映画監督を夢見る健司は(坂口健太郎)は、映画館・ロマンス劇場に通いつめている。古いモノクロ映画のお姫様・美雪(綾瀬はるか)に密かに想いを寄せていた。
今は誰も見ないその映画を繰り返してみていた健司の前に、美雪が突然現れる。その日から、二人の不思議な同居生活が始まるが、モノクロの世界しか知らない美雪に、カラフルな現代を健司は案内する。
同じ時間を過ごす中で、二人は惹かれあっていく。
しかし、現実世界にきた代償で、人のぬくもりに触れたら消えてしまうという美雪の秘密を健司は知る。
好きだから触れたい、でも触れられない…。この真実に二人はどう向き合い、どういう答えをだすのか…?
ありそうでなかったファンタジーロマンス。往年の映画作品もオマージュしていて、その視点でも楽しめる。
白黒映像。昭和35年というちょっとなつかしい時代設定に落ち着きを感じられる人は、まずハマる。
そして、綾瀬はるかと坂口健太郎というキャストにハマる。
まず一段落の展開が想像でき、ラストはその方向に向かう?というところから、もうひと展開。前段階で気持ちが揺らされているところに、後段階でさらにくる。あーそうなんか!そう思ったとき、積もり積もった気持ちが自然と溢れてくるので、無意識にウルウルくる。観客の中には泣いている人も。
若い人たちには、ガラス越しのキスなどのピュアな描写が新鮮に映るかもしれない。
一方で高齢者は懐古することになるだろう。
そして、かわいかったり、大人だったりする綾瀬はるかに、凄さも感じた。
綾瀬はるか、久しぶりの映画でのヒット作となるか?
出演はほかに、本田翼、北村一輝、中尾明慶、石橋杏奈、西岡徳馬、柄本明、加藤剛など。
感想は世代によってそれぞれだと思う。