ここ1週間ほどかけてやっと四元数についてのエッセイを書き上げた。
このエッセイでは強引に計算によって積の非交換性を導いた。もっともこの強引な方法だと積が交換する解も出てくるので、積の非可換性を導いたHamiltonの推論がどうしても必要になる。
このHamiltonの推論はなかなかおもしろいもので、これについてもエッセイをまとめたいが,翻訳の仕事をしばらくやっていないのでそちらをかたづけてからでないととりかかれない。残念である。
四元数について知られた結果を述べてあるホームページは多かったが、その導入を一歩突っ込んで書いたものは以前にインターンネットを調べたところではなかった。
それで今回のエッセイを書こうと思った。だが、Hamiltonの推論についてのエッセイを書いてやっと私の目的が果たせるのでいまはまだ目的の半ばである。
こういう調子でいくと超幾何関数のエッセイはいつになるのだろうか。はじめの出だしだけ書いて一休みである。
そういえば、ごく最近「超幾何関数」の日本語の本が数冊出版されている。その中のひとつが数理科学の別冊として出されている。古い本でいえば、犬井鉄郎の「特殊関数」のはしがきに特殊関数の統一理論ができていると書いてある。
私自身はソーヤーの「数学へのプレリュード」(みすず書房)で超幾何関数が科学技術で出てくる関数の95%くらいになるということを知ったのが、超幾何関数についてのエッセイを書きたいと思った動機である。
また、量子力学の解ける1次元の場合の解は大抵が超幾何関数で与えられるとか、動機付けにはこと欠かない。
(2014.9.10付記) 9月19日に私の著作『四元数の発見』(海鳴社)が発行の予定である。定価は2000円であるが、消費税160円は別にかかる。
この書は四元数についての初歩的な内容であり、これはHamiltonの四元数の発見のいきさつとか、四元数と空間回転についての書である。他のことはあまり書かれていない。
しかし、球面線形補間のことは徹底的に書いてある。球面線形補間についてこれほど詳しく書かれた文献はまだ世界に存在しないであろう。