9月15日(土) 晴れ 曇り 午後からは まだら天気となる
早朝からトビが透き通った声でピーヒョロロと繰り返している。後ろのヒョロロをフラッターのようにヒョロロ~と巻き舌風に伸ばすのが癖のようだ。彼の旋回に合わせ、俺もキョウツケをしながら右回り左回りに廻る。しかし、この青空も東から吹き寄せる女心に押され、直ぐに灰色にかき消された。庭を一廻りして玄関脇に戻ると、柱にさっきまでトビを歌わしていた青空がある。俺にはあの青空とルリタテハのブルーの紋様が同じ色に見えた。夏の初めに姿を見た同じルリタテハだが、形が小さいのと胴体周りが毛に覆われているようだ。近くで見ると鳥の羽のようにも見えるチョウの不思議さだろうか。
敬老の日だからノンビリしているわけではないが、昼飯前にイチジクのある庭の外れを一巡りしてみた。ここには大きくなりすぎたグミの木や野生種のブルーベリーがある。ブルーベリーは此処に移り住んだときに‘信州だから’と別分からずに園芸店で購入したものだ。後に地元の果樹栽培者が接ぎ木すれば良いと云ってくれたが、ミレニアムと引っ越し記念としてそのまま置いた。
始めの頃は全く実が着かなかったが、最近は小さな実を沢山着ける。しかし、夏が過ぎた頃に熟し初め甘さよりも酸っぱさが強いので鳥も食わない。昨年頃から鹿が我が物顔で我が家を訪れるようになって、彼らはこのブルーベリーを枝ごと喰うのがいる。後ろには2種類、のグミの木があるが大きくなりすぎて困る。タテハチョウの仲間はグミの葉が好みなのか枯れ葉と見るときは殆どが蝶と見間違う。
グミから少し離れた所ではアスパラが実を秋色に染め上げて沢山付けている。赤い実は来年は辺りに沢山の新しい生命を作り出してくれるが、食用となるまで育つことはあまりない。
グミの木に 覆われて僅かな陽射ししか受けないで育った萩、種類は判らないが近くにあるのはピンクの花を着ける。また、離れたところの萩は白い花が咲いている。図鑑で調べると仙台萩には青色の花が咲くそうだが、この萩は青と赤が混ざった色をしている。花にもいろいろ事情があるのだろう。
未だまだ小さな株 やがてはグミをも覆い隠すほどになるだろう