■機動施設小隊が必要だ!
防衛予算が限られている為に多数の装備を配備すべきというつもりはありませんが最低限戦闘工兵装備を一個小隊くらいは連隊規模の部隊に必要と考えます。
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道路障害作業車の機能を16式機動戦闘車の派生型に、とは思うのですが、たとえば機関砲砲塔を搭載している試作の機動装甲車車体に砲塔の部分を道路障害作業車の作業装置に置き換えることで、ある程度は対応します、ただ、HMEEは機動工兵車両として設計されていますので、餅は餅屋的な発想、無理な共通化より敢えて専用車両を、と挙げてみました。
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HMEE,最高速度は90km/hと機動戦闘車よりも低く、この速度では高速道路を運用できないかもしれませんが、85km/hの化学防護車も高速道路を活用していましたから、なんとかなるのかもしれません。汎用性が高いのが特色で、バケットローダーを有していますので建設機械として機能します、それもその筈JCB社はもともと建設機械メーカーですからね。
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工兵車両としてなのですが、もう一つHMEEは小型ショベルを後部に装備していまして、小型ショベルカーとしての機能を有しています。バケットローダーは地隙などを埋める作業には最適ですし、束朶、これは要するに鉄パイプの束のようなものなのですが、バケットローダー部分に載せてイギリス軍などでは運用しています、これはなかなか用途が広い。
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束朶をバケット部分に装着していますと架橋するほどではないが、戦車の超堤能力や超壕能力を超える障害物、通常障害物というのは戦車が通れない幅で造る、こうしたものに堤の場合は補助階段のように、対戦車壕の場合はそのまま束朶を落とし込むことで、架橋よりも短時間で障害突破する事が可能となります。そして踏破後の回収も早いという利点が。
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機動施設小隊、こう仮称する編成案ですが、16式機動戦闘車転用施設機動戦闘車1両と16式機動戦闘車転用機動架橋車両1両にHMEE機動工兵車両1両と指揮官車として軽装甲機動車1両という4両に装輪装甲車と3-1/2tトラック、という編成が考えられる。一両破壊されると全体の行動に支障来しますが、薄く広く連隊戦闘団や即応機動連隊へ配属する。
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92式地雷原処理車の発射装置を16式機動戦闘車の車体に搭載したものも必要なのかもしれませんが、先ず上記の施設機動戦闘車と機動架橋車両に機動工兵車両が、必須の装備です。装輪装甲車として戦車に速度で随伴でき多少の防御力がありますし、即応機動連隊に対し速度も防御力も随伴できます、施設科にはこうした現代用の機動装備が、必要なのだ。
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92式地雷原処理車、この装備も機動力を考えますと現在のものでよいのか、という印象があります。特に北部方面隊の一部部隊をのぞき、方面施設部隊にこれらの装備は近年集約されていますので、有事の際には第一線の施設部隊に配属されることは理解しているのですが、能力として機械化部隊の攻撃前進に随伴するという認識はあるのか、と思うもの。
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ロケットが載るのか、問題はかなり92式地雷原処理装置のロケット発射機が大型に見えるのですね、架橋装置と比べれば小型とおもわれるでしょうが、架橋装置はそもそも敵の妨害のある地域には架橋しません、戦術の大原則に障害は敵に遠くわたれ、という原則がありますから対岸に敵陣地がある中での強行渡河は余程の状況がなければ実施はしません。
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地雷処理は、地雷は時間稼ぎのために適当に散布することがありますが、基本的に防御陣地を守るために敷設するものですので、地雷原の前で難渋していますと敵前衛部隊から攻撃を受けます、すると92式地雷原処理装置を16式機動戦闘車の車体に載せた場合は、十分な機動力が確保できなければ、対戦車ミサイルで狙われる可能性が、と危惧するのです。
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10式戦車の派生型か共通装軌車両の派生型、こうしたものに搭載するか、もしくは70式地雷原処理装置を大型化したような装備を開発もしくは取得する、こうした選択肢が考えられます。アメリカ軍が使用しているM-58-MICLIC爆導索ならば92式より小型で2t半トレーラに搭載できますが長さ100mと幅8mの車両用通路を啓開できる装備があります。
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ただし地雷原に出会ったならば施設科部隊が追従してくるまで戦車を道ばたに停めて缶コーヒー、こう時間をあけてしまいますと敵は次の地雷原を敷設しはじめますし、陣地の前に前哨陣地を強化し対戦車壕などを掘り始めるかもしれません、施設科部隊の能力で相手に後れをとれば、こちらが埋める速度よりも早く敵が壕を掘る、これが工兵能力の現実だ。
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施設科部隊の能力は高い、こう日本国内では認識されているのかもしれません、PKO国際平和維持活動などでの実績があるためです、実際に施設科隊員の能力は世界中どの先進国と比べても優秀とは考えます、ただ、戦闘工兵の装備が戦車部隊の水準に達しているか、と問われますと、今回示した16式機動戦闘車の派生型車両を揃える必要が、あるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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防衛予算が限られている為に多数の装備を配備すべきというつもりはありませんが最低限戦闘工兵装備を一個小隊くらいは連隊規模の部隊に必要と考えます。
