北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】鞍馬寺,くらまの雪景色は叡山電鉄鞍馬線が誘う白銀の異世界は現代人に必要な心の休養を育む

2023-02-22 20:23:25 | 写真
■くらま-冬景色
 ヘリコプター搭載護衛艦くらま、そうここ鞍馬山こそがヘリコプター搭載護衛艦くらまの名となりました日本の聖地です。

 京都には古い寺社仏閣が数多いのですけれども、平安遷都にさかのぼる昔より同じ場所にあり続ける寺社仏閣は、平城京から宮城とともに遷都した寺社とは一風高い歴史と情緒をともに湛えているよう思えます。例えば鞍馬、創建は古く宝亀元年の西暦770年という。

 鴨川、京都市の中心部を滔々と流れる水の奏でとともに一月や二月にふと北の方、鴨川の上流を眺めますと不思議と霞んでいるものでして、貴船のあたりの居を構える、わたしとしては羨ましいとも思いつつ、不便ではあるという言葉は納得する友人曰くそういう日は。

 貴船も鞍馬も、鴨川の上空が冬の日に煙るときにはおおむね凄い雪ですよ、こういわれるのですけれども、今日は暖かいし流石に靄だろう、と思いまして後々に聞きますとこれもまた雪だったと。意外なほどに京都市も雪が降る、それは鞍馬が左京区だからに他ならぬ。

 鞍馬弘教の総本山、京都にはあまた寺社仏閣がならびまして、これでも明治維新のころからはだいぶん減ったといい、街角の祠一つ一つがかつて謂れがあったといいますと、少しでも観光、いや観光抜きに商用や就学などで散策しますと、すごいことだと気づかされる。

 仁王門から広がる鞍馬寺は、しかし数多ある京都の寺院の中でも様々な宗教と信仰と崇敬が折り合って調和と混とんを経た、そんな寺院でもある。そして鞍馬寺は外科医から切り離された聖地、という表現がこれほど合うのかというほど、この日は雪深かったのですね。

 叡山電車で、ちょっとだけ時間が、といいますか人間には休養が必要というものでして、睡眠だけは十分とっているはずなのですが、日常のお仕事が過多で肩ががたつくほどの状況、ちょっとだけ冷涼な空気と新鮮な気分を感じるためにと出町柳駅から乗車しました。

 ひえい。はるな型ヘリコプター搭載護衛艦2番艦と同じ名前の一つ目電車が本線を八瀬比叡山口へと向かうのですが、この期間はケーブルカーが運休していますのでこちらからは登れないと何度も車内で説明されている、しかしこの日向かうのは鞍馬だ。鞍馬へすすむ。

 左京区鞍馬本町、この左京区という響きだけで京都大学とかの左京区を南から北へ移動しただけではないかと思われるかもしれませんが、叡山電車で叡山本線を宝が池から鞍馬線に乗り入れますと、八幡駅前ですぐに雪景色、なんとことにはなりませんが山へと近づく。

 木野のあたりでも曇天ではあるので、そういえば出町柳も北大路も晴れていたのになあ、こう不思議には思うところなのですが、鴨川の上流が霞んでいたのはこの曇天かな、こう思うのです。二軒茶屋駅をでても雪景色どころか雪化粧もなく市原駅前も変化ありません。

 二ノ瀬駅前あたりで、稜線を超えているのか、どっと急に雪化粧したのかと思えば稜線の隘路のようなところを吹き溜まりにするように雪化粧どころか積雪していまして、こんなに降っているのかと考えているうちに貴船口でどっと乗客が電車から降りてゆく、撮影へ。

 貴船神社は雪の日に満員になる、とはよく言われるのですが、出町柳では異世界装束のような登山用防寒着の方々が、異世界に帰ってゆくよう。ともあれ、当方はまあ正装というほどではないけれども日常中の装いで、しかし電車は鞍馬駅へと近づき雪も積もってゆく。

 新西国三十三箇所第19番札所、鞍馬寺は叡山電鉄鞍馬駅から意外なほどに近い場所にあります。その道中はまさに一瞬、飲食店も土産物屋を兼ねた蕎麦屋と、カソリンスタンドのように価格を掲げた牡丹鍋の高級店佇むばかり、そこに朱色の山門が迎える世界なのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】平野神社,咲待ち木々雪化粧は異常気象-世界に報道された古都京都の豪雪と気候変動の問題

2023-02-22 20:00:20 | 写真
■深雪に輝く境内の桜並木
 京都は今年雪が多いという印象ではあるのですけれども紅葉の咲待ちの木々には雪化粧が似合うのです。

 平野神社、雪景色の中で参拝というところである程度の雪は想定して歩み進めたのですが、いやはやすごい雪だ、十年に一度の寒波だ、という気象予報は正解なのかもしれません、しかし市内交通は無事でしたので、まあ市内としては想定していた程度の雪なのか。

 廻廊の屋根などは、参拝を終えたのちに暖をとるというわけではありませんが雨宿りならぬ雪宿り、少し離れたところに自販機がありまして珈琲か紅茶か甘酒か汁粉かコーンポタージュか開き直ってコーラを流し込むか、雪宿りかを、ちょっと考えるところです。

