auberge, devoirs, impermeableはいずれもフランス語である。順にオベルジュ、ドゥヴォワール、アンペㇽメアーブルと発音する。カナで発音を書くとちょっと変な感じなのはお許しいただきたい。またアクサンが落ちているのもお許しをいただきたい。
devoirsは別だが、auberge, impermeableはフランスやスイスのフランス語圏で覚えたフランス語である。
aubergeはちょっと古い日本語での「はたご」とか「旅館」というイメージなのだろう。スイスのジュネーヴ郊外でその日の宿を探していて、あるホテルで空いている部屋はないかと尋ねたときに、うちは空いた部屋はないが、連携したホテルにauberge~何とかがあると教えてくれたのである。これはフランスに入ったところにあった。
このやりとりは、もちろん私のカタコトのフランス語である。そして、このaubergeを探し当てて、そこで一晩を過ごしたのだが、そのaubergeの前の広場で夕方にペタンクをやっていたのが、印象的であった。
つぎは、 impermeableはそれから半年ほど経ってから、2月末だったかパリのオペラ座の近くの、あるブティックの前で妻が店頭にあったコートを見つけて、あれを買いたいと言い出した。
しかたなくお店に入って、あのコートを見せてくれと、これもたどたどしいフランス語で言ったら、あれはコートではない。C'est un impermeableだと言われた。聞いたことがある語だったが、わからなくて、へどもどしているとrain coatと言い直してくれた。だから impermeableという語はいまでも覚えている。
結局そのコートを購入したのだが、日本に帰ったら、妻はまったくそのコ-トに関心がなくなって、妹にすぐそのコートをやってしまった。その後、妹がそのコートを着ているところを見たことがないから、タンスの肥しになったことだろうか。
devoirsという言葉はごく最近のことである。ラジオのフランス語講座のテクストにクイズが出ている。この中に挿絵があり、それを見てクイズの答を探り当てて書くのだが、宿題というフランス語を思い出せなかった。妻にスマホで宿題のフランス語を検索してもらったら、devoirsという語であった。
この語も知らなかった言葉ではなく、すでに知っていた語ではあったが、すぐには思い出せない語の一つだった。だが、もう忘れないであろう。
ちなみに、そのクイズの答えはfaire ses devoirs(彼の宿題をする)であった。