北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

日米仏共同訓練、九州西方海域にて実施 輸送艦おおすみ等数隻が参加

2015-06-14 23:02:10 | 防衛・安全保障
■L-CAT参加!九州沖で日米仏共同訓練
 海上自衛隊によれば今週末、日米仏共同訓練が九州西方海域にて実施されたとのこと。

 欧州海軍との訓練はソマリア沖海賊対処任務に併せ日常的に実施されるようになりましたが、九州沖にフランス海軍を含めた多国籍間訓練が行われるというのは稀少です。海上自衛隊からの参加艦艇は輸送艦おおすみ、第22航空隊所属のSH-60J/Kが参加し、米海軍及び仏海軍からは艦艇数隻が参加したとのことで、艦名等はまだ発表されていません。

 訓練内容は、航空機相互発着艦及びPHOTEXとLCAC・L-CATクロスデッキフランス太平洋艦隊には航空機運用能力を有するフロレアル級通報艦が所属していますが、参加艦艇にL-CATが含まれている為、ミストラル級強襲揚陸艦が参加している可能性があります。L-CATはCNIM社製汎用揚陸艇でドック型揚陸艦や強襲揚陸艦から運用、最高速力30ノットと航続距離1900kmを誇り、ルクレルク戦車を含む重装備の揚陸が可能です。

 L-CATは基準排水量285t、全長30m、全幅12.8m、126m²の貨物室に80tを搭載可能で、海上自衛隊や米海軍が運用するLCACエアクッション揚陸艇の全長26.4m、全幅14.3mと同程度ですが、航続距離は遥かに長く、速力は劣るもののエアクッションを採用せず構造上整備性の高さなどで注目されるものです。一説にはL-CATは自衛隊も関心を寄せているとされ、今回、我が国近海でのL-CAT参加の訓練は注目すべきでしょう。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする