■第二護衛艦隊へ向かう掃海隊群
30FFM、掃海隊群配備の新型護衛艦は護衛艦はつゆき型、あさぎり型よりも一回り大型です、はるな型、しらね型護衛艦建造の時代の護衛艦隊よりも掃海隊群は大型化する。
ひゅうが型護衛艦の掃海隊群移管、一種突飛な可能性を考えましたが、基本的に海上自衛隊の護衛艦としては大型の護衛艦いずも型よりも、ひゅうが型を量産したほうが、これは繰り返しの持論、護衛艦隊隷下の護衛隊八個全てにヘリコプター搭載護衛艦を配備し能力の均一化を図るべき、という当方持論に代わりはありません。しかし、可能性でという。
掃海隊群が新防衛大綱にもとづき、今後、30FFM護衛艦の大量配備を含め、急速にその規模が大型化し、同時に能力の多任務化を求められる事となります。30FFMは当初、自衛艦隊直轄の二桁護衛隊、旧地方隊護衛隊の配属ではなく、新防衛大綱において掃海隊群隷下へ配備されるという決定とともに、その編成と任務を大きく転換することとなります。
二個群編成という、掃海隊群は現在の機雷戦艦艇と輸送艦の編成から、護衛艦と哨戒艦を大量配備する二つの群に拡大改編されるとともに、任務に平時における警戒監視任務が付与されることとなる。実際には、現在、中国海軍の海洋進出とロシア艦の活動再活性化をうけ、護衛艦だけでは平時における二方面作戦という警戒監視任務が不足する現状がある。
掃海艇は、訓練支援艦やミサイル艇に伍して、周辺海域における外国艦船監視任務へあたっていることは、統合幕僚監部が報道発表する我が国周辺の外国艦船情報へ明示されています。海上自衛隊の護衛艦は世界的に見て決して少ないわけでははなく、4000t以上の大型水上戦闘艦では辛うじて世界第二位なのですが、それでも、中国とロシアの相手は、と。
ひゅうが型が掃海隊群転用の可能性は、こうした掃海隊群への哨戒任務増大とともに30FFMという明らかな護衛艦の増強に合わせた任務区分の変更から、二つの群に分かれる拡大改編を前に、十分な航空機の運用能力を有しており、群直轄艦として期待できる性能を有しているという視点、此処に加え、航空機での掃海任務能力の高さが挙げられます。
MCH-101掃海輸送ヘリコプター、現在の掃海隊群にはこの重要な掃海機材を運用できる母艦がありません、ここは重要だ。うらが型掃海母艦2隻には発着と補給能力があるものの、一見大型航空機格納庫にみえる上部構造物は掃海機材格納庫であり、一応押し込めば入るでしょうが、格納庫としての機能は有さないのです。基本的に陸上基地を拠点とします。
ひゅうが型護衛艦は、しかし建造当初からMH-53掃海ヘリコプター、西側最大の、そして既に退役した機体の運用能力を有しており、現在のMCH-101よりも大型の機材の搭載能力をもって、一種の掃海母艦として運用することを当初から想定していました。無論これを以て掃海隊群移管を既成化論拠とするわけではないのですが、あれば便利な艦なのです。
MCH-101掃海輸送ヘリコプターの航空機雷戦システムはAN/AQS-24A機雷掃討システムとAN/AES-1 ALMDS空中レーザー機雷探知システムからなる機内搭載の掃討型で、この他必要に応じ通常の曳航型機雷掃海を実施します。掃討器材は護衛艦航空機格納庫へも配置できましょうが、航空掃海装置については護衛艦ひゅうが型艦内への搭載は出来ません。
しかし、30FFMと新哨戒艦がこの解決策となるでしょう。30FFMはマルチミッションスペースを有しており、機雷戦用機材もここに搭載します。新哨戒艦も防衛装備庁が開発中の将来三胴船構造型が採用されるのであれば、マルチミッションスペースを有する事となります、ならば航空掃海器具は此処に搭載すればよい。考えてみればある種当然でしょう。
ひゅうが型は艦隊指揮中枢艦としても設計されています、掃海母艦任務に当たる際に、航空掃海器具を機雷原の目の前で展開させずとも、近傍に展開している30FFMか哨戒艦にMCH-101を進出させればよい、航空機の最大の能力は機動力なのですから、航空掃海にわざわざ指揮中枢艦を最前線の機雷原、目の前か浮流機雷の近くまで出す必要はありません。
すがしま型掃海艇以降、掃海艇はそもそも機雷掃討が基本としています。ひゅうが型が航空機雷掃討だけ自前で行い、航空掃海の際には別の母艦へ処分器具を分散させる事を不自然に思われるかもしれませんが、すがしま型掃海艇も機雷掃討器具は常備していますが、機雷掃海器具については陸上保管、必要に応じ搭載する運用なのですからこれが自然です。
航空掃海という任務は、しかし30FFMが部分的に掃海艇の任務を代替する将来において重要な意味を有します。航空掃海の利点は基本的に航空機を破壊する機雷が存在しない為の絶対な安全性が挙げられまして、特に鋼製で機雷の標的と成りやすい30FFMの露払い的なMCH-101による機雷航空掃海は30FFM機雷掃討前には必須とさえいえるでしょう。
MCH-101掃海輸送ヘリコプターはCを冠するように輸送能力も高く、例えば食料や弾薬など掃海艇に対する支援能力は高いものです。弾薬支援、と示しますと首を傾げられるかもしれませんが、S-10機雷処分器具以降の機雷処分装置は機雷処理弾薬という使い捨ての水中誘導弾を採用しており、弾薬補給という概念は決して掃海艇任務と無縁ではありません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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30FFM、掃海隊群配備の新型護衛艦は護衛艦はつゆき型、あさぎり型よりも一回り大型です、はるな型、しらね型護衛艦建造の時代の護衛艦隊よりも掃海隊群は大型化する。
