政権交代こそ、政治への最大のチェック

2006-04-11 05:23:55 | Weblog

 4月7日~9日に行った日本テレビの「小沢一郎民主党新代表に期待するか」質問した電話調査(対象1000人・回答51・0%)によると、
「期待する」  50・6%
「期待しない」 40・0%

 「民主党の支持率」は、15・7%(前月比+2ポイント)と、まずまずの歓迎ムードだが、「小沢新代表の民主党に期待することは」という質問に至ると、

「小泉内閣のチェック」          26・3%
「小泉内閣への協力」           19・8%
「他野党と協力して自民党に対抗」     19・0%
「自民党に代って政権担当」となると、最低の15.3% といった始末だ。

 これではかつての社会党への期待と何も変らない。野党は与党のチェック(監視)を最大の役目としているわけではない。そういった存在の仕方は少なくとも先進国の間では日本だけだろう。政治のイロハも理解できない有権者ばかりだから、政治のチェックは最終的には国民自身が役目としなければならないことに思い至らない。政治も変らない、国民の意識も変らない。

 政権交代とは与党・野党の政治を競争原理にさらさせて、国民が品質(政策)も値段(国家予算)も手頃だと買える、国民のニーズに立った政治を目指させる。いやでも国民が何を望んでいるか、熱心に市場調査をしなければならなくなる。

 国民の側から言えば、与党・野党の尻を叩き、俺たちのためになる政治をこじっかりやれ、できない政党は引っ込んでもらうと、決めるのは誰かを知らしめることになる。最初から決まっていたのでは、国民に向ける目は形式だけのものとなる。

 国民がそれをやってこなかったから、日本は経済大国・政治三流国という名誉ある名前を頂戴している。外国への経済援助にしても、政治としてやることができないから、カネのバラ撒きで終わる。外国の高官と癒着して、リベートを払うといったことは一人前となる。

 いくら野党が与党のスキャンダルやおごりをチェックしたとしても、与党が政権交代がないことをいいことに、少しの間低姿勢で過ごせば国民が健忘症よろしく忘れてくれると国民の怒りの嵐がおさまるまでは国民に眼を向けるが、それが過ぎると、またぞろ国民のことを忘れた政治をやらかす。それが国民が手助けしてつくり上げた自民党の歴史だった。

 日本人が意気地なしだから、怖がって政権交代の冒険もできない。

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