■熊本地震発災一週間
熊本地震は今日で発災から一週間が経ちました。そこで防災課題と復旧の進展と今後の地震活動への警戒について提示してみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/43/a958c33a7c93eb73ba41c12a40c057aa.jpg)
加藤清正と腰兵糧、清正公に震災の今こそ学ぶべきなのでしょう。今回の震災は熊本の英雄のとある心構えをおもいださせるものでしょう。賤ヶ岳の七本槍としての武勲、朝鮮の役では突撃に次ぐ突撃を敢行して満州まで突入した武功と共に熊本城や名古屋城に江戸城はじめ築城の名手で、農業行政の白川坪井川大改修と熊本四大河川改修、熊本平野八代平野玉名平野干拓、馬場楠井手用水など行政分野で、農業生産を飛躍的に向上させ九州における熊本の地位を固めた事で知られますが、腰兵糧、として常に有事の備えを怠らなかったことで知られます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/71/c3a2a44d2a04c8d72e90287ac671451e.jpg)
腰兵糧とは、加藤清正が常に日常生活、米三升と竹筒味噌に銀銭紐三〇〇文、を常時携行しており万一出先で戦時となった場合に備えていたとの事、腰兵糧に米三升と竹筒味噌に銀銭紐三〇〇文となりますとカメラバック一杯になってしまいますし、現代の視点から自衛隊の弾帯に取り付けてもかなりの重量になります、それでも家臣がこの準備を怠っていた場合、降格された事例もあるとのこと。英雄の気風の一つですが、ただ、市民がこの十分の一の量、お米三合をビジネスバックやハンドバックと通学鞄に常備していたならば、今回の震災、最初の二日間ほどならば避難所の常備非常食とともに食事に対応出来たでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/14/d370f4b27055e44f5e1c7842e6a9fd72.jpg)
清正公さんとして親しまれる郷土の英雄、腰兵糧というその習慣をこれから防災の視点から再評価し、再開してみるのもどうでしょうか。とはいえ、現代日本、米三升常時携行はかなり現実的ではありません、当方は基本小型水筒をビジネスバックかカメラバックに常備し、可能な限り軍用口糧として開発されたSCHO-KA-KOLAの缶入りチョコレートを非常用に携行していますが、全国員的な運動として加藤清正に因んだ米三合、三升は厳しいので密封パックに一合だけでも納め、お守り代わりに取り付ける、避難所に全員が一合を供出すれば一斗缶や鍋と薪でかなりの粥が炊けます、そんなことを思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/90/876fd1d884ff36ba9ec5b5adb0926a0c.jpg)
気象庁の青木地震津波監視課長は本日午後の記者会見において、熊本地震はこのまま収まるという事ではない、として改めて警戒を促しました。これは、本震以降続いた大きな余震は大きく減少傾向にあり、当初は警戒が必要な期間を一週間としていたものの本震が最初の震度七の地震に遅れて発生、その後の余震は特にここ数十時間の減少が顕著であることから、一部でこのまま終息するのではないかという見方に対し、改めて警戒を促したかたち。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/86/fc44fa092bc2cf2e5f46e45d933b1697.jpg)
21日に入り震度四以上の地震が再度発生しました、0516時頃、大分県で発生しマグニチュードは3.5ですが別府市で震度四を観測しました、実は昨日20日に発生した震度四以上の地震は一回のみでして、1427時に大分県で発生したマグニチュード4.0の一回のみです、一方、言い換えれば大分県中部を震源とする震度四の地震が増加している事を意味しまして、熊本県を震源とする震度四以上の地震は19日2047時に発生した震度五弱の地震以降、発生していません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/50/733bdb664446338bf4a244fd0732792a.jpg)
