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【G7X撮影速報】舞鶴基地新護衛艦やはぎ&あがの(3)はやぶさ型ミサイル艇はやぶさ(2022-09-07)

2024-11-10 20:23:42 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■はやぶさ
 舞鶴軍港めぐり遊覧船は暑かったのですがこの季節になるとあの暑さが非現実的に思えてくるのは、さてさて。

 せんだい、あがの。最新鋭護衛艦が並ぶのですが、こちらは舞鶴基地の北吸岸壁に並んでいるところでして、舞鶴軍港めぐり遊覧船は、もう少しJMUジャパンマリンユナイテッドの造船所、いや造船はやっていないので整備施設か、その目の前を進む。

 せとぎり。乗員定数は220名で、もがみ型護衛艦が90名で運用できることを考えると昭和後期と令和初期ではここまで違うのか、と痛感させられる。計画中の1900t型哨戒艦は30名で運用できるというからさらに驚く。哨戒艦は機関砲しか積まないけど。

 ひうち。多用途支援艦ひうち型1番艦で訓練支援や輸送支援等を担う。乗員は40名、個人的に自衛隊の哨戒艦は本型を原型とすべきでは、とおもうのですが。前甲板を伸ばし76mm艦砲と機銃を搭載したうえで後部甲板からスキャンイーグルを飛ばして。

 はやぶさ。はやぶさ型ミサイル艇1番艇、舞鶴地方隊舞鶴警備隊第2ミサイル艇隊の所属です。僚艦はミサイル艇うみたか。ミサイル艇は対戦車ミサイルを搭載した哨戒ヘリコプターに対して対空装備の脆弱性から一方的に狩られるとされています、が。

 警備隊ではなく沿岸砲兵のような運用をすべきではなかったか、と。そう、沿岸砲兵というと北欧諸国などが編成している防備部隊ですが、世界でもっとも初期にミサイル艇を運用している部隊です、沿岸砲兵ではミサイル艇の対空戦闘能力は問題にならない。

 沿岸砲兵では、沿岸部に配置した地対空ミサイルやカノン砲と地対艦ミサイルと一体運用するため、基本的にミサイル艇は友軍地対空ミサイルの覆域内で運用、敵の哨戒ヘリコプターが接近した場合は逆に地対空ミサイルで一方的に狩る運用を行うのですね。

 1号型ミサイル艇、はやぶさ型ミサイル艇の前型でさらに小型のミサイル艇の時代にはMLS機動後方支援部隊がトラック4両と指揮官車で沿岸部に展開して運用していたといいますが、陸上自衛隊のミサイル部隊と、こんな感じで連携できていれば、と。

 ミサイル艇、自衛隊では後継装備を建造せず警戒監視任務は今後新造する哨戒艦に移管し、消えゆく運命といいますが、この種のミサイル艇を沿岸砲兵装備として陸上自衛隊に移管しては、と考える。何しろ小型なので長期航海は出来ない装備だけれども。

 護衛艦のように長期航海しない、という事は言い換えれば日帰り、あまり長期間海に出ていない運用ということになります。すると、一か月単位で長期航海に駆り出される護衛艦乗員よりも、最近の方は出来るだけ帰宅したい、という方も多いのではないか。

 地対艦ミサイル部隊や高射特科部隊と連携して運用した場合、平時の警戒監視では地対艦ミサイル部隊は抑止力に限界がある、戦闘機のスクランブルのように領海侵犯を試みる相手に示威行動できない、ミサイルを発射して威嚇射撃すると撃沈、開戦、となる。

 沿岸防備に、ミサイル艇と特科部隊に高射特科部隊を併用する事は、その地域に有力な防備部隊が展開している事を誇示する事となりますし、あとは沿岸監視隊や方面無人偵察機隊と共同することで、ミサイル艇が苦手な広範囲の索敵も可能となるのですから。

 師団や旅団は機動運用に徹する事として、逆に方面隊単位で、沿岸特科部隊というようなものを、機動ではなくその地域を要塞のように守り続ける部隊運用、というものを考えると、ミサイル艇というのは区分廃止するにしては惜しい装備に、思えてきます。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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