■巡洋艦の兵装
戦力投射と対水上戦闘という部分、我が国が必要とする巡洋艦は対水上戦闘能力が相応に求められるというのが前回の結論でした。

こういいますのも、南シナ海と東シナ海、世界でもっとも水上戦闘艦や潜水艦などが参加する海上戦闘発生の蓋然性が高い海域に国土が隣接しており、海賊対処や漁業権保護に難民対処等に重点を置く一方で、冷戦構造の崩壊後には緊張度が大きく低下し、海上戦闘の蓋然性が低下している諸外国の事例はあまり参考にならない特殊状況にある点を留意すべきでしょう。

対水上戦闘、もちろん実際に展開する場合には主力となるのは護衛艦隊隷下の護衛隊群です。4個護衛隊群、各護衛隊群は、近い将来、いずも型護衛艦二番艦就役と8200t型イージス艦2隻の整備を以て弾道ミサイル防衛に対応するイージス艦2隻と全通飛行甲板型護衛艦1隻を運用する強力な編成を4個もち、編制完結するため、対水上戦闘能力は非常に高いものが期待できます。

戦力投射任務を念頭とするのが、本論での巡洋艦の任務ですが、対水上戦闘などを全く考慮すべきでないか、といわれたらば、そういった単能装備を専用に整備する防衛費の余裕は残念ながらなく、多用途性能が相応に求められます。もちろん、乗員の練度や搭載装備の維持費などをふまえますと、過度に多用途性能を求めることは妥当ではありませんが。

巡洋艦としまして、その任務に戦力投射任務を含める以上、一定以上の船体規模を有し航続距離と長期間の航行能力を付与する点は絶対条件です、こうしますと、視点となるのは速力をどの程度有するのか、そして戦力投射能力を構成する汎用性に航空機格納庫を多用途区画とするとの視点を示していますので、それならば、速力と武装、という部分が起きく左右されるべきものとなる。

すると、搭載兵装をどの水準まで搭載するのか、という視点が必要になります。艦砲を装備の重点としレーダーは警戒監視を主とした多機能レーダーの水準にとどめたうえでRAMなどのミサイルを部分的に搭載するか、Mk41VLSを搭載し各種ミサイルの運用能力までを想定するのか、さらに進みイージスシステムやFCS-3改といった多機能レーダーまでの搭載を想定するか。

艦砲ですが、近年その能力向上は著しいものがあります。射程が非常に大きいものとして、アメリカ製で我が国でも、あたご型ミサイル護衛艦や、あきづき型護衛艦に採用されていますMk45-Mod4などは127mm砲弾が通常弾で37kmへの射程を有するとともにロケット補助推進弾により100km以上の射程を付与させ、対地攻撃能力を強化する研究がなされていました。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
戦力投射と対水上戦闘という部分、我が国が必要とする巡洋艦は対水上戦闘能力が相応に求められるというのが前回の結論でした。

こういいますのも、南シナ海と東シナ海、世界でもっとも水上戦闘艦や潜水艦などが参加する海上戦闘発生の蓋然性が高い海域に国土が隣接しており、海賊対処や漁業権保護に難民対処等に重点を置く一方で、冷戦構造の崩壊後には緊張度が大きく低下し、海上戦闘の蓋然性が低下している諸外国の事例はあまり参考にならない特殊状況にある点を留意すべきでしょう。

対水上戦闘、もちろん実際に展開する場合には主力となるのは護衛艦隊隷下の護衛隊群です。4個護衛隊群、各護衛隊群は、近い将来、いずも型護衛艦二番艦就役と8200t型イージス艦2隻の整備を以て弾道ミサイル防衛に対応するイージス艦2隻と全通飛行甲板型護衛艦1隻を運用する強力な編成を4個もち、編制完結するため、対水上戦闘能力は非常に高いものが期待できます。

戦力投射任務を念頭とするのが、本論での巡洋艦の任務ですが、対水上戦闘などを全く考慮すべきでないか、といわれたらば、そういった単能装備を専用に整備する防衛費の余裕は残念ながらなく、多用途性能が相応に求められます。もちろん、乗員の練度や搭載装備の維持費などをふまえますと、過度に多用途性能を求めることは妥当ではありませんが。

巡洋艦としまして、その任務に戦力投射任務を含める以上、一定以上の船体規模を有し航続距離と長期間の航行能力を付与する点は絶対条件です、こうしますと、視点となるのは速力をどの程度有するのか、そして戦力投射能力を構成する汎用性に航空機格納庫を多用途区画とするとの視点を示していますので、それならば、速力と武装、という部分が起きく左右されるべきものとなる。

すると、搭載兵装をどの水準まで搭載するのか、という視点が必要になります。艦砲を装備の重点としレーダーは警戒監視を主とした多機能レーダーの水準にとどめたうえでRAMなどのミサイルを部分的に搭載するか、Mk41VLSを搭載し各種ミサイルの運用能力までを想定するのか、さらに進みイージスシステムやFCS-3改といった多機能レーダーまでの搭載を想定するか。

艦砲ですが、近年その能力向上は著しいものがあります。射程が非常に大きいものとして、アメリカ製で我が国でも、あたご型ミサイル護衛艦や、あきづき型護衛艦に採用されていますMk45-Mod4などは127mm砲弾が通常弾で37kmへの射程を有するとともにロケット補助推進弾により100km以上の射程を付与させ、対地攻撃能力を強化する研究がなされていました。
北大路機関:はるな くらま
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