熊本地震は土砂災害誘発という次の段階に入りました。元々、降雨の際に土砂災害が起きやすい地形です、こういいますのも火山性土壌が原因でして、阿蘇山や加久藤火山と姶良火山は縄文時代以降ここ数万年大きな噴火を引き起こしていませんが、火山爆発指数8の大規模噴火を引き起こし100m規模の火山性堆積物が幾重にも積み重なり形成されている九州の地形が要因となっているもので、地表全域を覆っている火山性土壌は、表層部に地震による亀裂が入れば、土砂災害が通常の豪雨よりも小規模な降雨で誘発されるというかたちです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/ce/b6109245dfc591e95ba8d5f81daa4ed4.jpg)
宇城市全域に避難勧告、人口59000名の都市ですので、市内の全域であっても対象が24400名ということは中心部の人口密集地域は除外されるという事でしょうが、それでも市の人口の半数近くに当たる多数を対象とした避難勧告です、重要なのは宇城市は隣接する八代市と並びこの100時間だけでも震度六強の地震に繰り返し襲われた地域であり水害に際しては上層階への退避が屋内に半壊し立ち入られない事で事実上上層階避難をできない事例が相当予想できる、というもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/8a/c66e997ae1f62e7bf757c99fb7533ca6.jpg)
南阿蘇地域の捜索は広島海田市の第13旅団が対応しているとの事ですが、降雨による二次被害防止の観点から現在土砂災害警戒が解除されるまで、自衛隊、警察、消防による捜索活動を中止しているとの事です。実は自衛隊では東日本大震災を受け、原子力災害や火山災害へ対応するCBRN対応遠隔操縦作業車両システムが開発中でした。無人中継装置を自走進出させることで20km程度離隔し安全な地域から遠隔操作により、捜索や障害除去等を行う事が可能で、完成していれば豪雨災害に際しても、南阿蘇村から離れた熊本空港に隣接する高遊原分屯地付近からの遠隔操作も可能で、今回、間に合わなかった装備といえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/f3/aede1bfcd6505bb9a93f633a5a2e5490.jpg)
九州新幹線に関して新しい情報です、23日土曜日にも博多と熊本間の試験走行を開始するとの事で、問題が無ければ今月中にも博多と熊本の運転再開が可能となるかもしれません、一方、八代駅付近での亀裂などが報じられている事からこの地域の補修工事を行わなければ熊本以南の路線復旧へ時間がかかる事を意味します、南の鹿児島中央付近では既に新水俣までの区間を運転再開していますので、八代市付近での復旧が終われば、新大阪と鹿児島中央間が新幹線により結ばれる事となります。ただ、新幹線とは新しい幹線を意味する輸送網ですので旧幹線に当たる鹿児島本線がJRから切り離されている状況、これが代替運行を大きく阻害しているといえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/19/4b0a15353c9948aeff35bcf645415911.jpg)
鹿児島本線、熊本八代間で本日中に全線再開の見込み、とのこと。このまま旧鹿児島本線で第三セクターとなった肥薩オレンジ鉄道へ乗り入れれば鹿児島中央まで直通運転が可能となります、過去に東海道本線が浜松付近で不通となった際に遠州鉄道に乗り入れ浜名湖北方を迂回した事例がありますので、元々鹿児島本線であった部分へ乗り入れられない事は無いと思うのですが、実行すれば九州新幹線代替経路として、九州新幹線開通以前の経路、博多を熊本経由で鹿児島に至る経路を再開可能です、現時点では肥薩線が熊本県の八代と鹿児島県の吉松で不通となっており、鹿児島へJRだけで直通する事は出来ません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/bf/8bd00cd69a115d7bba4b7e8b6f9bedfd.jpg)
東九州自動車道速見インターチェンジ日出ジャンクション間上下線、大分自動車道の日出ジャンクション別府インターチェンジ間上下線の災害復旧工事完了と通行止め解除、これにより日向灘方面を通った九州の南北高速道路交通網が漸く復旧することとなります、湯布院地区での通行止めにより現在も大分県熊本県間の高速道路交通は迂回が必要となっていますが、九州北部の大分での高速道路不通が大きな影響を及ぼしていましたので、これは朗報といえる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/6f/290d17c4df1a6e7060ded563c574f3fe.jpg)
