物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

素粒子の宴

2009-01-05 11:42:01 | 日記・エッセイ・コラム

私の仕事はじめは今日1月5日である。長かった年末年始のお休みも終わり今日から仕事を再開する。1月2日に兄の家に行き、親戚とひとときを楽しんだ。

年末には今まで何年かたまっていた古い年賀状を裁断機にかけるように仕分けをした。それでもかなりの古い年賀状が残っているが、これは私の先生等からの私信を含んだものであり、保存しておきたいものである。

南部陽一郎さんとPolyzerの30年ほど昔の本「素粒子の宴」の新装版を読んだ。これは以前に購入したのだが、友人の家に置き忘れたので、それは友人に寄贈したので自分ではもっていなかったものである。

この本は二人の対話と編集者の南部さんへのインタビューから成り立っているが、南部さんがRegge pole モデルにはそれほど期待をかけていなかったことを知って意外な気がした。

南部さんの思考法は同じような法則が成り立つときにはそれに共通な実体があるだろうというものだそうで、これは実は坂田昌一氏の得意とした思考法でもある。式の計算等もそれ南部さんは上手なのではあろうが、彼の特色はそこにはなくむしろ「形の論理から物の論理へ」といった坂田流の思考が特色らしい。

ただ、この書は1979年に発行されたもので、さすがの南部さんもその当時は小林、益川のCPの破れの論文はあまりご存知なかったようである。この当時の彼の日本の物理学会の評価があまり高くなかったような雰囲気が感じられる。