■臨時情報-ミサイル防衛
この二年間で北朝鮮はロシアへのウクライナ侵攻軍事物資援助を強化し、逆にその見返りとして何らかの技術支援や物資支援を受けていると思われてきました。
北朝鮮軍は先週と今週、日本海に向け複数の巡航ミサイル発射実験を実施した、韓国統合参謀本部が発表しました。日本海におけるミサイル防衛は自衛隊は弾道ミサイルに偏重しており巡航ミサイル防衛は今後何らかの準備を整える必要があるのかもしれません、それは巡航ミサイルが弾道ミサイルと比較して迎撃は容易であるものの、探知の難しさです。
プルファサル3-31型巡航ミサイル、発射されたのはプルファサル3-31型巡航ミサイルという北朝鮮が核弾頭搭載可能である戦略巡航ミサイルとして新しく開発したもので、射程から自衛隊基地や在日米軍基地を攻撃するものと考えられるもの。発射は24日と28日に行われています。そして韓国統合参謀本部によれば、更なる発射の兆候もあるとのこと。
早期警戒機による上空警戒の必要性が生じる。巡航ミサイルの迎撃は、巡航ミサイルが弾道ミサイルと比較して低速であり、ペトリオットミサイルや03式中距離地対空誘導弾は勿論、護衛艦に搭載するESSMや師団と旅団などに配備している11式短距離地対空誘導弾でも撃墜はそれほど難しい物ではありません、問題は低空を飛行するという点にあります。
日本海側のレーダーサイトは低空目標でも100km以遠で探知する事は可能でしょうが、亜音速で飛翔する巡航ミサイルは100kmの距離を数分で突破してしまうため、低空を警戒可能である早期警戒機が必要となります。もちろん、1976年のMiG-25函館亡命事件を契機に航空自衛隊はE-2C早期警戒機を導入、日本海での警戒監視を実施した実例がありました。
2013年の沖縄中国機領空侵犯事件でもE-2C早期警戒機を那覇に前方展開、後に早期警戒機を増強して新しい飛行隊を創設しました。自衛隊は既に浜松基地にE-767早期警戒管制機を導入していますが、何れも運用開始から25年前後を経ており、老朽化も進んでいます。もっともNATOやアメリカとサウジアラビアのE-3早期警戒管制機がより長いのですが。
E-767は4機のみであり、もちろん大型のボーイング767を利用した航空機である為に交代要員の待機区画が有り飛行時間は10時間を超え、KC-767空中給油輸送機の空中給油支援を受けるならば更に滞空時間を延伸させる事は可能です。しかしそれでも4機だけの早期警戒管制機により永続的な上空待機は難しいため、何らかの措置を取る必要がある。
E-2D早期警戒機という、自衛隊は更に小型の早期警戒機を配備し増強していますが、空母艦載機であるE-2Cの後継機であるE-2Dは機内が狭く、交代要員が搭乗できず休憩区画は勿論、実質トイレに移動する事さえ、朝の山手線や京都線新快速を隣の隣の車両に移動するような、困難さを伴うために現実的ではなく、五時間以上の滞空は現実ではありません。
E-7A早期警戒機、残念ながら地対空ミサイルや空対空ミサイルの長射程化により従来の後方から戦域全般を管制するという早期警戒管制機の安全は以前ほど盤石ではなく、実際今年に入りロシアのA-50早期警戒管制機がウクライナ空軍に撃墜されています。このため、ボーイング737を用いたE-7A早期警戒機がアメリカやNATO,イギリスで採用され始めた。
RQ-4グローバルホークを滞空させるという選択肢はありますが、無人機である故に36時間の滞空が可能ですが偵察機である為にレーダーセンサーの性能が限られます。すると、E-767の後継機を選定する際にE-7A早期警戒機とした際、機内容積が狭い為という事情を着けてでもE-767の4機を8機程度に増強するなど、何らかの措置が必要になるでしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
