北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度七月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.07.08-2023.07.09)

2023-07-07 20:23:12 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 本日は七夕ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。今週末の行事紹介と行きましょう、今週末は展示訓練に実弾射撃の見学自由の一般公開からレーダーサイトに市街パレードまでいろいろ凄い。

 佐世保地方隊展示訓練、土曜日、佐世保サマーフェスティバル、土曜日と日曜日に実施されます。これは佐世保地方隊の展示訓練は昨年の舞鶴展示訓練に続いて地方隊展示訓練再開二回目という記念すべき行事で、昨年は舞鶴基地のヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが、戦闘に展示訓練が行われましたが、今年度は二番艦いせ、先頭に展示訓練が行われます。

 いせ、海上自衛隊の平時における警戒監視任務は中国海軍海洋進出、と呼ばれていた頃が懐かしい程の太平洋地域での行動の常態化により多忙を極めており、艦艇確保が厳しい状況にあります。舞鶴展示訓練も昨年度は護衛艦3隻程度と掃海艇にミサイル艇、という当初は体験航海の若干大きめのような艦艇しか五月には確保できていませんでした。しかし。

 佐世保地方隊展示訓練は護衛艦など10隻以上を集めているとのこと。舞鶴展示訓練も総監始め護衛艦を書か詰めるのに相当頑張られたようで、六月には参加艦艇の上積みが出来、最後の最後に輸送艦を呉から参加させる事ができ、かなり大規模な、秋の国際観艦式の予行と云える規模まで拡大しました。佐世保、どの程度の艦艇が参加するか、楽しみですね。

 佐世保サマーフェスティバル、上記の佐世保地方隊展示訓練は事前応募制となっていまして一ヶ月ほど前に応募は締め切られています。ただ、サマーフェスティバルについては基地開放ということで事前応募は必要なく基地を見る事が出来ます。展示訓練の出入港も間近に見る事が出来ますので、この一つとってもお勧めの行事です、護衛艦いせ、大きい。

 倶知安駐屯地記念行事、土曜日と日曜日に執り行われます。土曜日には市街パレードが予定され日曜日には駐屯地祭、倶知安駐屯地創設68周年記念行事は、北部帆面対舟艇対戦車隊と北部方面移動監視隊、また第13施設群隷下の第361施設中隊と第1陸曹教育隊隷下の上級陸曹教育中隊などが駐屯、部隊よりも駐屯地存続を重視した部隊配置となっています。

 静内駐屯地創設59周年記念行事、日曜日に行われます。第7高射特科連隊という、自衛隊に二つしかない師団旅団隷下の高射特科連隊で87式自走高射機関砲32両と81式短距離地対空誘導弾10セットという強力な防空装備を有しており、自衛隊唯一の機甲師団である第7師団の野戦防空に当る部隊で、しかし観閲行進を行わないという不思議な駐屯地という。

 第7高射特科連隊、その駐屯地祭は実弾射撃を行う事で有名、それも単発的な展示ではなく実際にドローンを飛行させて35mm機関砲で叩き落すという、全国的に見て唯一といえる展示を行う。ドローンとは元々標的用無人機を意味し、ただ標的が海上を飛行し漁船など安全管理上視界良好でなければ射撃を行えない為、天候に左右される行事といえます。

 島松駐屯地創設71周年記念行事、日曜日に挙行されます。北海道補給処のおかれる北部方面隊兵站の一大拠点の行事、なのですが駐屯地は広大であるものの補給処ということで展示できるものに限界があり、一種地味な行事、とも言われてしまう行事です。ただ、装備品展示が行われますのでゆっくり時間をかけ装備をみるには最適の行事といえましょう。

 大滝根山分屯基地、土曜日に挙行されます、福島県御標高1156mという大滝根山の山頂に置かれた第27警戒隊のレーダーサイトです。2021年までは第27警戒群という群編成でしたが警戒隊に改編され最初の行事となります。あの福島第一原発30km圏内にある唯一の自衛隊施設であり、東日本大震災に際しては放射能の脅威下でも任務を継続しました。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・7月9日・7月8日:倶知安駐屯地創設68周年記念行事
・7月9日:静内駐屯地創設59周年記念行事
・7月9日:島松駐屯地創設71周年記念行事
・7月8日:大滝根山分屯基地
・7月9日・7月8日:佐世保地方隊展示訓練・佐世保サマーフェスティバル

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ロシアMAKS国際航空ショー二〇二三中止正式決定!ロシア軍のウクライナ東部戦線展開兵力は18万名規模

2023-07-07 07:00:08 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ウクライナ情勢
 日本の航空祭とは違い兵器商談の重要な場と位置付けられているロシア最大の、いや世界有数の規模の航空祭が制式に中止と決定されました。

 ロシアMAKS国際航空ショー運営は予定されていたジューコフスキー飛行場でのモスクワ航空ショー2023の開催中止を決定しました、これは来年への延期などではなく中止が名言されており、奇数年に開催されるモスクワ航空ショーは2021年のCOVID-19にともなう縮小開催を経て2023は正式に中止、次回の実施は2025年となります。

 モスクワ航空ショーは7月25日から7月30日まで開催予定、開催前一か月の段階で中止名発表されるのは異例ですが、ロシアへの経済制裁とともにウクライナ第一線向けの装備量産を重視するロシアが仮に商談の場を開いたとして輸出納期を間に合わせることができるのかなど不確定要素が多く、もともとモスクワ航空ショーは開催が難しかった。

 ロシア航空宇宙産業において、モスクワ航空ショーは例年、航空祭という側面以上に防衛装備品見本市としての性格が強く、来場者が50万を超える重要な航空宇宙産業商談の場となっていました。なお、中止が決定した時点で、どの程度の飛行展示、航空産業による展示や海外防衛産業の参加が予定されていたのかについては明らかにされていません。
■臨時情報-ウクライナ情勢
 東部戦線と南部戦線のロシア軍ウクライナ侵攻部隊についてその規模が算出されました。日本の防衛を考える場合はこの規模の侵攻が有り得るとの認識が必要なのかもしれません。

 ロシア軍のウクライナ東部戦線展開兵力は18万名規模、CNN報道によればウクライナ軍報道官の3日発表の話としてロシア軍の東部戦線展開規模は二つの戦域にひろがる18万規模であるとのことです。これは東部のみの展開規模であり、黒海アゾフ海沿岸の南部戦線への展開規模がどの程度と見積もられているかは明らかにされていません。

 東部戦線でも物理的に戦線が長いリマン・クピャンスク間の防衛線にはこのうち12万規模の部隊がはりつけられているとのことで、空挺部隊と機械化部隊など重装備若しくは精鋭部隊を置いているとのこと。この発表を示した意図は不明ですが、この地域での威力偵察の結果か、若しくは防衛線突破を難渋している裏返しか、などが考えられます。

 東部戦線最大規模の激戦地であるバフムトでは、ロシア軍は5万名規模の部隊を張り付けており、他方で情景のリマン・クピャンスク戦線からは100㎞を隔てているという。この発表は見方によってはこの100㎞に防衛上の空隙があると敢えて示した構図ともうけとめられますが、南部での行動に先立つ発表か、東部攻撃前の揺動か、意図は不明だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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