高速道路、復旧開通区間に大分自動車道速見インターチェンジ別府インターチェンジ間が本日21日に加わりました、明日22日には熊本県益城町を走るグリーンロード南阿蘇も復旧するとの事。加えて来週前半にも熊本市と鹿児島市を結び途絶している九州自動車道八代インターチェンジ嘉島ジャンクション間の4kmについて、復旧が完了する、とのこと。震度五強規模の地震がこの地域ではようやく沈静化している事から、復旧工事が進んだといえるかもしれません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b7/7301039f8880d492a2923761b8a99087.jpg)
交通の再開、福岡と熊本の直通高速バスの運行再開です、高速道路が完全に復旧していない為、一般道を迂回し五時間程度を要するとの事で、通常ダイヤでは二時間半ほどで運行されているとのことですから実に二倍の時間を要している事となりますが、それでも乗り換えなしで直通できる交通手段は貴重です、JR九州は博多と熊本の間の九州新幹線の運行再開に相当時間が要するとしており、鹿児島本線も間引き運行となっており、高速バス運行再開は朗報といえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/53/70be580d59af0e97734d456665b38578.jpg)
自衛隊の派遣状況ですが以下の通り。陸上自衛隊、西部方面隊は、第42普通科連隊(北熊本)、第43普通科連隊(都城)、第8特科連隊(北熊本)、第8戦車大隊(玖珠)、第8偵察隊(北熊本)、第8高射特科大隊(北熊本)、第8通信大隊(北熊本)、第8飛行隊(高遊原)、第8施設大隊(川内)、第8後方支援連隊(北熊本)、 第8特殊武器防護隊(北熊本)、第40普通科連隊(小倉)、第41普通科連隊(別府)、対馬警備隊(対馬)、第4特科連隊(久留米)、第4戦車大隊(玖珠)、第4飛行隊(目達原)、4後方支援連隊(福岡)、第5施設団(小郡)、西部方面普通科連隊(相浦)、西部方面特科隊(湯布院)、西部方面航空隊(高遊原 目達原)、西部方面通信群(健軍)、西部方面後方支援隊(目達原)、西部方面情報隊(健軍)、西部方面衛生隊(健軍)、第5地対艦ミサイル連隊(健軍) 健軍駐屯地業務隊(健軍など。
北部方面隊は、北部方面航空隊(丘珠)、第11飛行隊(丘珠)、第5施設隊(帯広)。東北方面隊は第20普通科連隊(神町)、第21普通科連隊(秋田)、第44普通科連隊(福島)、第4地対艦ミサイル連隊(八戸)、第6飛行隊(神町)、東北方面航空隊(霞目)。東部方面隊は、第2普通科連隊(高田)、第13普通科連隊(松本)、第12ヘリコプター隊(相馬原)、第34普通科連隊(板妻)、 東部方面航空隊(立川)。中部方面隊からは第36普通科連隊(伊丹)、第3特科隊(姫路)、第3飛行隊(八尾)、第3後方支援隊(千僧)、第8普通科連隊(米子)、第17普通科連隊(山口)、第46普通科連隊(海田市)、第13飛行隊(防府)、中部方面航空隊(八尾)とのこと。直轄部隊は第1ヘリコプター団(木更津)、航空学校(明野)が出動中です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/ab/513d4b0ffd8062b12cb75dfbfbcb763b.jpg)
海上自衛隊の派遣部隊は、第1航空群(鹿屋)、第22航空群(大村)、第31航空群(岩国)、第111航空隊(岩国)、第211教育航空隊(鹿野)、第1護衛隊群(横須賀)、第3護衛隊群(舞鶴)、 佐世保造修補給所(佐世保)、第4護衛隊群(呉)、第1輸送隊(呉)、輸送艦「おおすみ」、輸送艦「しもきた」、護衛艦「ひゅうが」、護衛艦「いずも」、護衛艦「やまぎり」、護衛艦「あたご」、護衛艦「きりさめ」、多用途支援艦「あまくさ」、が派遣されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/75/b17f12a554a06458289a70b45bb7b3e1.jpg)