この二年間で北朝鮮はロシアへのウクライナ侵攻軍事物資援助を強化し、逆にその見返りとして何らかの技術支援や物資支援を受けていると思われてきました。
北朝鮮軍は先週と今週、日本海に向け複数の巡航ミサイル発射実験を実施した、韓国統合参謀本部が発表しました。日本海におけるミサイル防衛は自衛隊は弾道ミサイルに偏重しており巡航ミサイル防衛は今後何らかの準備を整える必要があるのかもしれません、それは巡航ミサイルが弾道ミサイルと比較して迎撃は容易であるものの、探知の難しさです。
プルファサル3-31型巡航ミサイル、発射されたのはプルファサル3-31型巡航ミサイルという北朝鮮が核弾頭搭載可能である戦略巡航ミサイルとして新しく開発したもので、射程から自衛隊基地や在日米軍基地を攻撃するものと考えられるもの。発射は24日と28日に行われています。そして韓国統合参謀本部によれば、更なる発射の兆候もあるとのこと。
早期警戒機による上空警戒の必要性が生じる。巡航ミサイルの迎撃は、巡航ミサイルが弾道ミサイルと比較して低速であり、ペトリオットミサイルや03式中距離地対空誘導弾は勿論、護衛艦に搭載するESSMや師団と旅団などに配備している11式短距離地対空誘導弾でも撃墜はそれほど難しい物ではありません、問題は低空を飛行するという点にあります。
日本海側のレーダーサイトは低空目標でも100km以遠で探知する事は可能でしょうが、亜音速で飛翔する巡航ミサイルは100kmの距離を数分で突破してしまうため、低空を警戒可能である早期警戒機が必要となります。もちろん、1976年のMiG-25函館亡命事件を契機に航空自衛隊はE-2C早期警戒機を導入、日本海での警戒監視を実施した実例がありました。
2013年の沖縄中国機領空侵犯事件でもE-2C早期警戒機を那覇に前方展開、後に早期警戒機を増強して新しい飛行隊を創設しました。自衛隊は既に浜松基地にE-767早期警戒管制機を導入していますが、何れも運用開始から25年前後を経ており、老朽化も進んでいます。もっともNATOやアメリカとサウジアラビアのE-3早期警戒管制機がより長いのですが。
E-767は4機のみであり、もちろん大型のボーイング767を利用した航空機である為に交代要員の待機区画が有り飛行時間は10時間を超え、KC-767空中給油輸送機の空中給油支援を受けるならば更に滞空時間を延伸させる事は可能です。しかしそれでも4機だけの早期警戒管制機により永続的な上空待機は難しいため、何らかの措置を取る必要がある。
E-2D早期警戒機という、自衛隊は更に小型の早期警戒機を配備し増強していますが、空母艦載機であるE-2Cの後継機であるE-2Dは機内が狭く、交代要員が搭乗できず休憩区画は勿論、実質トイレに移動する事さえ、朝の山手線や京都線新快速を隣の隣の車両に移動するような、困難さを伴うために現実的ではなく、五時間以上の滞空は現実ではありません。
E-7A早期警戒機、残念ながら地対空ミサイルや空対空ミサイルの長射程化により従来の後方から戦域全般を管制するという早期警戒管制機の安全は以前ほど盤石ではなく、実際今年に入りロシアのA-50早期警戒管制機がウクライナ空軍に撃墜されています。このため、ボーイング737を用いたE-7A早期警戒機がアメリカやNATO,イギリスで採用され始めた。
RQ-4グローバルホークを滞空させるという選択肢はありますが、無人機である故に36時間の滞空が可能ですが偵察機である為にレーダーセンサーの性能が限られます。すると、E-767の後継機を選定する際にE-7A早期警戒機とした際、機内容積が狭い為という事情を着けてでもE-767の4機を8機程度に増強するなど、何らかの措置が必要になるでしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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