芭蕉庵制作にあたり、納期はある程度任せていただくようお願いした。人形制作ならともかく、専門分野ではないので大工のようにはいかない。申し訳ないが、芭蕉庵の完成度で感心してもらおうとはハナから思っていない。ジャズ、ブルース時代の楽器もそうだったが、主役の人物をより良く見せるために作りたい。高さはおおよそ1メートル15 センチ前後。海辺の低い土地の深川だけに床は少し高め考えている。 金魚水槽には主だった寒山拾得メンバーがすでに揃ってしまったが、金魚にはまって間がないので、新しい金魚を入れたくてしょうがない。そういえば閭丘胤(りよきゆういん)が、高僧を期待したか、寒山と拾得を訪ねて行った寺には、その他大勢の僧達がいたではないか。早速決めたルールを拡大解釈し、アリオ北砂のペットショップでアイアンコメットという、鉄というより真鍮色の小さな魚を二匹買った。一匹500円くらいで、8のつく本日は生体20パーセント引きなので、罪悪感も薄まる。 思えば子供の頃から、この罪悪感を薄める工夫をし続けている気がするのだが気のせいであろうか。まあ人生上の味わいは、こんなところにこそ生ずるのであろう。とかなんとかいいながら。 子供の頃から飼っていた熱帯魚はシクリッドといって気が荒く、縄張りを主張するの魚種で、金魚と違って歯がある。混泳には気を作ったが、金魚はその点安心である。来たばかりのアイアンコメットは、私と初対面のはずが、すでに前からいたかのように、餌くれと、自分の何倍もある寒山や拾得等と互角に一緒になってジタバタしている。調子の良い奴だ。 時を忘れて水槽を眺めていると、いっそのこと、河本のカウンターを水槽の前に設置し、と考えないではないが、それは場所を取りすぎる。できれば折り畳みで、ウイスキーの瓶とショットグラス、あとは南京豆がどうにか乗る程度のテーブルが良い。などと書いていたら、木場の立ち肉屋のオヤジから次々と動画含めた河本の懐かしい画像が送られてきた。
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