午前5時40分、ウツラウツラしているとKさんより「太陽見てから旅出ようかな」とメール。朝っぱらからやかましい。金環食の時刻、他からも電話があったが、一瞥もくれず。宇宙の出来事に関心がない。特に宇宙の果て、など考えないことにしている。訳の判らない空間に自分が浮かんでいると考えると、冗談みたいで真剣に粘土など練っていられないではないか。
制作中の妖怪の頭部だが、ディテールに手を加えているうち、実際いたら、あまり素手で触りたくない感じになってきた。もう止めよう。編集者からようやく電話があった。実際作っているのは二体の頭部だけ、というと、もっと進んでいるかと思った。という。二月に一回会ったっきりで、方針も決めず、いつ出版されるかさえ打ち合わせしないで、進めようがないではないか。某ヒット作騒動はあいかわらずのようで、今週もメディアの取材が4つ入っているという。旧知の編集者だが、この出版社に今年入って、たまたま大ヒット騒動に巻き込まれ、配送作業ばかりで、まだ編集者らしいことはしていない。しかしそんなやりとりの中、反面、私のやりたいように出来るな、という感触を得た。放っておかれるならおかれるで、好きにさせてもらおう。その代わり、やり過ぎても知らない。いくら孔子にいわれようと“及ばざるくらいなら過ぎたる方がマシ”という私である。主人公の妖怪だけ無彩色にしたらどうだろう、というので、「鏡花は青いと書いちゃってるよ」。そういうところは律儀にしたい私である。青いと書いてある横で白くちゃしょうがない。2回目の打ち合わせは今月末に決まる。
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