明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



実は昨日、もう1人見つけてしまった。閭丘胤(りよきゆういん)が、寒山と拾得を訪ねて国清寺を訪れた時に対応に出た僧侶、道翹である。これで昨日のアイアンコメットのような、その他大勢でない一匹を向かい入れることができることになる。一応バランスを考えて決めている。最初に閭丘胤のつもりで買ってきた桜東錦が、あまりに可愛らしく、拾得に昇格させたが、そこで閭丘胤役を新たに金魚坂で選びんだ中国産のショートテール琉金が、プラチナホワイトの胴体にセロファンみたいな深紅が品が良く、役人風情にするにはもったいないな、と思っていた。なのでこれを国清寺の道翹にして、もう一匹、閭丘胤役を導入ずることにした。 しかし空気が読めない官吏だからといって、あえて不細工なのを選ぶことは止めた。選んでいて張り合いがないし、拾得が可愛いから、とコントラストをつけるために相方の寒山は、同じ桜東錦ではあるが、体型から雰囲気を違え、あえて不細工な顔を選んで、後悔したからである。オスメスの違いが未だに良くわからないからしかたがないが、拾得のスカート、いや尾びれの中に頭を突っ込むように追い回している。間違いがあってはいけないが、だとしたら、不細工なのを選ぶべきではなかった。なので、ボンクラ官吏調の閭丘胤だからといって、ボンクラを選ぶことは避けたい。水槽内に居ない柄から選んでみたい。こうなると、寒山詩を読み進めて行けば、さらに登場人物が得られるかもしれない。 先週半沢直樹を見ようと15分まえから気を付けていたのに、金魚を眺めていたら、残り15分になっていたが、本日は無事に見ることができた。

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芭蕉庵制作にあたり、納期はある程度任せていただくようお願いした。人形制作ならともかく、専門分野ではないので大工のようにはいかない。申し訳ないが、芭蕉庵の完成度で感心してもらおうとはハナから思っていない。ジャズ、ブルース時代の楽器もそうだったが、主役の人物をより良く見せるために作りたい。高さはおおよそ1メートル15 センチ前後。海辺の低い土地の深川だけに床は少し高め考えている。 金魚水槽には主だった寒山拾得メンバーがすでに揃ってしまったが、金魚にはまって間がないので、新しい金魚を入れたくてしょうがない。そういえば閭丘胤(りよきゆういん)が、高僧を期待したか、寒山と拾得を訪ねて行った寺には、その他大勢の僧達がいたではないか。早速決めたルールを拡大解釈し、アリオ北砂のペットショップでアイアンコメットという、鉄というより真鍮色の小さな魚を二匹買った。一匹500円くらいで、8のつく本日は生体20パーセント引きなので、罪悪感も薄まる。 思えば子供の頃から、この罪悪感を薄める工夫をし続けている気がするのだが気のせいであろうか。まあ人生上の味わいは、こんなところにこそ生ずるのであろう。とかなんとかいいながら。 子供の頃から飼っていた熱帯魚はシクリッドといって気が荒く、縄張りを主張するの魚種で、金魚と違って歯がある。混泳には気を作ったが、金魚はその点安心である。来たばかりのアイアンコメットは、私と初対面のはずが、すでに前からいたかのように、餌くれと、自分の何倍もある寒山や拾得等と互角に一緒になってジタバタしている。調子の良い奴だ。 時を忘れて水槽を眺めていると、いっそのこと、河本のカウンターを水槽の前に設置し、と考えないではないが、それは場所を取りすぎる。できれば折り畳みで、ウイスキーの瓶とショットグラス、あとは南京豆がどうにか乗る程度のテーブルが良い。などと書いていたら、木場の立ち肉屋のオヤジから次々と動画含めた河本の懐かしい画像が送られてきた。

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