■熊本地震,烈震激震群発
熊本地震、余震が続く中、被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。地震がおさまり、また熊本がかつての戦禍や地震災禍を乗り越えたように、美しい街へと彩られる事を心から願います。
熊本地震は、4月14日2126時に発生しましたマグニチュード6.5の地震に対し気象庁が命名したものでした、熊本市に隣接する益城町にて最大震度7は東の本大震災以来の激震で、布田川日奈久断層帯の高野―白旗区間16kmが動いたものとされました。2207時頃に熊本地方を震源とするマグニチュード5.7の地震が震度6弱を記録、2238時には4月15日にはマグニチュード5.0の地震が近傍の宇城市に震度5弱の強震が被害を与えました。
4月15日0003時には震度6強の揺れが宇城市を襲い、マグニチュード6.1という大きなものとなっています、最大余震、と考えられたこの地震ですが、4月15日0153時に続いて熊本地方をマグニチュード4.8の地震が震度5弱の揺れを山都町等で記録、余震の規模と回数が多すぎる、という専門家の指摘などのなか、複雑な活断層の密集地域が、近くの弾性限界のエネルギーを一度に放出しきれず、当面大きな余震が続くだろう、との分析が為されています。
4月16日0125時頃マグニチュード7.3の地震が熊本地方を襲い、布田川断層帯の北東部分にあたる布田川区間が動いた大地震で、南阿蘇村、菊池市、大津町、宇城市、合志市、熊本市中央区・東区・西区で震度六強、益城町では地震計が破損していますが、震度7の激震であった可能性も指摘され、気象庁は、熊本地震について、4月16日0125時に発生したマグニチュード7.3の地震が本震であり、4月14日2126時に発生しましたマグニチュード6.5の地震は前駆地震であった、という分析は衝撃的でした。
マグニチュード7.3の巨大地震は、有事の始まりであったのか。4月16日は日本地震観測史上いちばん長い日の始まりとなりました、0125時頃の地震を皮切りに0144時頃熊本地方マグニチュード5.3震度五弱、0146時頃熊本地方マグニチュード6.0震度六弱、0303時頃阿蘇地方マグニチュード5.8震度五強、0355時頃阿蘇地方マグニチュード5.8震度六強、0711時頃大分県中部マグニチュード5.3震度五弱、0723時頃熊本地方マグニチュード4.8震度五弱、0948時頃熊本地方マグニチュード5.4震度六弱、1602時頃熊本地方マグニチュード5.3震度五弱、余震が続く。
阿蘇、日本最大の、そして世界有数のカルデラの動きに一瞬身が凍る不安を感じさせるものですが、断層帯の動きはカルデラ噴火へ直接結び付く可能性はまだ、とのこと。そして。熊本県を縦断する日奈久断層帯は3つの区間に分けられ、このうち日奈久区間ではマグニチュード7.5程度で、さらに南側にあたる八代海区間ではマグニチュード7.3程度の地震が起きる可能性があると気象庁が指摘したのは、かなり大きな意味を持つといえます、即ち、4月16日0125時のマグニチュード7.3規模の地震も、本震ではなく前駆地震である可能性が完全に否定できないことを指摘している訳でして、収束の見通しが立ちません。
九州地震の連続発生、最大で震度7が1回、震度6強が3回、震度6弱が3回、震度5強が1回、震度5弱が6回観測されるなど、震度5弱以上の揺れを伴う地震は合わせて14回,これほどの連続した地震が都市部を襲う、というものは中々歴史上日本では記録がありません、広範囲を同時に震度七が襲う、というようエネルギーを分散して展開しているのか、それとも、これまでの地震も前駆地震であり、本震が待っているのか、不安になるものです。
