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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

日独共同訓練-千歳基地で今月実施,ロシア政府はNATO加盟国との日本での共同訓練に抗議

2024-07-06 07:00:37 | 防衛・安全保障
■タイフーン北海道へ
 台風が北海道に来るというとまさかと思われるかもしれませんがユーロファイタータイフーンは北海道にやってきます。

 日独共同訓練の実施について。千歳基地へは7月18日よりドイツ空軍とスペイン空軍の輸送機など支援部隊の展開が始まり、7月19日にはユーロファイター戦闘機の展開が開始、千歳基地へは最大でユーロファイター戦闘機12機、エアバスA-400M輸送機5機、A-330MRTT空中給油輸送機4機、A-321輸送機1機が展開する予定です。

 スペイン空軍の全ての航空機とドイツ空軍の一部を除く航空機は7月20日に日本から次の太平洋地域の訓練先へ出発予定となっていますが、ドイツ空軍の一部の航空機は日本に滞在し、26日まで日独共同訓練を実施します。予定されているのはユーロファイター戦闘機3機、エアバスA-400M輸送機2機、A-321輸送機1機、とのことでした。

 フランス空軍のラファール戦闘機も20日には出発予定であり、日仏共同訓練と日独西共同訓練については、編隊飛行や通信訓練などの基本的な訓練を行う程度の期間しかありませんが、続いて実施される日独共同訓練については期間も長く、要撃訓練や戦術輸送飛行訓練など、より踏み込んだ内容の訓練の実施が可能といえるのかもしれません。■

 ロシア政府はNATO加盟国との日本での共同訓練に抗議しました、ロシア外務省が明らかにしたところでは、6月28日、北海道においてスペインとドイツとの間での共同訓練の計画について、日本の危険なエスカレーション行為であるとして非難し日本大使館に抗議したことを明らかにし、日本に対して対抗措置を執ることを警告したとのこと。

 ロシア外務省は北海道での共同訓練に対しては抗議したものの、茨城県でのフランス空軍との共同訓練に対しては抗議していません、これは北海道は隣接しているが北関東地域であれば容認できるというロシアの分水嶺の表明なのでしょうか。若しくは太平洋艦隊や北方領土駐留部隊をウクライナ戦線に引き抜いている現状での危機感でしょうか。

 無責任な政策が北東アジアとアジア太平洋地域全体での危険なエスカレーションにつながる、とロシア政府は表明していますが、一方でロシアは北朝鮮に対し核実験による経済制裁下でのミサイル関連技術などの技術協力拡大や、中国海軍との爆撃機部隊や艦隊による津軽海峡航行など、示威行動は一方的に続けている点も留意すべきでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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