■CANON-PowershotG3X
北大路機関ではCANON-PowershotG3Xが望遠を担当しCANON-PowershotG7Xが広角を担当する、こうした運用が今後の速報記事となりましょう。
練習艦隊かしま、やまゆき、いなづま、すずつき、江田島基地を一斉に出港してゆきます。しかし、練習艦かしま錨泊中、海底地形から錨が固着してしまったようで錨が上がらない、捨錨も難しく、なんと艦隊は護衛艦いなづま先頭に出港してゆく事となりました。
やまゆき、はつゆき型護衛艦を転用した練習艦です。はつゆき型は1982年から12隻が量産された2900t型護衛艦、護衛艦隊の主力を担っていましたが、現在は除籍が進んでいます、後継となる3900t型護衛艦の建造が進めば、歴史へと去ってゆく貴重な艦型といえる。
かしま、いなづま、旧海軍兵学校という情景を。G3Xでの撮影ですが、旧海軍兵学校の陸奥41cm主砲塔がしっかりと分かる情景です。旧海軍はこの校舎の配置を軍艦の上部構造物を模して建築したという、写真でも遠目に見ますと一瞬三隻並んでいるよう錯覚しますね。
いなづま、むらさめ型護衛艦です。9隻が量産され、拡大改良型に当る護衛艦たかなみ型、防空強化型の護衛艦あきづき型、対潜対空能力向上型に当る護衛艦あさひ型と共に各種20隻が量産されたうちの一隻で、揚錨に時間を要する旗艦に代わり、練習艦隊を先導します。
すずつき、あきづき型護衛艦の一隻で、こちらは弾道ミサイル防衛任務支援用に護衛艦隊へ4個置かれている護衛隊群へ各1隻の4隻が建造されました、上部構造物は多機能レーダーFCS-3の搭載で印象を変えていますが、船体基本配置の共通性等も分かる事でしょう。
最新鋭護衛艦二隻が先導する、本来は練習艦かしま先頭で出航するところですが、期せずして護衛艦を先頭に、勇壮な出航となりました。そして江田島の遠景ですが、山肌や道路に点々、対岸の呉市も含めまして昨年に相次いだ豪雨災害や土砂災害の傷跡が痛々しい。
かしま、揚錨作業完了したようです。艦隊が出航から落伍する、というのは少々不恰好ですので遅れながらも揚錨作業が完了した事は朗報です。今回の椿事ですが毎年何度も投錨している江田内でも、こんなことは起こり得るのだ、と教訓になるのではないでしょうか。
いなづま先頭の艦隊出航、実はこの日土曜日の天候は雨天予報が出ていまして、練習艦隊出航に合わせたかの様な快晴は思わぬ僥倖といえましょう。しかし、叢雲が点々と陽光を遮りまして陽光に照らされる護衛艦とそうでない艦艇が不思議な情景を醸し出しています。
すずつき、へ陽光が。連続写真をしっかりと撮影出来ましたのは新装備CANON-G3Xがレリーズ撮影に対応している為、三脚上に固定し左手の小指と薬指で操作しつつ、主力機種EOS-7Dの操作を同時並行出来る為です。EOS-M3やG7Xはこれが出来ない不便さがある。
DD-105いなづま、基準排水量4400tという水上戦闘艦としてはかなり大型の護衛艦です。設計はバブル期という日本経済が非常に余裕があった時期の護衛艦であり、設計の余裕が最新あさひ型に至るまでの様々な変更を受け入れる事が出来たという平成時代の名艦です。
DD-117すずつき、イージスシステムを補完する僚艦防空能力を有する護衛艦です、むらさめ型の拡大改良型を防空強化した護衛艦ですが、むらさめ型建造当時に先進的な艦容からミニイージス艦の愛称を識者や愛好家から冠せられ、艦隊にはミニイージス艦が20隻揃う。
艦隊まで距離はあるもG3Xにて撮影の写真、1型センサーというAPS-C機種に準じるセンサーを有するコンパクト機種に35mm換算28-600mmという望遠レンズを組み合わせた、非常に大型で重い機種なのですが、今回、その重さに見合った性能を発揮してくれました。
