エンジンマネージメントの最適化を行います。
インジェクターとエアフローセンサーが純正とは変わっていますので、全体的なスケールの再調整、確認も同時に行っていきます。


スーパーチャージャーを搭載した場合。 ほぼ、このようなパワー/RPMグラフが出来上がります。
高回転になるほどパワーがついてくる絵です。 だから、より高い回転数でエンジンを回せることが有利になりますが、だからといってブローしては身も蓋もない。 ある程度の回転数でパワーがついてくる体力が求められます。


最終的には実測484.8PS/7850rpm(TCF1.15係数換算後 557PS) この日エンジンセッティングのみで50馬力近い上昇を手に入れることに成功。  全体的なスケールの見直しや、UpRev Osirisをフルに使用し左右バンクでの空燃比の誤差を調整できたことが大きな結果となっています。
高速道での確認の際、BMWアルピナB5ビターボに遭遇。 アクセルを踏み込んだ瞬間の加速では僅かに離されますが、それ以上は離されることはなく"ほぼ"同じ速さで走ることができました。
帰社後、インターネットでB5のスペックを調べると最高速度: 328 km/h 最大トルク: 81.6 kgm 最高出力: 600 PS のモンスターと判明。
加速時に離された要因はトルク差でしょうが、その後のランデブーに付き合うことができた要因は相違ないパワーを持っているという事実の表れで、やはりSTILLENスーパーチャージャーは侮れない存在との証明を身を持って行うことができました。


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本日納車。


STILLENスーパーチャージャー・ハイブーストプーリー仕様からのステップアップとして、EXカムシャフトの交換を行ったMY15nismo。
決して有利とはいえないATミッションとの組み合わせながら実測480PS(係数なし)オーバーをマーク。 アイドリング~パーシャル域でのセッティングの難しさはVQ35HRで一通り経験していたから懸念していたけど、VQ37VHRはセッティングもスムーズかつ扱いやすさも抜群で全くもってネガな要素は秘めていません。
残念ながらインテーク側はVVELが装着されているからハイカム化はできないけど、ECMにてVVEVをコントロール+EXカムシャフト=オーバーラップを広げることができるから、必然的に充填効率を高め点火を進めることが出来る。 即ちパワーを上げていくことが容易になります。
詳しくは木曜日のBlogにて!


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見た目だけでは判断できない。


アップグレイド・ブーストアップキットを組み込みECMセッティングを行うのみだったスカイラインクーペは、天候不良のため納車が大幅に伸びてしまいましたが、その代わり始動性能の向上や細部のチェックを行うことができました。
見た目は、まんまノーマルだけど走れせれば400馬力は軽くオーバー。 例えば同クラス帯で最もパフォーマンス性能に優れ世界のベンチマークBMW M4 直線だけならライバルよりもまず間違いなく速いでしょうから、高速道などで派手な輸入車などに“オラッ 退け!ノーマル車”と煽られても相手が追い越すことが出来る可能性はほぼないと言う面白い2面性を持ちます。
また、雨天時にはどのギアポジションに入っていてもラフなアクセル操作で暴れだしてしまうジャジャ馬な性格も秘めていますので、ご自身の都合がいいように調教する時間も楽しんでください。


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20馬力のエクストラ。


1年4ヶ月前に装着を行ったSTILLENスーパーチャージドシステムへアップデイトを行いました。
通常仕様の場合STILLEN及びUpRevが認める推奨パワーは約400~420馬力ですが、私達プロディーラー向けへはハイブーストプログラムが用意されており更に20馬力のエクストラパワーを手に入れることができるシステムです。
ターボとは異なりブーストコントロールはプーリー比の変更で叶えることができますが、同時にエアフローセンサーの容量不足に悩まされるためUpRev MAF-GTへと交換を行いキャパシティアップを行いました。
お預かりした直後から天候不良でECMのリセッティングができず、また週末は雪予報とのことですから本日辺りが穴場の様子。 ズバッとエンジンセッティングを煮詰め、一刻も早くオーナーさんへステアリングのバトンタッチを行いたいと思います。


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STILLEN ブラックシリーズ スーパーチャージャー システム。


