実力派、黒木華と柄本佑のダブル主演。漫画家夫婦の早川佐知子、俊夫を演じる。
漫画と現実の世界が交錯しながら物語が展開する。
人気漫画家の佐知子は作品をひとつやり遂げた。次回作はまだ考えていないと返答し、夫の俊夫に編集者の千佳を
駅まで送るように伝える。その様子をドア越しに見よう・・・としたところ、電話が鳴る。
母が歩くのが不自由になり、治るまで夫と実家にいることにした佐知子は、この機会にと自動車教習所へ通い始める。
そして、出来上がっていく佐知子の〝ネーム〟。楽しそうに教習所に通う佐知子を疑い、俊夫はその〝ネーム〟を盗み見
してしまう。そこには、自分と千佳の不倫の現場がリアルに描かれていた。さらに、次々と出来上がっていく〝ネーム〟は、
教習所の若き教官と佐知子の淡い恋を描いたものへと急展開していた。これは本当に起こっていることなのか?俊夫は、
自分が捨てられてしまう恐怖とともに嫉妬を抱く。
ドラマ「重版出来!」では、新人編集者を演じていた黒木華。クセのある漫画家と向き合い、成長していった彼女が、
今回は売れっ子漫画家を演じる。今作ではかつては、夫である俊夫のアシスタントをしていたという役どころ。
そんな彼女は、何かを内に秘めた静かな役柄も上手に演じるのである。何かをやってくれそうな一筋縄ではいかない雰囲気が無二である。
柄本佑は今回のとぼけた役も当たっている。
「先生、私の隣に座っていただけませんか?」このタイトルは誰に向けられたものなのか?
女性の恨みは根深くて怖い。そう思っていた方が良さそうである。
編集者の千佳を演じるのはミステリアスな役もこなす奈緒。若き教官、新谷歩には金子大地。佐知子の母を風吹ジュンが演じている。
監督は堀江貴大で「TSUTAYA CREATOR'S PROGRAM FILM 2018」の準グランプリ作品を映像化したもの。