練習艦隊出航は、観艦式と地方隊展示訓練を除けば稀有といえる艦隊行動を撮影できる機会です。しかし、地方隊展示訓練は2014年に実施されたのが最後、2015年は観艦式実施年度により実施されず、2016年には熊本地震対処で艦隊行動計画が再編されてしまいます。
地方隊展示訓練は横須賀に佐世保と舞鶴に呉と大湊が、相模湾や伊勢湾、玄界灘か佐世保沖、大阪湾か広島湾、若狭湾か美保沖か新潟沖、石狩湾か陸奥湾、各地方隊が実施していたのですが、2017年からは自衛隊の実任務増大で実施できなくなってしまったのですね。
南西諸島警戒監視任務、実任務増大とは要するに海上自衛隊が沖縄と鹿児島県島嶼部を中心に続々と出現する中国艦へ警戒暗視を行う為に艦隊が手一杯となり、ロシア海軍の動静も頻繁となってきた為、展示訓練へ部隊を回す事が出来なくなった為、という事情がある。
警戒監視任務では護衛艦だけでは手が足りず、訓練支援艦にミサイル艇と掃海艇まで動員する状況でして、2018年12月の新防衛大綱に護衛艦不足を補う為の哨戒艦という新区分を設定した事はご承知の通り、今回も外洋練習航海部隊が1隻のみとなってしまいました。
TV-3519やまゆき、TVとは練習艦の意味ですね。はつゆき型護衛艦は基準排水量2900tで満載排水量は4000t、対空対潜対水上の各種誘導弾と艦載ヘリコプターを有するガスタービン推進のシステム艦で、ガスタービン艦特有の巨大な吸排気系統が目を引く艦容ですね。
やまゆき出航と牡蠣筏、江田島らしい情景ですね。今年度の練習艦隊出航では稀に艦隊行動を立ちはだかる江田島の風物詩、牡蠣筏曳航舟という椿事はありませんでした。しかし当方もこの日出発時間を間違え広島到着が遅れ、御馳走の牡蠣三昧もありませんでした。
TV-3508かしま、揚錨間に合って良かった、という構図です。錨をよくみえみますと、海底泥土がしっかりと固着している様子が、此処からも確認できます。上手く錨把力が働かない位置に錨泊しますと走錨事故の原因ですが、働き過ぎても、というところでしょうか。
かしま揚錨作業の遅れで一時は出航できないかにみえた瞬間でしたが、旧海軍の戦史では戦闘で落伍した旗艦が次席指揮官乗艦の後続艦に委ねて、実際に在った事ですけれども、平時の練習艦隊出航でも踏襲される、自衛隊は実戦を意識した組織という事なのでしょう。
海上幕僚長乗船の交通船も出航へ。海上幕僚長はこの交通船で東京の竹芝桟橋から防衛省本省へ帰る、訳では決してなく、呉基地へ交通船で戻りヘリコプターにて防衛省本省へ戻ります。尚私はいつもお世話になっている方に三原駅まで送っていただきまして新幹線へ、感謝です。
かしま、いなづま、やまゆき、近海練習航海部隊は21日まで神戸港、26日から28日は沖縄の中城、30日から4月1日まで西海の守り佐世保、4日から6日まで北方防衛の大湊、8日から10日までご当地舞鶴、12日から5月3日まで呉、三机を経て7日に横須賀へ至る。
横須賀では5月7日から20日まで長期間入港しまして、呉基地入港も半月以上という非常に長期間といいますか、もう少し中京地区や基地以外の港湾へ寄港し見聞を広める機会と艦艇広報を、とも思うのですが昨今情勢は不穏であり、その反映という事なのでしょうか。
練習艦隊は外洋練習航海部隊は今も東南アジアの友好国へ、近海練習航海部隊は日本各地の寄港地を廻っています。海上自衛隊の同胞は厳しい周辺情勢に併せその能力の強化を、厳しい財政情勢下で頑張っています、彼らの旅路の、その前途が明るいよう祈りましょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