STILLEN┃スーパーチャージャー システム


去年末、Ryoheiさんのスカイラインへスーパーチャージャーを組み込みました。
吸排気の一通り手が入ったエンジンへの次なるステップは、やはりスーパーチャージャーという選択肢が最もパワフルかつ、僕達の実績においても裏付けされた性能を約束できるため安心してお勧めすることができます。
キットそのものはボルトオン装着が可能ですから特に気にすることはありませんが、補機類との組み合わせにより連続した走行に耐える事ができるユニットなのか否かが別れます。
本国ではクーリングユニットは全くの別売ですが、DAYTONAでは専用エンジンオイルクーラーまでをもキット化し、オートマチックトランスミッション車両へは追加でトルコンクーラーの装着を行っています。


今回組み込んだシステムは2014SEMA SHOWにてワールドプレミアが行われたブラックシリーズ。 性能は通常モデルと同一ではありますが、パイピングとVortech V-3へ粉末結晶塗装を施した仕様となっておりエンジンルームの印象をぐっと引き締めてくれます。
間違いなく日本への輸出は初となる記念すべき個体で、本国のSTILLENスタッフも僕達もとても興奮したやり取りを行いました。


追加パワーを確実に手にするためには正確なセッティングは欠かせません。 空燃比はある程度上下があっても問題ありませんが、点火タイミングは僅かな調整で数十馬力もの変化が現れます。
逆に言うなら、上がるからといってどんどん点火を進角させるとエンジンへストレスを与えてしまいますから、このあたりはエンジンそのものの様子(ノッキング)を判断しながらベストの1歩半手前くらいで〆るようにしています。 それでも400馬力をマークします。
更にオートマチックトランスミッション車はSTD比+100馬力をそのままのシステムで受け止めるとスリップロスが必ず生じますから、トルコンのスリップを起こさせないセッティング技術やクーリング対策が求められます。
また、今後のステップアップとしてハイブーストプーリーをインストールすることにより更に+20馬力のパワーを得ることも可能となります。


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MY15 nismoスーパーチャージド・プロジェクト Part4.



エンジンが無事始動し、その後の実走セッティングを行ったあとでも「もう少し良くならないかな?」と、マッピングのアジャストを繰り返していきます。
最終的には納車当日までUpRevの調整を行いましたが、その甲斐あってかこれまでに最も良い始動性、フィール、エンジンパワーを得ることに成功しました。
今回はスケジュールの都合上ダイノチェックを行い実パワーを計測することが出来ませんでしたが、Z1ではほぼ同仕様で480PSを実測マークしていますから同程度の出力であると想像できます。(過去の検証ではスタンダードプーリー仕様の場合、約5%ほどDAYTONAセッティングのほうがパワーが優っていましたが、それは測定条件や目標空燃比の相違が主な要因で、ほぼ世界基準での測定結果です。)
次回、リセッティング&パワーチェックのチャンスが有るならば、もう少し気温が低くなった季節にでもトライしてみたいですね。
ご依頼ありがとうございました。




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MY15 nismoスーパーチャージド・プロジェクト Part3.




取り付けはいたって順調そのもの。
アメリカ製っていうだけで”雑”なイメージを持つ方が未だにいるんだけど、僕らが取り扱うSTILLENの精度はバツグンによくトラブルの経験は皆無です。
そのSTILLENから今月上旬に発表がありました。 米国におけるGT-R Nアタック・パッケージの架装パートナーとしてnismoと調印を行ったという内容です。日本でのGT-R Nアタック・パッケージはnismo大森ファクトリーが一手に引き受けていますが、STILLENはその同等の技術レベル、知識を持つ米国でのオンリーワン企業であるとnismoが認定しているということです。 
勿論、今後も互いのパートナーシップは高まるでしょうし、勿論意識面でもグローイングアップすること間違いなしで、大変素晴らしいニュースが飛び込んできました。