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道路障害作業車の機能を16式機動戦闘車の派生型に、とは思うのですが、たとえば機関砲砲塔を搭載している試作の機動装甲車車体に砲塔の部分を道路障害作業車の作業装置に置き換えることで、ある程度は対応します、ただ、HMEEは機動工兵車両として設計されていますので、餅は餅屋的な発想、無理な共通化より敢えて専用車両を、と挙げてみました。
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HMEE,最高速度は90km/hと機動戦闘車よりも低く、この速度では高速道路を運用できないかもしれませんが、85km/hの化学防護車も高速道路を活用していましたから、なんとかなるのかもしれません。汎用性が高いのが特色で、バケットローダーを有していますので建設機械として機能します、それもその筈JCB社はもともと建設機械メーカーですからね。
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工兵車両としてなのですが、もう一つHMEEは小型ショベルを後部に装備していまして、小型ショベルカーとしての機能を有しています。バケットローダーは地隙などを埋める作業には最適ですし、束朶、これは要するに鉄パイプの束のようなものなのですが、バケットローダー部分に載せてイギリス軍などでは運用しています、これはなかなか用途が広い。
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束朶をバケット部分に装着していますと架橋するほどではないが、戦車の超堤能力や超壕能力を超える障害物、通常障害物というのは戦車が通れない幅で造る、こうしたものに堤の場合は補助階段のように、対戦車壕の場合はそのまま束朶を落とし込むことで、架橋よりも短時間で障害突破する事が可能となります。そして踏破後の回収も早いという利点が。
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機動施設小隊、こう仮称する編成案ですが、16式機動戦闘車転用施設機動戦闘車1両と16式機動戦闘車転用機動架橋車両1両にHMEE機動工兵車両1両と指揮官車として軽装甲機動車1両という4両に装輪装甲車と3-1/2tトラック、という編成が考えられる。一両破壊されると全体の行動に支障来しますが、薄く広く連隊戦闘団や即応機動連隊へ配属する。
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92式地雷原処理車の発射装置を16式機動戦闘車の車体に搭載したものも必要なのかもしれませんが、先ず上記の施設機動戦闘車と機動架橋車両に機動工兵車両が、必須の装備です。装輪装甲車として戦車に速度で随伴でき多少の防御力がありますし、即応機動連隊に対し速度も防御力も随伴できます、施設科にはこうした現代用の機動装備が、必要なのだ。
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92式地雷原処理車、この装備も機動力を考えますと現在のものでよいのか、という印象があります。特に北部方面隊の一部部隊をのぞき、方面施設部隊にこれらの装備は近年集約されていますので、有事の際には第一線の施設部隊に配属されることは理解しているのですが、能力として機械化部隊の攻撃前進に随伴するという認識はあるのか、と思うもの。
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ロケットが載るのか、問題はかなり92式地雷原処理装置のロケット発射機が大型に見えるのですね、架橋装置と比べれば小型とおもわれるでしょうが、架橋装置はそもそも敵の妨害のある地域には架橋しません、戦術の大原則に障害は敵に遠くわたれ、という原則がありますから対岸に敵陣地がある中での強行渡河は余程の状況がなければ実施はしません。
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地雷処理は、地雷は時間稼ぎのために適当に散布することがありますが、基本的に防御陣地を守るために敷設するものですので、地雷原の前で難渋していますと敵前衛部隊から攻撃を受けます、すると92式地雷原処理装置を16式機動戦闘車の車体に載せた場合は、十分な機動力が確保できなければ、対戦車ミサイルで狙われる可能性が、と危惧するのです。
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10式戦車の派生型か共通装軌車両の派生型、こうしたものに搭載するか、もしくは70式地雷原処理装置を大型化したような装備を開発もしくは取得する、こうした選択肢が考えられます。アメリカ軍が使用しているM-58-MICLIC爆導索ならば92式より小型で2t半トレーラに搭載できますが長さ100mと幅8mの車両用通路を啓開できる装備があります。
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ただし地雷原に出会ったならば施設科部隊が追従してくるまで戦車を道ばたに停めて缶コーヒー、こう時間をあけてしまいますと敵は次の地雷原を敷設しはじめますし、陣地の前に前哨陣地を強化し対戦車壕などを掘り始めるかもしれません、施設科部隊の能力で相手に後れをとれば、こちらが埋める速度よりも早く敵が壕を掘る、これが工兵能力の現実だ。
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施設科部隊の能力は高い、こう日本国内では認識されているのかもしれません、PKO国際平和維持活動などでの実績があるためです、実際に施設科隊員の能力は世界中どの先進国と比べても優秀とは考えます、ただ、戦闘工兵の装備が戦車部隊の水準に達しているか、と問われますと、今回示した16式機動戦闘車の派生型車両を揃える必要が、あるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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