航空自衛隊の派遣部隊は、第5航空団(新田原)、第8航空団(築城)、新田原救難隊(新田原)、芦屋救難隊(芦屋)、第1輸送航空隊(小牧)、第2輸送航空隊(入間)、第3輸送航空隊(芦屋)、西部航空警戒管制団(春日)、第2高射群(春日)、第3術科学校(芦屋)、西部航空施設隊(芦屋、新田原)、偵察航空隊(百里)、三沢ヘリコプター空輸隊(三沢)、春日ヘリコプター空輸隊(春日)、となっていまして、派遣規模は人員約22,000名で延べ約103,200名、航空機114機と延べ515機、艦艇は12隻で延べ81隻が派遣されているもよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f8/dad3b847ddccd5d6e0fa0b3d28afcda5.jpg)
人命救助として行方不明者捜索を行うと共に、生活支援としまして給食支援を益城保健福祉センター、広安西小学校、美里町立中央小学校、帯山中学校、五福小学校、西山中学校、錦ヶ丘公園、城西小学校、江南中学校、西区役所 花園出張所、由布院小学校で実施中。入浴支援を宇城市役所、嘉嶋町役場、一の宮小学校、阿蘇中学校、阿蘇西小学校、阿蘇市農村環境改善センター、阿蘇小学校、大津町運動公園、光の森多目的広場、西原中学校、南阿蘇村役場長陽庁舎前、甲佐町グリーンセンター、益城保健福祉センター、益城総合運動公園、にて実施中、野外入浴セットを運用しています、時間についてはご確認ください。給水支援は熊本赤十字病院、熊本市役所、熊本泌尿器科病院、八反田団地、あやの第1クリニック、熊本医師会ヘルスケアセンター、悠心病院、福田病院、熊本大学付属病院、福島クリニック、南区役所、ながみねクリニック、桑原クリニック、湯布院B&G海洋センター、総合運動公園カントリーパーク、由布市役所 庄内庁舎、庄内ほのぼの温湯駐車場、南由布駅、由布院小学校、アドニスホーム、白心荘、トネリコの丘等で行われています。
北大路機関:はるな くらま
(本記事に掲載された災害情報は暫定的に収集した情報であり、最新情報は順次追記される)
(本記事引用時は記事は災害時の情報であることを留意し、掲載時の事実にのみ基づく速報情報であることを特に注意されたい)
(情報は適宜第二北大路機関により更新する)
第二北大路機関:http://harunakurama.blog10.fc2.com/
熊本地震は今日で発災から一週間が経ちました。そこで防災課題と復旧の進展と今後の地震活動への警戒について提示してみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/43/a958c33a7c93eb73ba41c12a40c057aa.jpg)
加藤清正と腰兵糧、清正公に震災の今こそ学ぶべきなのでしょう。今回の震災は熊本の英雄のとある心構えをおもいださせるものでしょう。賤ヶ岳の七本槍としての武勲、朝鮮の役では突撃に次ぐ突撃を敢行して満州まで突入した武功と共に熊本城や名古屋城に江戸城はじめ築城の名手で、農業行政の白川坪井川大改修と熊本四大河川改修、熊本平野八代平野玉名平野干拓、馬場楠井手用水など行政分野で、農業生産を飛躍的に向上させ九州における熊本の地位を固めた事で知られますが、腰兵糧、として常に有事の備えを怠らなかったことで知られます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/71/c3a2a44d2a04c8d72e90287ac671451e.jpg)
腰兵糧とは、加藤清正が常に日常生活、米三升と竹筒味噌に銀銭紐三〇〇文、を常時携行しており万一出先で戦時となった場合に備えていたとの事、腰兵糧に米三升と竹筒味噌に銀銭紐三〇〇文となりますとカメラバック一杯になってしまいますし、現代の視点から自衛隊の弾帯に取り付けてもかなりの重量になります、それでも家臣がこの準備を怠っていた場合、降格された事例もあるとのこと。英雄の気風の一つですが、ただ、市民がこの十分の一の量、お米三合をビジネスバックやハンドバックと通学鞄に常備していたならば、今回の震災、最初の二日間ほどならば避難所の常備非常食とともに食事に対応出来たでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/14/d370f4b27055e44f5e1c7842e6a9fd72.jpg)
