工学部の出身でも学科によっては立体角とかステラディアンとかを知らないでもすむ学科があるとようやく知った。多分、そういう人が学んだ学科は、数学的な学科目が多い学科なのだろう。
昨日発行した「数学・物理通信」11巻6号に立体角のことを書いておいたら、いずれも同じ大学の工学部の出身の方から二人もステラディアンのことを知らなかったとメールをもらった。
別に知る必要がないのなら、それはそれでいい。ただ、それを知っていないと、いろいろなことの理解がうまくいかない学科の学生もいるということだ。
それだけのことではあるが、いろいろな人がいるということを知っておくことはいい。知識があるということは別に賢いということではない。
その立体角のエッセイの冒頭にも書いたが、ある数学者が立体角を知らなかったのだが、それは単に現代数学と技術とがきれいに分離してしまったいい証拠だと思う。
(2022.5.2 注)ここで同じ大学の工学部の出身でと書いたが、実は同じ大学の出身ではなかった。一人は京都大学の出身であり、もう一人は東京大学の出身者であった。本来、このことを早くにお断りして、ブログを修正するべきであったろうが、わざとここにまちがいを残しておく。
私自身はこの方たちのような立派な大学の出身者ではないことも付言しておく。また、このお二人とも応用数学かもしれないが、数学と関係の強い学科の出身であったことはまちがいがない。