明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



配役まで決めて、新たに寒山拾得、我が家の金魚達のページを作りたいと思い、それは同時に寒山拾得制作に向けての備忘録となれば良いな、と考えていたが、先日書いたように、生き物のことであるから途中で死なれでもしたら。躊躇してしまうのだが、ただ眺めるだけに金魚を飼うと書いたのに、そうは思わなかったように、被写体にするつもりだと。確かに鈴木春信など美女二人で、見立て寒山拾得、という作品もあるが、私にはそのつもりはまったくない。金魚は室生犀星で充分である。 最初に決まったのは、青文魚の豊干禅師。目がいかにも中国由来の淡水魚という目をしている。黒い僧衣を着ているようで、いぶし銀が渋い。次に決まったのが拾得。豊干に拾われたことで拾得と呼ばれる。脇役のつもりであったが、ポニョのようであまりに可愛らしく、拾得に昇格した。だったらまだ志村養魚場産、桜東錦がホームセンターにいるうちに、と不細工ではあるが、寒山顔を選んだ。このコンビには、桜色の音楽と称された、横綱照国万蔵にちなんで照国と万蔵という別名まで付けてしまった。 あと一匹は、豊干が乗る虎であるが、小さな虎柄の朱文金である。柄もまだ変わる可能性があり、暫定的である。あとは、官吏の閭丘胤(りょきゅういん)を探すだけとなった。連中とは毛色の違うのを見付けたい。 金魚の飼い方には、金魚に名前を付けてはいけないと書かれていた。それは死なれた時のことを考えているのだと思うが、寒山と拾得には、別名まで付けてしまった。どうやら私もペット愛好家にありがちな親バカ調になってきたようである。
本日の寒山拾得

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