清正公さんとして親しまれる郷土の英雄、腰兵糧というその習慣をこれから防災の視点から再評価し、再開してみるのもどうでしょうか。とはいえ、現代日本、米三升常時携行はかなり現実的ではありません、当方は基本小型水筒をビジネスバックかカメラバックに常備し、可能な限り軍用口糧として開発されたSCHO-KA-KOLAの缶入りチョコレートを非常用に携行していますが、全国員的な運動として加藤清正に因んだ米三合、三升は厳しいので密封パックに一合だけでも納め、お守り代わりに取り付ける、避難所に全員が一合を供出すれば一斗缶や鍋と薪でかなりの粥が炊けます、そんなことを思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/90/876fd1d884ff36ba9ec5b5adb0926a0c.jpg)
気象庁の青木地震津波監視課長は本日午後の記者会見において、熊本地震はこのまま収まるという事ではない、として改めて警戒を促しました。これは、本震以降続いた大きな余震は大きく減少傾向にあり、当初は警戒が必要な期間を一週間としていたものの本震が最初の震度七の地震に遅れて発生、その後の余震は特にここ数十時間の減少が顕著であることから、一部でこのまま終息するのではないかという見方に対し、改めて警戒を促したかたち。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/86/fc44fa092bc2cf2e5f46e45d933b1697.jpg)
21日に入り震度四以上の地震が再度発生しました、0516時頃、大分県で発生しマグニチュードは3.5ですが別府市で震度四を観測しました、実は昨日20日に発生した震度四以上の地震は一回のみでして、1427時に大分県で発生したマグニチュード4.0の一回のみです、一方、言い換えれば大分県中部を震源とする震度四の地震が増加している事を意味しまして、熊本県を震源とする震度四以上の地震は19日2047時に発生した震度五弱の地震以降、発生していません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/50/733bdb664446338bf4a244fd0732792a.jpg)
熊本地震は土砂災害誘発という次の段階に入りました。元々、降雨の際に土砂災害が起きやすい地形です、こういいますのも火山性土壌が原因でして、阿蘇山や加久藤火山と姶良火山は縄文時代以降ここ数万年大きな噴火を引き起こしていませんが、火山爆発指数8の大規模噴火を引き起こし100m規模の火山性堆積物が幾重にも積み重なり形成されている九州の地形が要因となっているもので、地表全域を覆っている火山性土壌は、表層部に地震による亀裂が入れば、土砂災害が通常の豪雨よりも小規模な降雨で誘発されるというかたちです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/ce/b6109245dfc591e95ba8d5f81daa4ed4.jpg)
宇城市全域に避難勧告、人口59000名の都市ですので、市内の全域であっても対象が24400名ということは中心部の人口密集地域は除外されるという事でしょうが、それでも市の人口の半数近くに当たる多数を対象とした避難勧告です、重要なのは宇城市は隣接する八代市と並びこの100時間だけでも震度六強の地震に繰り返し襲われた地域であり水害に際しては上層階への退避が屋内に半壊し立ち入られない事で事実上上層階避難をできない事例が相当予想できる、というもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/8a/c66e997ae1f62e7bf757c99fb7533ca6.jpg)
南阿蘇地域の捜索は広島海田市の第13旅団が対応しているとの事ですが、降雨による二次被害防止の観点から現在土砂災害警戒が解除されるまで、自衛隊、警察、消防による捜索活動を中止しているとの事です。実は自衛隊では東日本大震災を受け、原子力災害や火山災害へ対応するCBRN対応遠隔操縦作業車両システムが開発中でした。無人中継装置を自走進出させることで20km程度離隔し安全な地域から遠隔操作により、捜索や障害除去等を行う事が可能で、完成していれば豪雨災害に際しても、南阿蘇村から離れた熊本空港に隣接する高遊原分屯地付近からの遠隔操作も可能で、今回、間に合わなかった装備といえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/f3/aede1bfcd6505bb9a93f633a5a2e5490.jpg)