少し話が脱線しましたが、スーパーチャージドの取り付けを行ったあとは、エンジンメネージメントのセットアップを行います。
僕たちはこれまでの実績で、大容量I/J+UpRev MAF-GTの組み合わせデーターを持っていますが、答え合わせといえば大げさですが たまたまその時間に米国Z1モータースポーツのパフォーマンススペシャリストであるJonと、他の業務連絡をやり取りしていたら、同じ仕様でのチューニングデーターをメールで送ってもらえることになりました。 彼はZ1唯一のECMチューナーであり、つまり世界で最も多くのフェアレディZのECMチューニングを手がけている存在ということです。
特に大容量I/J、大容量MAFの組み合わせはアイドリングコントロールが難しいから、互いのデーターを照らし合わせながら良いポイントを見つけてマッピングを行うことにしました。 その後は実走での高負荷域でのリセッティング&チェックを行いました。
通常だったら数をこなしていく度に作業時間は短縮していくのが普通だけど、経験値が上がっても作業時間が全く短縮しないのは配管の取り回しに工夫を凝らしたり、チョットした事に手を入れて組んでいくものだから、当初 余裕のあるスケジュールで作業をすすめているつもりが、結局制限時間いっぱいまで手を動かしているような感覚です。 こればかりは性格の問題だから、良い意味で”しかたのないこと”であると諦めています。


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MY15 nismoスーパーチャージド・プロジェクト Part2.




エンジンルーム内での主な交換ポイントは、インテークマニホールド、インテークパイプ、エアクリーナーBOX、インジェクター。 そして今回はEXマニホールドの交換も行いますので、その着脱。
追加でヘットライトへのLED加工のオーダーも頂いてますので、スーパーチャージャーを組む間に並行してヘットライトカスタムも進めて行きます。


やはり大変だったのは、アルトラックVer,4のパイプ口径が大きすぎてフランジナットが上手に回せません。 スパナ等の工具では限界がありましたので、最終的には工具を自作して組付けを行いました。
Ver,4にアップデイトされる前の50ø仕様では『エンジンを傾けないと装着できなかった』と聞いていましたので、それを考えれば効率よく作業できたほうかもしれません。
それほどまでの“規格外”のサイズをインストールしています。


クーリング系も抜かり無く。 Z34は純正の状態でも油温に厳しく、ただでさえオイルクーラーがほしいのに、過吸機を装着ともなればオイルクーラーは必須です。
その為、DAYTONAが販売するスーパーチャージドKITではSTILLENエンジンオイルクーラー(セトラブ製)を標準装備としてパック化しています。 ただ、本国仕様のままでは少し怪しめ?なサーモスタットと、日本国内では見かけることの少ない米国規格のオイルフィルター、そしてアタッチメントがオイルブロックとセットになっているから、チューニング車両が日本中のどこにいても困らないように日産純正品番AY100-NS004のオイルフィルターが装着できるように、オイルブロックを日本独自仕様へ変更しています。

全体的なパフォーマンスに比べたら僅かな部分ではあるけれど、所々僕達だから気が付くようなポイントがあるので、要所要所を対策して組み付けていっています。 それもこれも、ご依頼を頂いた数多くのカスタマーのチューンをやらせて頂き実績あってのものだと僕は考えています。 


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MY15 nismoスーパーチャージド・プロジェクト Part1.


お盆休み前のお引取りを目標に、四国地方からプライオリティサービスを利用してナラシが終えたばかりの新車のnismoが入庫しました。
オーナーさんにとって2台目となるZ34だそうですが、輸入車と張り合っても負けない圧倒的なパワーを手に入れたいとのリクエストで、STILLENスーパーチャージドチューニングのご依頼を頂きました。


米国より到着したSTILLENスーパーチャージドシステム
今回のご依頼では、少しでもパワーがほしいとのリクエストであることも考慮して、プロディーラー専売モデルである“ハイブースト仕様”をチョイス。
STD仕様と比較し約1Psiの上昇で得られる追加パワーは20馬力。 単純計算で実測450~460馬力を楽にマークできるモデルです。
また本モデルはチューナーバージョンのみの設定だから、マッピングは1から作り上げていく必要があり、 STILLENとしても“それ”が出来るディーラーにのみハイブーストモデルを案内しています。


その大きな理由が大容量エアフロメーターUpRev MAF-GTを要するということが、ハイブースト仕様の推奨条件になっている事。
僕たちは経験しているからわかるけど、純正エアフローメーターでは約420馬力が計測の限界です。
その為、より多くのパワーを得ようとするならば、吸入計測のエアフローセンサーのアップデイトは必須となり、その為にはVQマップを始めとするマッピング技術と、知識、そしてデーター、機材までも必要になるということです。



