■防衛フォーラム
今週はアメリカ軍関連の最新のわだいです。
アメリカ国防省ミサイル防衛局はグアムでの弾道ミサイル迎撃実験を実施しました。ミサイル防衛局が12月9日に発表したところによれば、グアムにおいてミサイル母上に関する実弾射撃実験が行われたのは今回が初となります。今回の射撃はAN/TPY-6レーダーシステムと新しく配備した地上配備型垂直発射オステムを用いたとしています。
イージスグアムシステム、と呼ばれるこの一連のシステムはスタンダードSM-3blockⅡA迎撃ミサイルを発射、中距離弾道ミサイルの飛行特性を有する目標を捕捉し、グアムのアンダーセン空軍基地沖において撃墜に成功したとのことです。AN/TPY-6レーダーシステムはアラスカのクリア空軍基地に置かれている長距離レーダーの延長線上の装備です。
グアムのアメリカ軍施設は日太平洋上の戦略拠点であり、アメリカと同志国が共有する“自由で開かれたインド太平洋”という秩序の維持において要諦と位置付けていて、一方で中国や北朝鮮とロシアの各種弾道弾が次々とグアムを射程に置いていることから、このグアム島を有事の際にかに維持するか、維持できないかが重大な課題となっていました。
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アメリカ国防総省はF-35戦闘機調達計画を一部修正します。もともと今年度の国防権限法ではアメリカ軍は2025年にF-35戦闘機68機を調達する計画でしたが、F-35戦闘機の幾つかの部分での問題が解決されていないとして、先ずメーカーであるロッキードマーティン社が改善計画を発表するまで一部の機体の受け取りを拒否するとしています。
68機のF-35戦闘一機の内20機を受取保留するとのことでした。アメリカ軍が導入する計画では、空軍向けF-35A戦闘機が42機、海兵隊のF-35B戦闘機は13機、そして海軍のF-35C戦闘機が13機を要求していました。現在、F-35戦闘機は2023年7月にテクノロジーリフレッシュスリーバージョンのアップデートに問題が発生しそのまま。
テキサス州フォートワースのロッキード工場にはTR-3アップデート問題発生以降、製造されたF-35戦闘機が出荷できないまま大量のF-35戦闘機が並んだままとなっていました、ただ、現時点ではTR-3ソフトウェア暫定仕様が開発、飛行運用は可能となっています、ただ、アメリカ政府は未完成機として一機当たり500万ドルの支出を拒否しています。
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アメリカ宇宙軍の宇宙観測衛星サイレントバーカー運用計画について、宇宙軍のスティーブンホワイティング大将の発言として、2023年9月に宇宙へ打ち上げられたサイレントバーカー衛星の運用を2025年にも開始するとしています。ただ、アメリカ宇宙軍がどれだけのサイレントバーカー衛星をどれだけ打ち上げたかは公表していません。
サイレントバーカー衛星は、ただし、少なくとも2機を打ち上げたとしています。サイレントバーカー衛星とは、軌道上22000マイルの静止衛星軌道を警戒するもので、低軌道衛星のような地上からの警戒監視手段の届かない高高度目標に対する情報収集を行う事が任務となっていて、バスケットボール大のものを識別するのうりょくをもつ。
静止衛星の軌道情報についてはこれまで、アメリカはオーストラリアとイギリスに配備されているDARC先進深宇宙監視レーダーシステム3基により宇宙の監視を行っていますが、地球上からの監視には限界があり、サイレントバーカー衛星が配備される事となりました。新しい戦場となっている宇宙領域では中国とロシアの進出が顕著である。
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アメリカ国防総省はV-22オスプレイの飛行一時停止を発表しました。この背景には金属部品の劣化が原因となり、墜落事故の可能性になるとのこと。この発表は先ず、全軍のオスプレイ計画を統括する海軍航空システム司令部カールチェビ中将が、十分な注意を払って運用を一時的に停止したといい、マーシャハート報道官も事実であるとした。
飛行停止は少なくとも一週間としていて、これは過去五年間のV-22の事故を精査した結果機体の一部の金属部品が予想よりも早く劣化摩耗している事が判明していて、これは多くの事故に直接影響しているとしました。この事故に対し一部の連邦議会議員は飛行の長期停止をオースティン国防長官に要求したも伝えられています。
V-22最近の事故では今年11月20日にニューメキシコ州キャノン空軍基地で発生した墜落事故で、事故原因を調査した結果、2023年11月の沖縄県での墜落事故と同様の原因が確認されたとしています。ただ、国防総省によればニューメキシコ州と沖縄県での事故の原因である摩耗した金属部品は同一カ所のものではないとも説明しました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
今週はアメリカ軍関連の最新のわだいです。
