夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「ベスト・キッド」(試写会)

2010年08月03日 16時52分10秒 | Weblog
 1985年公開の『ベスト・キッド』のリメイク。前作は、弱々しい高校生が空手の老師匠と出会い、修行を積むに連れ高校生が心身ともに成長していく姿を描いていた。今作は、オリジナルの概念は継承されているが、11歳の小学生が主人公である。
 アメリカのデトロイトから、中国の自動車工場で母が働くため、母と中国へ引っ越すドレ。しかし、文化の違いと言葉の壁から、新しい学校ではいじめの対象となる。いじめられっ子から脱却するために、カンフーの達人・ハンからカンフーを習うことになったドレだが…。
 いきなり、不景気なアメリカから経済大国の中国への引っ越し場面。現在の景気の力関係を表す、現実的場面だ。
 そして場面が進むごとに感じる。これは、今の中国は“心”がないエリート教育をしていると言いたいのか?と。勝負に勝つためには情け容赦なし。倒れている人間に、とどめまで刺す。勝つために手段は選ばないのだ。そんな中国を非難しているに違いない、と。とはいえ、子どもたちはいずれも好演。“本当のカンフー”と“偽物のカンフー”の戦いという簡単な構図。しかし、つい力が入って観てしまう。手に汗を握らずにはおられない。
 主人公のドレには、『幸せのちから』で名演技を見せたウィル・スミスの実子、ジェイデン・スミス。カンフーの達人・ハンには、この役柄がぴったりのジャッキー・チェン。監督は『ピンクパンサー2』のハラルド・ズワルト。
 前作では、師匠がお箸でハエを掴んでいたが、今作では…お見逃しなくとしか言いようがない。
(8月14日公開)