北大路機関

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【日曜特集】MH-60R統合多用途ヘリコプター-アメリカ海軍機が航空自衛隊小牧基地へ飛来!(2023-02-06)

2023-02-26 20:11:44 | 在日米軍
■アメリカ海軍のMH-60R
 本日は少々多忙ということで変則的ではありますが小牧基地の写真を来週の小牧基地航空祭の予習的に紹介しましょう。

 小牧基地へアメリカ海軍のMH-60R統合多用途ヘリコプターが飛来しました、小牧基地を航空館BOONから平日撮影していますと、シーホークといいますかブラックホークといいますか、S-70系統のヘリコプターが見えてきました、小牧基地にも配備されているもの。

 U-125救難機とMH-60R統合多用途ヘリコプター、実のところ考えさせられる装備体系でして、政府は航空自衛隊のU-125を廃止する方針で防衛力整備を進めるという、新しい防衛力装備の主軸は射程の長い反撃能力といい、U-125を廃止してリソースをつぎこむ。

 HH-60戦闘救難ヘリコプターか、と遠景に見えた際には思ったのです、なにしろ一軒視して小牧基地を撮影する際に見慣れているUH-60J救難ヘリコプターとは違ったものですから、しかし正面以外が見えてくると空中給油受油装置が見えないのでHH-60ではない。

 UH-60J救難ヘリコプターであれば小牧基地の救難教育隊へ配備されているものですし、SH-60K哨戒ヘリコプターであれば小牧基地に隣接する三菱重工小牧南工場において製造され、定期整備も行われている機体、超望遠越しにみていますと機外タンクがみえません。

 SH-60L哨戒ヘリコプター、最新型機かなと期待する。SH-60K哨戒ヘリコプターは厚木の第51航空隊にて試験運用中の様子を2005年に見たのが初めてですが、先月新しい新しいと思っていた機体がついに除籍が始まりまして、輸送ヘリに改修することとなるのか。

 MH-60Rだ、こう気づきましたのは機種部分にセンサーボールが装着されていたためでして、なるほどこれは大物が来ている、なかなか見られないヘリコプター、いや、先日の空挺降下訓練始めにてなんか見たような気がするのですが、二機が小牧基地へ飛来したのだ。

 二機飛来した、こう驚いたのはこの撮影位置は小高い丘陵地の様に造成されていまして、ちょっと駐車場のあたりに歩いて一分二分往復していた時に飛来していたうちのもう一機は既に着陸していたのですね、あぶない、撮影できないところでした、きを点けねばね。

 第77回転翼海洋打撃飛行隊の所属でしょう、MH-60Rというのは従来型のSH-60Bから改修されているものでして、こうしたモッタイナイの精神が日本の自衛隊にはなく、退役して財務省管理下に置かれますと保管されずさっさと税金で分解されてしまうという現状で。

 SH-60B、所謂シーホークです。機体そのもののフレームはしっかりしていますから再利用できる部分は多く、新造よりは改修といいますとケチなような響きかもしれませんが、利用できるフレーム部分をそのまま使っているという構図、けちなわけではないというもの。

 LAMPSヘリコプターとして、水上戦闘艦のセンサーという運用が可能であるMH-60Rは装備品をモジュール搭載します、これは吊下ソナーとソノブイを装備することもできれば、ソナーを搭載せずソノブイだけ多数を搭載することもでき、もちろん対艦攻撃等も可能だ。

 UH-60J,一方考えてみますと航空自衛隊は現在UH-60J救難ヘリコプターを新造のUH-60Jにて置き換えているさなかです、ただ耐用年数限界となった機体は構造部分で老朽化している個所はあるのですが、ここを置き換えれば20年くらいまだ使えてしまうのです。

 U-125とともに航空自衛隊はUH-60Jを捨てているのですが、例えばU-125を陸上自衛隊の連絡偵察機に、センサーは相応のものを搭載しているのですし速度はLR-2よりも寧ろ早い、そしてUH-60Jを多用途ヘリコプターとして陸上自衛隊へ移管してくれれば、と思う。

 メーカー的には新造機のほうが、という反論があるのでしょうけれども、現実問題としてヘリコプターは現在、部隊定数に対して圧倒的に不足していますので、改修機と新造機を両方とも揃えて初めて定数割れを多少なりとも解消できる、今はそんな状況なのです。

 MH-60Rについては、給油の為に立ち寄っただけ、というところでしょうか、小牧旅客ターミナルという地方空港のような航空自衛隊の空輸輸送の待合室、その目の前で三十分ほど待機していましたらば、そのまま乗員がもどってきまして、揃って離陸してゆきました。

 G-3X、今回撮影に利用したのは超望遠ズーム性能に優れたコンパクト機種なのですが、流石に離陸に関しては撮影に一眼レフを使いました。しかし、ヘリコプターとはいえ米軍機、珍しいものを撮影出来たのだなあ、と短時間でも撮影に赴く意義を感じました次第です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】N700系新幹線と清水寺!東海道新幹線京都駅新幹線駅ホームから眺める清水寺観音殿

