「楽しい人」というのは冗談をいつも言って愉快なとか楽しいという意味ではない。なんでも仕事をするのにも一緒にすると気楽に仕事ができたりするそういう人のことである。
同じ仕事をするのではいつも好奇心をもって苦労も苦労と思わず楽々とこなしているという風に思える人がいる。その人はその人なりに苦労はしているのだろうが、いつも前向きでニコニコしており、人には言わずに自分が率先して働く、そういう人である。
妻の友人にそんな人がいる。妻とその友人がいるとなんだかその話を傍で聞いているだけでそのやっていることが面白そうだと思える。妻がもともとそういう性格なので同じような人と友達になるといこともあるらしい。
子どもが小学生の頃だったか算数の宿題があったとき、それを絵に描いて妻は子どもと考えていた。私などはそういうことができない方だが、楽しくやっているのを見るのは楽しい。問題を解くのには困っているかもしれないが、それへの取り組みが積極的というか自分の得意な領域にもってきてそこで考えるという風であった。
そういえば、私の先生のYさんなども研究を手伝ってくれて、グラフを描いてくれたりもした。もちろん計算で困ったときには相談に乗ってくれ、計算法を考えてくれたりした。私の博士論文の研究の作成のときにもそうであったから、頭が下がる。だから、一緒に仕事をしていてもその重荷が大いに削減されたと思う。そういう人にはしかしそうたびたびはお目にかかれない。