更に、今回はリアマフラーはnismo純正を使用しますが、エキゾーストマニホールドとキャタライザーはアルトラック製のVer,4を選定。
以前までのコニカルヘッダー方式から50øフルストレートへとバージョンアップ。 幾度ものテストを繰り返し、VQ37VHRに最もマッチングの良い配管の長さと太さを算出した結果、Ver,4として生まれ変わりました。

このように、とても面白い組み合わせでMY15 nismoスーパーチャージド・プロジェクトがスタートしました。


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素晴らしきパワーユニット。



フェアレディZとは基本レイアウトは同一のため、エンジンルームを見る限りでは同一のように見えますが、大きく異なるのはツインエアフィルターの位置関係です。
フェアレディZはグリルがありませんから、エアフィルターはバンパー内に配置されているのに対し、スカイラインではフロントグリル後方にマウントされています。
その為、走行風や雨による性能変化が起きにくいように専用パネルを増設しています。


クラッチディスクにはnismoカッパーミックス・ツインをチョイス。
勿論、ダイレクトレリーズはZスピードパフォーマンス クラッチレリーズシリンダーへ変更です。


排気システムはご覧のとおり。 リアセクションのみOP藤壺製 センターマフラー、Yパイプ、キャタライザー、EXマニホールドは全て純正です。


これまで製作したスーパーチャージャーは全て排気管が変更されていましたが、今回はほぼ純正の排気管ですから正確な実測データーが欲しかったので、大分県G.T.WORKS寺崎源さんの協力の下、サクラダイノを使用してセッティングの確認→出力測定を行いました。


今回はECMチューニングの考え方を少し変えたこともあり、これまでとは全く異なる初期設定を行いました。
事前に確認していた実走セッティングの2データを出力比較し、更に空燃比の増減を行い出力確認しましたが、実走で詰めたデーターが最も出力が優れている結果となりました。

気になる値は398PS トルクは40.8kg-m ノーマル車両にポン付けしただけでも400馬力をマークする、素晴らしいパワーユニットであることも再確認することが出来ました。


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STILLEN Super Chargedが出来るまで・・・4


STILLENスーパーチャージャーの組み込みは完了し、STILLEN社より送られてくるベースデーターをECMへフラッシュしますが、燃料はとても濃く「一応エンジンはかかって走れるレベル」程度ですので、やはりチューナーがUPREVを用いて各部をアジャストしていく必要はあります。 これは先月渡米した際に現地STILLENスーパーチャージャー装着のオーナー達へ質問しても全くの同意見でした。



各部動作チェックは専用のアナライザーを用いてスキャニングを行います。
これまでに蓄積したデーターを元に微調整を行いますが、意外に一発で決まらないのはアイドリング領域と、今回はオートマチックミッション車でしたからトルクマップの組み立てには相当な時間を要しました。


パーシャル~全開域まではセットが決まりやすい反面、アイドリング域はエンジン回転数が低いため慣性が働きにくく結構な燃料(パワー)を使います。
一旦始動すれば問題はありませんが、エンジンを温めて→冷やして再始動 それが温度別-40度~100度まで、20度刻みで始動時燃料噴射を設定できるのですが、おもいっきりハマってしまいましたが、最終的には満足できるレベルまで詰めることが出来ました。
また、ATミッションのギアチェンジ時のフィーリングを左右するトルクマップでは、パワー、トルク上昇分を加味したデーターに変更しないとスリップロスが発生してしまい、逆にやりすぎてしまうとシフトショックが大きくなるので、その辺りは実走チェックは欠かせません。


MT車でしたら90%以上はシャーシダイナモ上でチェックが出来ますが、AT車は先に書いたようにトルコンのスリップ率も同時に見ていく必要があるので、そのほとんどは実走でのセッティングとなりました。 
更にDAYTONA GT-Sフェンダーも装着してくださいました。 リアバンパーのダクトと並んだツインダクトは、空気を切り裂き走り抜けていくイメージそのものではないでしょうか?