巨大地震の連続へ自衛隊は統合任務部隊司令部を西部方面総監部へ置きました。防衛省は検討しているようですが、広域避難と真剣に検討しなければならないのかもしれません。避難指示と避難勧告で16万、陸上自衛隊の総数よりも多く、函館市の人口に匹敵する咽喉を避難所に入れようとすることは現実的に不可能です。過去に、名古屋市が豪雨災害予防へ避難勧告を130万名に出したものの避難所のキャパを完全に超過しており、避難しない事に苦言を呈しつつ避難所を整備していない事を無視した事がありました、小中学校を避難所とする場合、児童生徒数の1.5倍が収容限界の目安といいますから、当該地域だけの非難対処では難しく、鹿児島県や福岡県と長崎県への広域避難を検討すべきです。
熊本と大分地方、連発する震度六規模の地震による建造物破損と堤防など治水設備の機能麻痺という状況下での一ヶ月分雨量が24時間で降るとの豪雨予報から、河川周辺部での避難勧告や避難指示が連発されているのですけれども、当然といえば当然ですが、避難所がパンクしているという厳しい現実があります。広域災害対処として、緊急事態法制に、旅館やホテルを第一に、二次的にショッピングモールやデパート等を指定公共施設指定し、政府の緊急事態宣言を条件に都道府県知事の強制権として、この種の避難所に転用可能な設備を避難者受入用に徴用できる法制度は、必要なのかもしれない。
防衛省は自衛隊創設以来二度目となる予備役の動員を行う方針とのこと、前回は東日本大震災の際に動員が実施されましたが、今回は熊本県での住民生活支援へ300名程度を招集する方針、即応予備自衛官は年間30日間程度を訓練招集する元現役自衛官の選抜予備役制度で、アメリカ州兵の50日間よりは訓練日数は少ないですが、予備自衛官の訓練日数が年間5日間であるため、実戦部隊と同程度の行動が可能、とされているものです。
現在の部隊派遣規模は、陸自第42普通科連隊(北熊本)、第43普通科連隊(都城)、第8特科連隊(北熊本)、第8戦車大隊(玖珠)、第8偵察隊(北熊本)、第8飛行隊(高遊原)、第8施設大隊(川内)、第8後方支援連隊(北熊本)、第8特殊武器防護隊(北熊本)、第4特科連隊(久留米)、西部方面航空隊(高遊原、目達原)、西部方面衛生隊(健軍)、第5地対艦ミサイル連隊(健軍)、健軍駐屯地業務隊(健軍)、中部方面航空隊(八尾)。海自第1航空群(鹿屋)、第22航空群(大村)、第31航空群(岩国)、第111航空隊(岩国)、佐世保造修補給所(佐世保)。空自第8航空団(築城)、新田原救難隊(新田原)、芦屋救難隊(芦屋)、第2輸送航空隊(入間)、西部航空警戒管制団(春日)、第3術科学校(芦屋)、平成28年4月16日23時50分時点、明日からは物資輸送に在日米軍の支援が加わるとのこと。
鉄道輸送について。九州新幹線、レールの変形などの被害は思ったよりも多く、100カ所に上るとの事。高架へのひび割れなどが発見されたとの事ですが、これは補修を行うのか、一部建て替えを行うのか、という点も不明であると共に熊本駅付近での倒壊煙突による線路通行不能区間、ホーム変形など、復旧工事が必要である部分は分かるのですが、一方で余震が続くため保守や点検を充分行えていない、という事、余震がおさまるまで復旧に着手しない予定、という事でしょうか。
九州全域の高速道路が不通になっているような報道の印象がありますが、不通区間を冷静に見ますと以下の通り。九州自動車道益城熊本空港インターチェンジと御船インターチェンジの間、30m法面崩壊。九州自動車道緑川パーキングエリア付近、交差橋脚落下通行障害。大分自動車道湯布院インターチェンジと日出ジャンクションの間、100m法面崩壊。通行止め区間は広いのですが、路盤崩壊や法面崩壊による通行止めは上記三箇所の部分での発生が主としたものでして、この部分を復旧すれば九州全域の高速道路網は回復しそうです。
北大路機関:はるな くらま
(本記事に掲載された災害情報は暫定的に収集した情報であり、最新情報は順次追記される)
(本記事引用時は記事は災害時の情報であることを留意し、掲載時の事実にのみ基づく速報情報であることを特に注意されたい)
(情報は適宜第二北大路機関により更新する)
第二北大路機関:http://harunakurama.blog10.fc2.com/
