私は横着者で外国語が好きな割に辞書を引くのが好きではない。これでは外国語好きだと言えるかどうかとても問題だった。
しかし、最近知らない言葉にドイツ語においてもあまりに頻繁に出会うので、少し辞書を引いた方がいいのではと思うようになった。ドイツ語を学び出して60年以上なのに、知らない言葉が多すぎることに少しだけ危機感を抱いたからである(注)。
それでも生来辞書を引くのが好きでないのはどうもなおらない 。知り合いの女性に英語の好きな方がいて、辞書引くのが面倒ではないですかと野暮な質問をしたことがあったが、辞書を引くのが面倒だとはおっしゃらなかったから、本当に英語が好きなら、辞書を引く手間などなんてこともないのかもしれない。
いや、困った困った。
(注)私はセミナーでドイツ語の本で読んだことがあるのは、『量子電気力学』
”Quantenelektrodynamik” (Springer-Verlag)と題する本でそれもドイツ人ではない、スウェーデン人の書いたドイツ語の本であった。
だからドイツ人やオーストリア人が書いたら、冠修飾句でいっぱいであるだろうところがそういうところのあまりない端正な(?)なドイツ語であったと思う。
ドイツ語の本は大学のドイツ語のテクスト以外ではこれきりしか読んだことがない。