北大路機関ではCANON-PowershotG3Xが望遠を担当しCANON-PowershotG7Xが広角を担当する、こうした運用が今後の速報記事となりましょう。
練習艦隊かしま、やまゆき、いなづま、すずつき、江田島基地を一斉に出港してゆきます。しかし、練習艦かしま錨泊中、海底地形から錨が固着してしまったようで錨が上がらない、捨錨も難しく、なんと艦隊は護衛艦いなづま先頭に出港してゆく事となりました。
やまゆき、はつゆき型護衛艦を転用した練習艦です。はつゆき型は1982年から12隻が量産された2900t型護衛艦、護衛艦隊の主力を担っていましたが、現在は除籍が進んでいます、後継となる3900t型護衛艦の建造が進めば、歴史へと去ってゆく貴重な艦型といえる。
かしま、いなづま、旧海軍兵学校という情景を。G3Xでの撮影ですが、旧海軍兵学校の陸奥41cm主砲塔がしっかりと分かる情景です。旧海軍はこの校舎の配置を軍艦の上部構造物を模して建築したという、写真でも遠目に見ますと一瞬三隻並んでいるよう錯覚しますね。
いなづま、むらさめ型護衛艦です。9隻が量産され、拡大改良型に当る護衛艦たかなみ型、防空強化型の護衛艦あきづき型、対潜対空能力向上型に当る護衛艦あさひ型と共に各種20隻が量産されたうちの一隻で、揚錨に時間を要する旗艦に代わり、練習艦隊を先導します。
すずつき、あきづき型護衛艦の一隻で、こちらは弾道ミサイル防衛任務支援用に護衛艦隊へ4個置かれている護衛隊群へ各1隻の4隻が建造されました、上部構造物は多機能レーダーFCS-3の搭載で印象を変えていますが、船体基本配置の共通性等も分かる事でしょう。
最新鋭護衛艦二隻が先導する、本来は練習艦かしま先頭で出航するところですが、期せずして護衛艦を先頭に、勇壮な出航となりました。そして江田島の遠景ですが、山肌や道路に点々、対岸の呉市も含めまして昨年に相次いだ豪雨災害や土砂災害の傷跡が痛々しい。
かしま、揚錨作業完了したようです。艦隊が出航から落伍する、というのは少々不恰好ですので遅れながらも揚錨作業が完了した事は朗報です。今回の椿事ですが毎年何度も投錨している江田内でも、こんなことは起こり得るのだ、と教訓になるのではないでしょうか。
いなづま先頭の艦隊出航、実はこの日土曜日の天候は雨天予報が出ていまして、練習艦隊出航に合わせたかの様な快晴は思わぬ僥倖といえましょう。しかし、叢雲が点々と陽光を遮りまして陽光に照らされる護衛艦とそうでない艦艇が不思議な情景を醸し出しています。
すずつき、へ陽光が。連続写真をしっかりと撮影出来ましたのは新装備CANON-G3Xがレリーズ撮影に対応している為、三脚上に固定し左手の小指と薬指で操作しつつ、主力機種EOS-7Dの操作を同時並行出来る為です。EOS-M3やG7Xはこれが出来ない不便さがある。
DD-105いなづま、基準排水量4400tという水上戦闘艦としてはかなり大型の護衛艦です。設計はバブル期という日本経済が非常に余裕があった時期の護衛艦であり、設計の余裕が最新あさひ型に至るまでの様々な変更を受け入れる事が出来たという平成時代の名艦です。
DD-117すずつき、イージスシステムを補完する僚艦防空能力を有する護衛艦です、むらさめ型の拡大改良型を防空強化した護衛艦ですが、むらさめ型建造当時に先進的な艦容からミニイージス艦の愛称を識者や愛好家から冠せられ、艦隊にはミニイージス艦が20隻揃う。
艦隊まで距離はあるもG3Xにて撮影の写真、1型センサーというAPS-C機種に準じるセンサーを有するコンパクト機種に35mm換算28-600mmという望遠レンズを組み合わせた、非常に大型で重い機種なのですが、今回、その重さに見合った性能を発揮してくれました。