ひゅうが型護衛艦の掃海隊群移管、一種突飛な可能性を考えましたが、基本的に海上自衛隊の護衛艦としては大型の護衛艦いずも型よりも、ひゅうが型を量産したほうが、これは繰り返しの持論、護衛艦隊隷下の護衛隊八個全てにヘリコプター搭載護衛艦を配備し能力の均一化を図るべき、という当方持論に代わりはありません。しかし、可能性でという。
掃海隊群が新防衛大綱にもとづき、今後、30FFM護衛艦の大量配備を含め、急速にその規模が大型化し、同時に能力の多任務化を求められる事となります。30FFMは当初、自衛艦隊直轄の二桁護衛隊、旧地方隊護衛隊の配属ではなく、新防衛大綱において掃海隊群隷下へ配備されるという決定とともに、その編成と任務を大きく転換することとなります。
二個群編成という、掃海隊群は現在の機雷戦艦艇と輸送艦の編成から、護衛艦と哨戒艦を大量配備する二つの群に拡大改編されるとともに、任務に平時における警戒監視任務が付与されることとなる。実際には、現在、中国海軍の海洋進出とロシア艦の活動再活性化をうけ、護衛艦だけでは平時における二方面作戦という警戒監視任務が不足する現状がある。
掃海艇は、訓練支援艦やミサイル艇に伍して、周辺海域における外国艦船監視任務へあたっていることは、統合幕僚監部が報道発表する我が国周辺の外国艦船情報へ明示されています。海上自衛隊の護衛艦は世界的に見て決して少ないわけでははなく、4000t以上の大型水上戦闘艦では辛うじて世界第二位なのですが、それでも、中国とロシアの相手は、と。
ひゅうが型が掃海隊群転用の可能性は、こうした掃海隊群への哨戒任務増大とともに30FFMという明らかな護衛艦の増強に合わせた任務区分の変更から、二つの群に分かれる拡大改編を前に、十分な航空機の運用能力を有しており、群直轄艦として期待できる性能を有しているという視点、此処に加え、航空機での掃海任務能力の高さが挙げられます。
MCH-101掃海輸送ヘリコプター、現在の掃海隊群にはこの重要な掃海機材を運用できる母艦がありません、ここは重要だ。うらが型掃海母艦2隻には発着と補給能力があるものの、一見大型航空機格納庫にみえる上部構造物は掃海機材格納庫であり、一応押し込めば入るでしょうが、格納庫としての機能は有さないのです。基本的に陸上基地を拠点とします。
ひゅうが型護衛艦は、しかし建造当初からMH-53掃海ヘリコプター、西側最大の、そして既に退役した機体の運用能力を有しており、現在のMCH-101よりも大型の機材の搭載能力をもって、一種の掃海母艦として運用することを当初から想定していました。無論これを以て掃海隊群移管を既成化論拠とするわけではないのですが、あれば便利な艦なのです。
MCH-101掃海輸送ヘリコプターの航空機雷戦システムはAN/AQS-24A機雷掃討システムとAN/AES-1 ALMDS空中レーザー機雷探知システムからなる機内搭載の掃討型で、この他必要に応じ通常の曳航型機雷掃海を実施します。掃討器材は護衛艦航空機格納庫へも配置できましょうが、航空掃海装置については護衛艦ひゅうが型艦内への搭載は出来ません。
しかし、30FFMと新哨戒艦がこの解決策となるでしょう。30FFMはマルチミッションスペースを有しており、機雷戦用機材もここに搭載します。新哨戒艦も防衛装備庁が開発中の将来三胴船構造型が採用されるのであれば、マルチミッションスペースを有する事となります、ならば航空掃海器具は此処に搭載すればよい。考えてみればある種当然でしょう。
ひゅうが型は艦隊指揮中枢艦としても設計されています、掃海母艦任務に当たる際に、航空掃海器具を機雷原の目の前で展開させずとも、近傍に展開している30FFMか哨戒艦にMCH-101を進出させればよい、航空機の最大の能力は機動力なのですから、航空掃海にわざわざ指揮中枢艦を最前線の機雷原、目の前か浮流機雷の近くまで出す必要はありません。
すがしま型掃海艇以降、掃海艇はそもそも機雷掃討が基本としています。ひゅうが型が航空機雷掃討だけ自前で行い、航空掃海の際には別の母艦へ処分器具を分散させる事を不自然に思われるかもしれませんが、すがしま型掃海艇も機雷掃討器具は常備していますが、機雷掃海器具については陸上保管、必要に応じ搭載する運用なのですからこれが自然です。
航空掃海という任務は、しかし30FFMが部分的に掃海艇の任務を代替する将来において重要な意味を有します。航空掃海の利点は基本的に航空機を破壊する機雷が存在しない為の絶対な安全性が挙げられまして、特に鋼製で機雷の標的と成りやすい30FFMの露払い的なMCH-101による機雷航空掃海は30FFM機雷掃討前には必須とさえいえるでしょう。
MCH-101掃海輸送ヘリコプターはCを冠するように輸送能力も高く、例えば食料や弾薬など掃海艇に対する支援能力は高いものです。弾薬支援、と示しますと首を傾げられるかもしれませんが、S-10機雷処分器具以降の機雷処分装置は機雷処理弾薬という使い捨ての水中誘導弾を採用しており、弾薬補給という概念は決して掃海艇任務と無縁ではありません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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