アメリカ国防省ミサイル防衛局はグアムでの弾道ミサイル迎撃実験を実施しました。ミサイル防衛局が12月9日に発表したところによれば、グアムにおいてミサイル母上に関する実弾射撃実験が行われたのは今回が初となります。今回の射撃はAN/TPY-6レーダーシステムと新しく配備した地上配備型垂直発射オステムを用いたとしています。
イージスグアムシステム、と呼ばれるこの一連のシステムはスタンダードSM-3blockⅡA迎撃ミサイルを発射、中距離弾道ミサイルの飛行特性を有する目標を捕捉し、グアムのアンダーセン空軍基地沖において撃墜に成功したとのことです。AN/TPY-6レーダーシステムはアラスカのクリア空軍基地に置かれている長距離レーダーの延長線上の装備です。
グアムのアメリカ軍施設は日太平洋上の戦略拠点であり、アメリカと同志国が共有する“自由で開かれたインド太平洋”という秩序の維持において要諦と位置付けていて、一方で中国や北朝鮮とロシアの各種弾道弾が次々とグアムを射程に置いていることから、このグアム島を有事の際にかに維持するか、維持できないかが重大な課題となっていました。
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アメリカ国防総省はF-35戦闘機調達計画を一部修正します。もともと今年度の国防権限法ではアメリカ軍は2025年にF-35戦闘機68機を調達する計画でしたが、F-35戦闘機の幾つかの部分での問題が解決されていないとして、先ずメーカーであるロッキードマーティン社が改善計画を発表するまで一部の機体の受け取りを拒否するとしています。
68機のF-35戦闘一機の内20機を受取保留するとのことでした。アメリカ軍が導入する計画では、空軍向けF-35A戦闘機が42機、海兵隊のF-35B戦闘機は13機、そして海軍のF-35C戦闘機が13機を要求していました。現在、F-35戦闘機は2023年7月にテクノロジーリフレッシュスリーバージョンのアップデートに問題が発生しそのまま。
テキサス州フォートワースのロッキード工場にはTR-3アップデート問題発生以降、製造されたF-35戦闘機が出荷できないまま大量のF-35戦闘機が並んだままとなっていました、ただ、現時点ではTR-3ソフトウェア暫定仕様が開発、飛行運用は可能となっています、ただ、アメリカ政府は未完成機として一機当たり500万ドルの支出を拒否しています。
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アメリカ宇宙軍の宇宙観測衛星サイレントバーカー運用計画について、宇宙軍のスティーブンホワイティング大将の発言として、2023年9月に宇宙へ打ち上げられたサイレントバーカー衛星の運用を2025年にも開始するとしています。ただ、アメリカ宇宙軍がどれだけのサイレントバーカー衛星をどれだけ打ち上げたかは公表していません。
サイレントバーカー衛星は、ただし、少なくとも2機を打ち上げたとしています。サイレントバーカー衛星とは、軌道上22000マイルの静止衛星軌道を警戒するもので、低軌道衛星のような地上からの警戒監視手段の届かない高高度目標に対する情報収集を行う事が任務となっていて、バスケットボール大のものを識別するのうりょくをもつ。
静止衛星の軌道情報についてはこれまで、アメリカはオーストラリアとイギリスに配備されているDARC先進深宇宙監視レーダーシステム3基により宇宙の監視を行っていますが、地球上からの監視には限界があり、サイレントバーカー衛星が配備される事となりました。新しい戦場となっている宇宙領域では中国とロシアの進出が顕著である。
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アメリカ国防総省はV-22オスプレイの飛行一時停止を発表しました。この背景には金属部品の劣化が原因となり、墜落事故の可能性になるとのこと。この発表は先ず、全軍のオスプレイ計画を統括する海軍航空システム司令部カールチェビ中将が、十分な注意を払って運用を一時的に停止したといい、マーシャハート報道官も事実であるとした。
飛行停止は少なくとも一週間としていて、これは過去五年間のV-22の事故を精査した結果機体の一部の金属部品が予想よりも早く劣化摩耗している事が判明していて、これは多くの事故に直接影響しているとしました。この事故に対し一部の連邦議会議員は飛行の長期停止をオースティン国防長官に要求したも伝えられています。
V-22最近の事故では今年11月20日にニューメキシコ州キャノン空軍基地で発生した墜落事故で、事故原因を調査した結果、2023年11月の沖縄県での墜落事故と同様の原因が確認されたとしています。ただ、国防総省によればニューメキシコ州と沖縄県での事故の原因である摩耗した金属部品は同一カ所のものではないとも説明しました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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