練習艦隊出航は、観艦式と地方隊展示訓練を除けば稀有といえる艦隊行動を撮影できる機会です。しかし、地方隊展示訓練は2014年に実施されたのが最後、2015年は観艦式実施年度により実施されず、2016年には熊本地震対処で艦隊行動計画が再編されてしまいます。
地方隊展示訓練は横須賀に佐世保と舞鶴に呉と大湊が、相模湾や伊勢湾、玄界灘か佐世保沖、大阪湾か広島湾、若狭湾か美保沖か新潟沖、石狩湾か陸奥湾、各地方隊が実施していたのですが、2017年からは自衛隊の実任務増大で実施できなくなってしまったのですね。
南西諸島警戒監視任務、実任務増大とは要するに海上自衛隊が沖縄と鹿児島県島嶼部を中心に続々と出現する中国艦へ警戒暗視を行う為に艦隊が手一杯となり、ロシア海軍の動静も頻繁となってきた為、展示訓練へ部隊を回す事が出来なくなった為、という事情がある。
警戒監視任務では護衛艦だけでは手が足りず、訓練支援艦にミサイル艇と掃海艇まで動員する状況でして、2018年12月の新防衛大綱に護衛艦不足を補う為の哨戒艦という新区分を設定した事はご承知の通り、今回も外洋練習航海部隊が1隻のみとなってしまいました。
TV-3519やまゆき、TVとは練習艦の意味ですね。はつゆき型護衛艦は基準排水量2900tで満載排水量は4000t、対空対潜対水上の各種誘導弾と艦載ヘリコプターを有するガスタービン推進のシステム艦で、ガスタービン艦特有の巨大な吸排気系統が目を引く艦容ですね。
やまゆき出航と牡蠣筏、江田島らしい情景ですね。今年度の練習艦隊出航では稀に艦隊行動を立ちはだかる江田島の風物詩、牡蠣筏曳航舟という椿事はありませんでした。しかし当方もこの日出発時間を間違え広島到着が遅れ、御馳走の牡蠣三昧もありませんでした。
TV-3508かしま、揚錨間に合って良かった、という構図です。錨をよくみえみますと、海底泥土がしっかりと固着している様子が、此処からも確認できます。上手く錨把力が働かない位置に錨泊しますと走錨事故の原因ですが、働き過ぎても、というところでしょうか。
かしま揚錨作業の遅れで一時は出航できないかにみえた瞬間でしたが、旧海軍の戦史では戦闘で落伍した旗艦が次席指揮官乗艦の後続艦に委ねて、実際に在った事ですけれども、平時の練習艦隊出航でも踏襲される、自衛隊は実戦を意識した組織という事なのでしょう。
海上幕僚長乗船の交通船も出航へ。海上幕僚長はこの交通船で東京の竹芝桟橋から防衛省本省へ帰る、訳では決してなく、呉基地へ交通船で戻りヘリコプターにて防衛省本省へ戻ります。尚私はいつもお世話になっている方に三原駅まで送っていただきまして新幹線へ、感謝です。
かしま、いなづま、やまゆき、近海練習航海部隊は21日まで神戸港、26日から28日は沖縄の中城、30日から4月1日まで西海の守り佐世保、4日から6日まで北方防衛の大湊、8日から10日までご当地舞鶴、12日から5月3日まで呉、三机を経て7日に横須賀へ至る。
横須賀では5月7日から20日まで長期間入港しまして、呉基地入港も半月以上という非常に長期間といいますか、もう少し中京地区や基地以外の港湾へ寄港し見聞を広める機会と艦艇広報を、とも思うのですが昨今情勢は不穏であり、その反映という事なのでしょうか。
練習艦隊は外洋練習航海部隊は今も東南アジアの友好国へ、近海練習航海部隊は日本各地の寄港地を廻っています。海上自衛隊の同胞は厳しい周辺情勢に併せその能力の強化を、厳しい財政情勢下で頑張っています、彼らの旅路の、その前途が明るいよう祈りましょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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