週末
予定通りオーナーさんがお迎えに来て下さり、これから約1ヶ月間 いろんなシュチュエーションでチェックを行ってもらいます。
各部増し締め点検、調整まで行いすべての作業は終わります。
久しぶりに乗り込むZに少し緊張していた様子でしたが、普段と同じドライブコースでアクセルを踏んで行くうちにその気持もシンクロしていくはずです。
ただ、これまでとは大きく異なるのは+130馬力の出力を得ていますので、いつもと同じだけアクセルを踏むと大変なことになってしまいます(笑)


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STILLEN Super Chargedが出来るまで・・・3


エンジンルーム内の組み立ては基本的にはボルトオン。 加工という加工はほぼ一切行わずにチャ-ジャーユニットを組み込むことが出来ます。
スロットルチャンバーも並列にマウントされますのでハーネス等の加工延長は以前は必要でしたが、今ではカプラーオンハーネスですから特に苦労することも間違えることもありません。
メインインジェクターはDENSO製600ccへ交換 あとは水冷式インタークーラーに必要な冷却水の駆動ポンプの電気処理を行う程度です。


初号機では取り付けマニュアルとの格闘からスタートしたものの、その後続いた2,3号機(カスタマーの希望によりBlog掲載は行っていません)と経験を重ねていき今回があります。
配管の取り回し等は随分と改善を重ね、またSTILLENインテークマニホールドにマッチングする専用エンジンカバーの装着も行いましたのでエンジンルーム内はシンプルになりました。
ECMにベースデーターをフラッシュしエンジン始動。 各部動作チェックを行ったあとはエンジンメネージメントセッティングを行います。


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STILLEN Super Chargedが出来るまで・・・2



基本的にはSuperChargerといえどもキット物ですからボルトオンで作業は進んでいます。
しかしながらクーリングユニット系は他のユニットとの共存を考えているわけではありませんから結構苦労しています。
今回の車両は7ATですので、オートマチックオイルクーラーの増設を行いますが、スーパーチャージャーオイル、エンジンオイル、パワーステアリングオイル、そしてオートマチックオイルの各クーラーコアを限られたスペースでレイアウトを組み込みます。
オイルホースの取り回しなどもメンテナンス性を考えシンプルに取りまとめを行いました。


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STILLEN Super Chargedが出来るまで・・・1


Z34 Intercooled Super Charger System
九州は鹿児島にお住まいのZ34nismoオーナーさんからスーパーチャージャーチューニングのご依頼を頂きました。
いつもはすべての作業が終了してから作業内容をBlogへ投稿していますが、オーナーさんの許可もいただきましたので時系列的にポストしたいと思います。
この画像は現在の様子で、これから交換を行うサージタンクやインジェクターを取り外している最中です。 



STILLENとDAYTONAは中間エージェントを介さずに直接取引を行う間柄。 
エンジンパーツに関しては同社のPerformance Specialistへダイレクトオーダーです。
また、STILLENからの荷物は、必ずFedExのエアー便で輸送を行っています。
本社があるカルフォルニアから出荷されますが、税関手続きも含めて1週間もあればDAYTONAに届くスピーディさです。


開封して破損、欠品がないかのチェックを行います。
長い距離を輸送されてきますので、衝撃をうけないよう梱包は慎重です。 
中でもインジェクターや燃料ポンプ等の電子パーツはとても厳重な梱包がされています。
ちなみにインジェクターは日本DENSO製 エアフィルターは日本でも馴染みなK&N 肝心のチャージャーユニットは86&BRZチューニングで一躍日本ではメジャーブランドとなったVORTECHです。

アメリカ製と聞くと大雑把なイメージを抱かれる方が未だに居ますが、訴訟大国でもあるアメリカは実は世界中のどこの国より慎重で誠実。
信頼性の高いパーツを各地より調達しパーケージング化を行っているのです。

連休明けよりペースアップして装着を行っていきます。


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ゴールデンウイーク営業スケジュール
4月26日(土)通常営業10:00~16:00 デイトナDEガレージセール(デイトナオーナー限定DAY)
4月27日(日)通常営業10:00~16:00 デイトナDEスワップミート
4月28日(月)通常営業10:00~17:00 デイトナDEスワップミート
4月29日(火)通常営業10:00~16:00 デイトナDEスワップミート
4月30日(水)定休日
5月 1日(木)時短営業10:00~17:00 デイトナDEスワップミート
5月 2日(金)時短営業10:00~17:00 デイトナDEスワップミート
5月 3日(土)通常営業10:00~16:00 デイトナDEスワップミート
5月 4日(日)通常営業10:00~16:00 デイトナDEスワップミート
5月 5日(月)通常営業10:00~16:00 デイトナDEスワップミート ファイナル
5月 6日(火)定休日
5月 7日(水)臨時休業
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