夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『焼肉ドラゴン』(試写会)

2018年06月16日 20時16分15秒 | Weblog

“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる”という信条で大阪の片隅で小さな焼き肉店を営む韓国人亭主、龍吉(キム・サンホ)と妻の英順(イ・ジョンウン)。静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭みなみ)と一人息子の時生(大江晋平)の六人暮らし。故郷を無くし、戦争で左腕を奪われている。
店は常連客で溢れ、いつも賑やかな日常である。
1970年(昭和45)の高度成長期。大阪万博が催される時代に物語が展開する。

こどもたちそれぞれに問題を抱え、梨花の夫となる哲男(大泉洋)も静花とややこしい過去がある。
忙しく過ぎる日常にも、時代の波が押し寄せて、動き出す。

家族それぞれの未来は??

メインの家族の中には関西出身者はいない。だが、かなり上手な関西弁のセリフが飛び交う。両親を演じる韓国人俳優の二人も上手すぎるぐらいの関西弁だ。関西弁にどれだけ抵抗ないかが、この作品には重要だと思っていた。これはクリアしていて、わかりやすい。
そして、真木よう子は、ドラマよりも映画の方が向いている。
今回は他のキャストが強烈キャラで真木よう子はおとなしめ。長女の立ち位置。井上真央の役柄が強烈。

同名の舞台作品からの映画化だけに、めっちゃ舞台!と感じる場面が何ヵ所かある。途中で、芝居がかった演技が表れるが、それはわざとな演出なのかも。全体的に見ても、映画というより、舞台でした…という終わり方となっている。


原作の戯曲の作者と同様に、映画の脚本・監督も鄭義信がつとめた。鄭監督は今年60歳。還暦での映画監督デビューとなる。試写会では、発売60年となる関西ではお馴染みのお菓子“満月ポン”…大阪では有名なお菓子…が配られた。この満月ポンも映画のどこかで登場する。試写会の前に司会者が紹介していたので、ここでもお知らせ。

まだまだ、みんなが貧しく、ほしい物が手に入らなかった時代。どんな人だろうが、誰もが一生懸命、必死に生きていた。そんな時代の話。
そういうことが今はなくなってしまったのかも。という思いが刺さる。

美花の恋愛相手に、大谷亮平が登場するが、関西出身であり、韓国で俳優として活躍してきた人であるということを念のため。


(公開は6月22日、金曜日)

 

ポスター画像