明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



深川のコーナンにてよしずを購入。先日、お隣からの目隠しは設置したし、これでベランダで、何をしようと?安全である。コーナンには、金魚売り場がある。 うちの寒山拾得水槽はキャストとしては揃っている。60センチ水槽としてはもう良いだろう。メンバーにはセロフアンみたいな真紅からピンク、橙色と赤系の色が揃っているが、唯一、金魚といえばこれ、という朱色がかつた赤がいいないな、とは思っており、その隙間が用がないはずの金魚売り場に足を向かせた。パソコンやカメラ同様、嫌いな物が好きに転じるという現象が金魚にも現れており、嫌いだったフラダンスみたいな泳ぎが今ではそこが可愛らしく見えるし、子供の頃からランチュウの頭の肉瘤が気持ち悪かったはずが、この肉瘤のおかげで、正面から見た魚顔とは違う可愛らしさに目覚めてしまった。それまで魚の正面顔など意識したことはなかった。かといって、魚なのに背びれがないランチユウには未だ違和感があり、金魚坂で購入した中国産の琉金ショートテールや、虎役の朱文金、その他大勢のアイアンコメットを別にすればすべてオランダ獅子頭系である。コーナンには朱赤のオランダ獅子頭がいることは知っていたが、あえて見ないようにしていた。その間大分買われていき、数も少なくなっていた。しかし今は、朱赤のオランダでさえあれば、正面の顔だけである。そう思って見たら、一匹だけいた。鼻の下が口紅をくっつけたような色をしている。 子供の頃から熱帯魚、特に縄張り意識が強い魚ばかり飼ってきたので、金魚が餌をくれろ、とジタバタしているところに、入ったばかりなのに、以前から居たみたいな顔をして一緒にジタバタしている調子の良いところが可笑しい。 しかし、今後はもう寒山拾得劇団は関係なく飼っていこう、と考えなくもないが、近いうちが井川 比佐志が森鷗外の寒山拾得を朗読するCDが届くはずだし。そう考えると、拾得役の桜東錦があまりにも可愛らしく、コントラストを付けようと、わざわざ不細工な桜東錦を選んだ寒山が少々気になってくる。であれば、拾得を寒山に、本日の新入りを拾得に、今までの寒山にはベランダに出向してもらおうか、と企み始める冷酷な頭取である。といつても、金魚的には水槽より屋外のケースの方が環境的には良いそうである。


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