 拝殿を構図に収められるように、カメラを構えている人は多数、こういう場合にはその人の前に立ちますと迷惑というか撮影するまで身動き取れませんので、逆に横並びで時機を待つようにカメラを準備するのですが、雪がレンズに付着しないように覆いが要る。

 CNNでは、雪に覆われた東本願寺の写真を、CNNですよBBCびわ湖放送ではないのですよ、あえて東本願寺の情景をWebサイトに示していたほどですので、やはりこれはグローバルな視点でもすごい寒波なのだなあ、と考えさせられます。ただ記事にはこうある。

 大雪のような異常気象は今後十年に一度の規模のものが毎年続くようになる、つまり毎年のように京都市内に大雪が降るという事か、次は雪の禅寺で庭園を眺めようか、いややはり銀閣寺あたりかな、貴船まで進むというのもありだな、異常気象もいいと錯覚するか。

 超大型台風や極端な雨量不足、もちろん異常気象の事例としてはこうした、高潮による大都市の広域浸水や食料供給に世界規模の影響を及ぼす雨量不足などが筆頭になるのでして、年に数回の大雪は歓迎するところなのですけれども、そのほかは困る、というものか。

 気候変動、わたしなどは地球温暖化という単語は廃止すべきで気候変動に統一すべき、とは2000年代初頭から言い続けているのですが、雪景色だけを見れば寒いので温暖化は嘘、という極論が支持されかねない危険を感じます、進んでいるのは気候変動というものだ。

 温暖化ではなく気候変動が厄介なのは、温暖化として地球が均一に温度上昇するならば永久凍土地域などを農地転用することで食料増段が叶い人類は生き残れます、しかし、一部地域の温暖化は海流の蛇行などを生み温暖な地域が慣例化し、極端気象生む背景になる。

 海流の蛇行は、温暖な地域が暖流に支えられているのであれば突如寒冷地域となる可能性もありますし、寒冷地が急に温暖化した場合は二酸化炭素をはるかに上回るメタンガスの土壌からの大量放出という引き金により想定以上の温室効果ガス排出に繋がる懸念も。

 二酸化炭素排出量を抑えることだけに注目する点にも反対であり、二酸化炭素よりもメタンガスの自然放出が農業や牧畜などで生じる事例、また代替フロンのようにオゾン層に配慮したものが逆に最悪の温室効果ガスを採用していた、という事例もあり現代は複雑だ。

 社会的な動物と分析される人類は、何しろ国境や制度というものに縛られますので、縄文時代のように気候変動による極端気象から逃れるために全地球規模の自由な移動はできません、文明と文化は人類の武器ではあるが諸刃の剣であるのは国家や民族のしがらみ。

 雪景色は美しいのですけれども、気候変動は困るものなのだよなあ、と考えつつ、すると異常気象は困るが非日常気象は別だ、と先ほどの言葉を修正するべきなのかもしれませんね、そんなことを思いつつ、さて仕事に戻らねばと重い足を持ち上げ歩み進めました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-横須賀,海軍の街で頂くネイビーバーガーはどぶ板横丁の誇り

2023-02-22 07:01:01 | グルメ
■榛名さんの総監部グルメ日誌
 海軍カレーかネイビーバーガーがそれ以外なのか横須賀を散策する際には迷います。

 横須賀は海軍の街であり鎮守府の街であるとともにいまは総監部の街、誰が何と言おうと総監部の街です。そして横須賀にはどぶ板横丁という、京急汐入駅から京急横須賀中央駅を結ぶ、戦前からの繁華街があり、ここぞ海軍の街という雰囲気を満喫する事ができる。

 コーラを片手にハンバーガー、もちろん横須賀には和食といいますか色々と美味しいものもありますし、フレンチなんかもお勧め、いやイタリアンもなにしろ江戸前で凄いというのですが、横須賀でないと食べられないものとなりますと、ネイビーバーガーとなるやも。

 佐世保バーガーというのはお祭りの出店、これも出会う気合が大分と減ったのがコロナ時代でしたが、そんな前の日常でわざわざ佐世保まで行かずとも食べる事が出来ましたが、横須賀ネイビーバーガーはそうは参りません、そして理由は食べてみれば分かるのです。

 横須賀ネイビーバーガーは認定制度があり、佐世保バーガーの様に一度も佐世保に行った事は無いけれども出せるし造れるというほど、甘くは無いのだ、とは横須賀の方のお話し。その定義は先ず250gものビーフ100%というパティを挟むところから始まるのですね。

 ビーフ250gのパティ、満足感というものはこういうものを齧りまして頬張り、広がる風味とともにレタスの新鮮な歯応えとオニオンのピリリと来る香りにピクルスの主張する酸味とを調和させることにより、生まれる、余韻はコーラで爽やかに流し、もう一口齧るのだ。

 どぶ板食堂、横須賀の名店の一つとおもう。この目の前のどぶ板通りは戦前の用水路があったところに板を渡して通路とし、繁華街を造成したのが始まりなのですが、探訪の際の記念に、一杯やる時の〆や始まりに。なおここ、海軍カレーはじめ色々愉しめるお店です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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