九州新幹線に関して新しい情報です、23日土曜日にも博多と熊本間の試験走行を開始するとの事で、問題が無ければ今月中にも博多と熊本の運転再開が可能となるかもしれません、一方、八代駅付近での亀裂などが報じられている事からこの地域の補修工事を行わなければ熊本以南の路線復旧へ時間がかかる事を意味します、南の鹿児島中央付近では既に新水俣までの区間を運転再開していますので、八代市付近での復旧が終われば、新大阪と鹿児島中央間が新幹線により結ばれる事となります。ただ、新幹線とは新しい幹線を意味する輸送網ですので旧幹線に当たる鹿児島本線がJRから切り離されている状況、これが代替運行を大きく阻害しているといえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/19/4b0a15353c9948aeff35bcf645415911.jpg)
鹿児島本線、熊本八代間で本日中に全線再開の見込み、とのこと。このまま旧鹿児島本線で第三セクターとなった肥薩オレンジ鉄道へ乗り入れれば鹿児島中央まで直通運転が可能となります、過去に東海道本線が浜松付近で不通となった際に遠州鉄道に乗り入れ浜名湖北方を迂回した事例がありますので、元々鹿児島本線であった部分へ乗り入れられない事は無いと思うのですが、実行すれば九州新幹線代替経路として、九州新幹線開通以前の経路、博多を熊本経由で鹿児島に至る経路を再開可能です、現時点では肥薩線が熊本県の八代と鹿児島県の吉松で不通となっており、鹿児島へJRだけで直通する事は出来ません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/bf/8bd00cd69a115d7bba4b7e8b6f9bedfd.jpg)
東九州自動車道速見インターチェンジ日出ジャンクション間上下線、大分自動車道の日出ジャンクション別府インターチェンジ間上下線の災害復旧工事完了と通行止め解除、これにより日向灘方面を通った九州の南北高速道路交通網が漸く復旧することとなります、湯布院地区での通行止めにより現在も大分県熊本県間の高速道路交通は迂回が必要となっていますが、九州北部の大分での高速道路不通が大きな影響を及ぼしていましたので、これは朗報といえる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/6f/290d17c4df1a6e7060ded563c574f3fe.jpg)
高速道路、復旧開通区間に大分自動車道速見インターチェンジ別府インターチェンジ間が本日21日に加わりました、明日22日には熊本県益城町を走るグリーンロード南阿蘇も復旧するとの事。加えて来週前半にも熊本市と鹿児島市を結び途絶している九州自動車道八代インターチェンジ嘉島ジャンクション間の4kmについて、復旧が完了する、とのこと。震度五強規模の地震がこの地域ではようやく沈静化している事から、復旧工事が進んだといえるかもしれません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b7/7301039f8880d492a2923761b8a99087.jpg)
交通の再開、福岡と熊本の直通高速バスの運行再開です、高速道路が完全に復旧していない為、一般道を迂回し五時間程度を要するとの事で、通常ダイヤでは二時間半ほどで運行されているとのことですから実に二倍の時間を要している事となりますが、それでも乗り換えなしで直通できる交通手段は貴重です、JR九州は博多と熊本の間の九州新幹線の運行再開に相当時間が要するとしており、鹿児島本線も間引き運行となっており、高速バス運行再開は朗報といえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/53/70be580d59af0e97734d456665b38578.jpg)
自衛隊の派遣状況ですが以下の通り。陸上自衛隊、西部方面隊は、第42普通科連隊(北熊本)、第43普通科連隊(都城)、第8特科連隊(北熊本)、第8戦車大隊(玖珠)、第8偵察隊(北熊本)、第8高射特科大隊(北熊本)、第8通信大隊(北熊本)、第8飛行隊(高遊原)、第8施設大隊(川内)、第8後方支援連隊(北熊本)、 第8特殊武器防護隊(北熊本)、第40普通科連隊(小倉)、第41普通科連隊(別府)、対馬警備隊(対馬)、第4特科連隊(久留米)、第4戦車大隊(玖珠)、第4飛行隊(目達原)、4後方支援連隊(福岡)、第5施設団(小郡)、西部方面普通科連隊(相浦)、西部方面特科隊(湯布院)、西部方面航空隊(高遊原 目達原)、西部方面通信群(健軍)、西部方面後方支援隊(目達原)、西部方面情報隊(健軍)、西部方面衛生隊(健軍)、第5地対艦ミサイル連隊(健軍) 健軍駐屯地業務隊(健軍など。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/6d/d7e08f04c8af14163139195a46d7ffc7.jpg)