熊本地震、余震が続く中、被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。地震がおさまり、また熊本がかつての戦禍や地震災禍を乗り越えたように、美しい街へと彩られる事を心から願います。
熊本地震は、4月14日2126時に発生しましたマグニチュード6.5の地震に対し気象庁が命名したものでした、熊本市に隣接する益城町にて最大震度7は東の本大震災以来の激震で、布田川日奈久断層帯の高野―白旗区間16kmが動いたものとされました。2207時頃に熊本地方を震源とするマグニチュード5.7の地震が震度6弱を記録、2238時には4月15日にはマグニチュード5.0の地震が近傍の宇城市に震度5弱の強震が被害を与えました。
4月15日0003時には震度6強の揺れが宇城市を襲い、マグニチュード6.1という大きなものとなっています、最大余震、と考えられたこの地震ですが、4月15日0153時に続いて熊本地方をマグニチュード4.8の地震が震度5弱の揺れを山都町等で記録、余震の規模と回数が多すぎる、という専門家の指摘などのなか、複雑な活断層の密集地域が、近くの弾性限界のエネルギーを一度に放出しきれず、当面大きな余震が続くだろう、との分析が為されています。
4月16日0125時頃マグニチュード7.3の地震が熊本地方を襲い、布田川断層帯の北東部分にあたる布田川区間が動いた大地震で、南阿蘇村、菊池市、大津町、宇城市、合志市、熊本市中央区・東区・西区で震度六強、益城町では地震計が破損していますが、震度7の激震であった可能性も指摘され、気象庁は、熊本地震について、4月16日0125時に発生したマグニチュード7.3の地震が本震であり、4月14日2126時に発生しましたマグニチュード6.5の地震は前駆地震であった、という分析は衝撃的でした。
マグニチュード7.3の巨大地震は、有事の始まりであったのか。4月16日は日本地震観測史上いちばん長い日の始まりとなりました、0125時頃の地震を皮切りに0144時頃熊本地方マグニチュード5.3震度五弱、0146時頃熊本地方マグニチュード6.0震度六弱、0303時頃阿蘇地方マグニチュード5.8震度五強、0355時頃阿蘇地方マグニチュード5.8震度六強、0711時頃大分県中部マグニチュード5.3震度五弱、0723時頃熊本地方マグニチュード4.8震度五弱、0948時頃熊本地方マグニチュード5.4震度六弱、1602時頃熊本地方マグニチュード5.3震度五弱、余震が続く。
阿蘇、日本最大の、そして世界有数のカルデラの動きに一瞬身が凍る不安を感じさせるものですが、断層帯の動きはカルデラ噴火へ直接結び付く可能性はまだ、とのこと。そして。熊本県を縦断する日奈久断層帯は3つの区間に分けられ、このうち日奈久区間ではマグニチュード7.5程度で、さらに南側にあたる八代海区間ではマグニチュード7.3程度の地震が起きる可能性があると気象庁が指摘したのは、かなり大きな意味を持つといえます、即ち、4月16日0125時のマグニチュード7.3規模の地震も、本震ではなく前駆地震である可能性が完全に否定できないことを指摘している訳でして、収束の見通しが立ちません。
九州地震の連続発生、最大で震度7が1回、震度6強が3回、震度6弱が3回、震度5強が1回、震度5弱が6回観測されるなど、震度5弱以上の揺れを伴う地震は合わせて14回,これほどの連続した地震が都市部を襲う、というものは中々歴史上日本では記録がありません、広範囲を同時に震度七が襲う、というようエネルギーを分散して展開しているのか、それとも、これまでの地震も前駆地震であり、本震が待っているのか、不安になるものです。
