■ターボプロップ高等練習機
航空自衛隊のT-4練習機後継機として、ターボプロップ高等練習機という、一つ従来の概念とは異なる機種を。
航空自衛隊はT-7初等練習機を固定翼機要因は勿論回転翼練習機要員の初等練習用として運用しています、非常に使い易い練習機で、もちろん低速ですので基本的な操縦と操縦適性の選抜等に用いていて、この練習機での基本操縦練習や限定的な計器飛行訓練を終えたうえで、ジェット機であるT-4練習機へ臨みます。
ターボプロップ練習機は、初等練習機という印象が強いのですが、しかし世界にはターボプロップ高等練習機という、ターボプロップ練習機に強力な出力を発揮できるエンジンを搭載し、ジェット練習機が対応する高速度領域の練習飛行や機動飛行等の訓練に対応する機種が誕生しています。具体的にはスイスのピラタスPC-21練習機、ブラジルのエンブラエルEMB314練習機など。
メーカーは一応、初等練習機から高等練習機までの一連の訓練への対応が可能、としていますが、いきなりPC-21やEMB-314に候補生を搭乗させ練習飛行を行うには、速度などが置きすぎますので、T-7練習機に当たる初等練習機、ピタラスであればPC-9などの初等練習機を経て操縦訓練に臨む航空機です。
これまでにイタリア製M-346練習機や米韓共同開発T-50練習機を提示した際、中等練習機としてはやや過剰な性能と云い得る部分がある点を示しましたが、例えば中等練習機にPC-21を充当し、これによりT-7からの中等練習機としての能力を練成した上で、M-346や高度な練習機へ進む、という選択肢は考えられるかもしれません。
PC-21は、ターボプロップ練習機としては高出力のエンジンを採用している事から初等練習機の各機種と比較すれば、機体取得費用は勿論、訓練費用や維持費用等も非常に大きくなっているとの事ですが、メーカーの首長としてはジェット練習機と比較した場合、その費用は抑えられているとのこと。
ただ、PC-21はメーカーの論理として高等練習機としての能力を発揮可能で、例えばPC-21での訓練を完了しますとジェット練習機を経験せずとも第一線航空機の運用に対応できるとしているのですが、開発国であるスイスの空軍はPC-21に加えてジェット練習機であるホーク練習機を運用しています。
この提案は、別の高等練習機という機種を必要とするものですが、PC-21はジェット練習機により初等練習機に続く練習機をジェット化した場合よりは運用費用を低減することが出来、高度な性能を有する練習機を少数導入し、一種のハイローミックス的な運用を行う可能性を示唆しているといえましょう。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
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航空自衛隊はT-7初等練習機を固定翼機要因は勿論回転翼練習機要員の初等練習用として運用しています、非常に使い易い練習機で、もちろん低速ですので基本的な操縦と操縦適性の選抜等に用いていて、この練習機での基本操縦練習や限定的な計器飛行訓練を終えたうえで、ジェット機であるT-4練習機へ臨みます。
ターボプロップ練習機は、初等練習機という印象が強いのですが、しかし世界にはターボプロップ高等練習機という、ターボプロップ練習機に強力な出力を発揮できるエンジンを搭載し、ジェット練習機が対応する高速度領域の練習飛行や機動飛行等の訓練に対応する機種が誕生しています。具体的にはスイスのピラタスPC-21練習機、ブラジルのエンブラエルEMB314練習機など。
メーカーは一応、初等練習機から高等練習機までの一連の訓練への対応が可能、としていますが、いきなりPC-21やEMB-314に候補生を搭乗させ練習飛行を行うには、速度などが置きすぎますので、T-7練習機に当たる初等練習機、ピタラスであればPC-9などの初等練習機を経て操縦訓練に臨む航空機です。
これまでにイタリア製M-346練習機や米韓共同開発T-50練習機を提示した際、中等練習機としてはやや過剰な性能と云い得る部分がある点を示しましたが、例えば中等練習機にPC-21を充当し、これによりT-7からの中等練習機としての能力を練成した上で、M-346や高度な練習機へ進む、という選択肢は考えられるかもしれません。
PC-21は、ターボプロップ練習機としては高出力のエンジンを採用している事から初等練習機の各機種と比較すれば、機体取得費用は勿論、訓練費用や維持費用等も非常に大きくなっているとの事ですが、メーカーの首長としてはジェット練習機と比較した場合、その費用は抑えられているとのこと。
ただ、PC-21はメーカーの論理として高等練習機としての能力を発揮可能で、例えばPC-21での訓練を完了しますとジェット練習機を経験せずとも第一線航空機の運用に対応できるとしているのですが、開発国であるスイスの空軍はPC-21に加えてジェット練習機であるホーク練習機を運用しています。
この提案は、別の高等練習機という機種を必要とするものですが、PC-21はジェット練習機により初等練習機に続く練習機をジェット化した場合よりは運用費用を低減することが出来、高度な性能を有する練習機を少数導入し、一種のハイローミックス的な運用を行う可能性を示唆しているといえましょう。
北大路機関:はるな くらま
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