北部方面隊は、北部方面航空隊(丘珠)、第11飛行隊(丘珠)、第5施設隊(帯広)。東北方面隊は第20普通科連隊(神町)、第21普通科連隊(秋田)、第44普通科連隊(福島)、第4地対艦ミサイル連隊(八戸)、第6飛行隊(神町)、東北方面航空隊(霞目)。東部方面隊は、第2普通科連隊(高田)、第13普通科連隊(松本)、第12ヘリコプター隊(相馬原)、第34普通科連隊(板妻)、 東部方面航空隊(立川)。中部方面隊からは第36普通科連隊(伊丹)、第3特科隊(姫路)、第3飛行隊(八尾)、第3後方支援隊(千僧)、第8普通科連隊(米子)、第17普通科連隊(山口)、第46普通科連隊(海田市)、第13飛行隊(防府)、中部方面航空隊(八尾)とのこと。直轄部隊は第1ヘリコプター団(木更津)、航空学校(明野)が出動中です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/ab/513d4b0ffd8062b12cb75dfbfbcb763b.jpg)
海上自衛隊の派遣部隊は、第1航空群(鹿屋)、第22航空群(大村)、第31航空群(岩国)、第111航空隊(岩国)、第211教育航空隊(鹿野)、第1護衛隊群(横須賀)、第3護衛隊群(舞鶴)、 佐世保造修補給所(佐世保)、第4護衛隊群(呉)、第1輸送隊(呉)、輸送艦「おおすみ」、輸送艦「しもきた」、護衛艦「ひゅうが」、護衛艦「いずも」、護衛艦「やまぎり」、護衛艦「あたご」、護衛艦「きりさめ」、多用途支援艦「あまくさ」、が派遣されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/75/b17f12a554a06458289a70b45bb7b3e1.jpg)
航空自衛隊の派遣部隊は、第5航空団(新田原)、第8航空団(築城)、新田原救難隊(新田原)、芦屋救難隊(芦屋)、第1輸送航空隊(小牧)、第2輸送航空隊(入間)、第3輸送航空隊(芦屋)、西部航空警戒管制団(春日)、第2高射群(春日)、第3術科学校(芦屋)、西部航空施設隊(芦屋、新田原)、偵察航空隊(百里)、三沢ヘリコプター空輸隊(三沢)、春日ヘリコプター空輸隊(春日)、となっていまして、派遣規模は人員約22,000名で延べ約103,200名、航空機114機と延べ515機、艦艇は12隻で延べ81隻が派遣されているもよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f8/dad3b847ddccd5d6e0fa0b3d28afcda5.jpg)
人命救助として行方不明者捜索を行うと共に、生活支援としまして給食支援を益城保健福祉センター、広安西小学校、美里町立中央小学校、帯山中学校、五福小学校、西山中学校、錦ヶ丘公園、城西小学校、江南中学校、西区役所 花園出張所、由布院小学校で実施中。入浴支援を宇城市役所、嘉嶋町役場、一の宮小学校、阿蘇中学校、阿蘇西小学校、阿蘇市農村環境改善センター、阿蘇小学校、大津町運動公園、光の森多目的広場、西原中学校、南阿蘇村役場長陽庁舎前、甲佐町グリーンセンター、益城保健福祉センター、益城総合運動公園、にて実施中、野外入浴セットを運用しています、時間についてはご確認ください。給水支援は熊本赤十字病院、熊本市役所、熊本泌尿器科病院、八反田団地、あやの第1クリニック、熊本医師会ヘルスケアセンター、悠心病院、福田病院、熊本大学付属病院、福島クリニック、南区役所、ながみねクリニック、桑原クリニック、湯布院B&G海洋センター、総合運動公園カントリーパーク、由布市役所 庄内庁舎、庄内ほのぼの温湯駐車場、南由布駅、由布院小学校、アドニスホーム、白心荘、トネリコの丘等で行われています。
北大路機関:はるな くらま
(本記事に掲載された災害情報は暫定的に収集した情報であり、最新情報は順次追記される)
(本記事引用時は記事は災害時の情報であることを留意し、掲載時の事実にのみ基づく速報情報であることを特に注意されたい)
(情報は適宜第二北大路機関により更新する)
第二北大路機関:http://harunakurama.blog10.fc2.com/