巨大地震の連続へ自衛隊は統合任務部隊司令部を西部方面総監部へ置きました。防衛省は検討しているようですが、広域避難と真剣に検討しなければならないのかもしれません。避難指示と避難勧告で16万、陸上自衛隊の総数よりも多く、函館市の人口に匹敵する咽喉を避難所に入れようとすることは現実的に不可能です。過去に、名古屋市が豪雨災害予防へ避難勧告を130万名に出したものの避難所のキャパを完全に超過しており、避難しない事に苦言を呈しつつ避難所を整備していない事を無視した事がありました、小中学校を避難所とする場合、児童生徒数の1.5倍が収容限界の目安といいますから、当該地域だけの非難対処では難しく、鹿児島県や福岡県と長崎県への広域避難を検討すべきです。
熊本と大分地方、連発する震度六規模の地震による建造物破損と堤防など治水設備の機能麻痺という状況下での一ヶ月分雨量が24時間で降るとの豪雨予報から、河川周辺部での避難勧告や避難指示が連発されているのですけれども、当然といえば当然ですが、避難所がパンクしているという厳しい現実があります。広域災害対処として、緊急事態法制に、旅館やホテルを第一に、二次的にショッピングモールやデパート等を指定公共施設指定し、政府の緊急事態宣言を条件に都道府県知事の強制権として、この種の避難所に転用可能な設備を避難者受入用に徴用できる法制度は、必要なのかもしれない。
防衛省は自衛隊創設以来二度目となる予備役の動員を行う方針とのこと、前回は東日本大震災の際に動員が実施されましたが、今回は熊本県での住民生活支援へ300名程度を招集する方針、即応予備自衛官は年間30日間程度を訓練招集する元現役自衛官の選抜予備役制度で、アメリカ州兵の50日間よりは訓練日数は少ないですが、予備自衛官の訓練日数が年間5日間であるため、実戦部隊と同程度の行動が可能、とされているものです。
現在の部隊派遣規模は、陸自第42普通科連隊(北熊本)、第43普通科連隊(都城)、第8特科連隊(北熊本)、第8戦車大隊(玖珠)、第8偵察隊(北熊本)、第8飛行隊(高遊原)、第8施設大隊(川内)、第8後方支援連隊(北熊本)、第8特殊武器防護隊(北熊本)、第4特科連隊(久留米)、西部方面航空隊(高遊原、目達原)、西部方面衛生隊(健軍)、第5地対艦ミサイル連隊(健軍)、健軍駐屯地業務隊(健軍)、中部方面航空隊(八尾)。海自第1航空群(鹿屋)、第22航空群(大村)、第31航空群(岩国)、第111航空隊(岩国)、佐世保造修補給所(佐世保)。空自第8航空団(築城)、新田原救難隊(新田原)、芦屋救難隊(芦屋)、第2輸送航空隊(入間)、西部航空警戒管制団(春日)、第3術科学校(芦屋)、平成28年4月16日23時50分時点、明日からは物資輸送に在日米軍の支援が加わるとのこと。
鉄道輸送について。九州新幹線、レールの変形などの被害は思ったよりも多く、100カ所に上るとの事。高架へのひび割れなどが発見されたとの事ですが、これは補修を行うのか、一部建て替えを行うのか、という点も不明であると共に熊本駅付近での倒壊煙突による線路通行不能区間、ホーム変形など、復旧工事が必要である部分は分かるのですが、一方で余震が続くため保守や点検を充分行えていない、という事、余震がおさまるまで復旧に着手しない予定、という事でしょうか。
九州全域の高速道路が不通になっているような報道の印象がありますが、不通区間を冷静に見ますと以下の通り。九州自動車道益城熊本空港インターチェンジと御船インターチェンジの間、30m法面崩壊。九州自動車道緑川パーキングエリア付近、交差橋脚落下通行障害。大分自動車道湯布院インターチェンジと日出ジャンクションの間、100m法面崩壊。通行止め区間は広いのですが、路盤崩壊や法面崩壊による通行止めは上記三箇所の部分での発生が主としたものでして、この部分を復旧すれば九州全域の高速道路網は回復しそうです。
北大路機関:はるな くらま
(本記事に掲載された災害情報は暫定的に収集した情報であり、最新情報は順次追記される)
(本記事引用時は記事は災害時の情報であることを留意し、掲載時の事実にのみ基づく速報情報であることを特に注意されたい)
(情報は適宜第二北大路機関により更新する)
第二北大路機関:http://harunakurama.blog10.fc2.com/