2023-02-26 18:11:44 | コラム
■実は京都駅から見える!
 京都駅は色々な発見がある駅と云われますが見ていたもしくは見えていた筈のものについて。

 京都駅から。東海道新幹線は東へ西へと多くの街と京都を結んでいるのですが、ちょっと意外に知られていないところをおつたえしましょう。新大阪駅から京都駅へ向かう途上に京都タワーと東寺の五重塔が見えることはよく知られているのですが、ホームからはもうひとつ。

 清水寺、京都を代表する観光寺院、観光寺院というのは清水寺とゆかりある奈良の興福寺のかたのおはなしというもので、宗教に関係なく部教示員と親しんでもらえれば、という意味だというのですが、実は京都駅の新幹線ホームからは見えるのです。前の方からですが。

 鉄道警察隊の建物の方角を見ますと、朱色の清水さんはよく曇り空にも映えています。在来線のホームからはみえないのですが。もちろんこうした写真に収めるには、ちょっとした望遠ズームが必要になりますけれども、写るものだ、と撮ってみて改めておどろきました。

 新幹線と清水寺、遠望できるのは上り線の東京駅方面、それもぐっと目の前、新幹線ホームの16号車付近、新幹線の先頭車ちかくまで進んでゆかなければなりませんので、自由席を利用される方やグリーン車を利用される方には、ちょっと歩いてもらう必要がありますけれど。

 観音殿の、いわゆる清水の舞台がしっかりと見えるものでして、清水の舞台は、清水寺では拝観料を納めずとりあえず毎日観音殿を拝もうという日課の方にも、その舞台までは見えないところにあるのですけれども、この新幹線のホームからは、しっかり遠望できるのですね。

 N700系新幹線と構図を並べてみますと、ズームレンズの圧縮効果で新幹線と清水寺という写真を仕上げようと思ったものの、いやちょっと距離はあるものだなあ、と思ってしまうのですが、京都駅に新幹線へ探訪された際には、ちょっと東山を見上げれば、出会う風景です。

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中国の対ロシア武器支援準備懸念-武器供与実行ならば"停戦仲介国"地位喪失,日本外交は如何にすべきか

2023-02-26 07:00:47 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 中国がロシアへ武器供与するならば日本は中国とバランスを取るべくウクライナに戦車や火砲や潜水艦など武器供与検討しますよ、と示す事でロシア側に中国製武器取得を抑制できるかもしれません。

 中国がロシアへ無人航空機などの軍事物資を供与しようとしている。アメリカ政府は様々な情報分析により、こうした懸念が高い確証とともに交渉が推進中であると発表しました。中国政府はこうした事実は無い、と反論していますが、同様の疑惑がイラン政府に対して示された際、イラン政府が否定した後、イラン製シャハド無人機がウクライナを攻撃した。

 日本政府は、これまで防衛装備品をウクライナへ供与して来ませんでしたが、今回この姿勢を最大に活かして、中国政府に対してロシアへ武器を供与しないよう代案を提示しては同でしょうか。具体的には、“日本政府はウクライナへ武器供与を行わない-中国がロシアへ武器供与を行わない限りにおいて”という明確な武器供与へのラインを提示するという。

 74式戦車などは退役がいよいよ終盤となっていますが、例えば北海道では今年から90式戦車の退役が始りますので、本州に残る数少ない74式戦車運用部隊について、退役する74式戦車とともに残る74式戦車を早期退役させ、逆に退役予定の90式戦車を延命といいますか、数年間退役を延期させ本州の最後の戦車部隊へ管理代えするという選択肢はある。

 ウクライナへ74式戦車を100両程度、といいつつ873両も生産された74式戦車からするならば僅かな数、100両程度供与したとして、ロシア軍が現在前線に投入しているT-62戦車に対してはかなりの威力を発揮しますし、ロシア軍戦車の主力を構成するT-72戦車に対して、古いものの74式戦車は十分対抗可能です。中国が武器供与しなければ日本もしない。

 中国が武器供与をしない、この事は実は日本がウクライナへ武器供与を行わない以上に意味があります、それは中国政府はウクライナから見た場合でロシア経済制裁には参加していないものの、停戦交渉の仲介を幾度か提案しています。ロシアから見れば、中国は少なくとも制裁に参加せず、ウクライナから見ればロシア武器供与しないという意味で中立だ。

 武器供与を行えば、中国はウクライナから見た場合に中立という立場を喪失します。中立国と云えばスイスが有名ですが、しかし今回ロシアは経済制裁に参加するスイスを中立国とみていません。すると停戦交渉の仲介国として中国が関与できる要するには、中国がロシアへ武器供与しない必要があり、状況を維持する事が、日本の貢献なのかもしれません。

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