物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

藤本陽一さんが亡くなっていた

2022-09-30 17:00:06 | 物理学
藤本陽一さんが亡くなっていた。今年の7月に亡くなっていたらしい。

早稲田大学で物理の教授をされていた方である。私の20歳代の終わりごろだが、京都大学基礎物理学研究所の北白川宿舎でお目にかかったことがある。

なんだか恐ろしい先生という感じであったが、それは誤解によるものであり、あとで申し訳なかったとか謝ってもらったような気もする。

もともと彼は改築された、北白川宿舎が官僚的に運営されるのではないかと思って、若者を見つけたら、議論をしたかったらしい。そしてその議論に食堂に来いと若い研究者に言ったらしいのだが、それを聞いたのは私ではなかった。

ところが、若い研究者を見かけたので、私をその人だと勘違いしてなぜ素直に議論に来ないのだと詰問したのであった。誤解がとけて、後で謝ってはくれたが、一時はおっかない人に出会ったものだと思った。

藤本陽一さんはアイディアのいい人だと聞き及んでいる。中年以降は宇宙線の研究に従事されたので、宇宙線の国際会議でお見かけしたことがあった。

このとき藤本さんの講演を聞いたのだが、講演のはじめは英語の短文をandとbutでつなぐひょっとしたら、私にでもああいう英語なら、話せるのではないかと思われるものであったが、講演の途中から流ちょうな、いい英語になり終わりの方ではもう立派な英語であった。

藤本さんは何年かイギリスに留学していたので英語を話せるはずだが、日本にいてはあまり英語を話す機会がないから、はじめはああいう英語だったのだろうと思う。そのうちに昔の英語を話す調子が出てきたのだろうと想像する。

それと講演の後の質疑応答をきちんとされていたことから、ちゃんと英語が聞けているのだとわかった。

しかし、変なことしか覚えていない。






みんなの量子論

2022-09-30 12:26:55 | 物理学
「みんなの量子論」はR2でサイエンス作家の竹内薫さんが話している連続講座である。

私も物理学者のはしくれだったから、とても興味を持って毎回聞いている。なかなか話がおもしろいのだが、だが彼の話をどれくらいの人がわかるのだろうか。

今日はホーキングの宇宙の始まりとかブラックホールの結末とかの話であった。

私は工学部に勤めていた関係で中年以降はあまり素粒子物理学とか宇宙論にはあまりかかわらなかったので、とても興味深い話である。

今日は13回目であり、15回までしかないので、あと2週で「みんなの量子論」は終わりである。

聞き逃したときには聞き逃しサービスを利用しているが、これは本として出版はしないのだろうか。






増刷の機会が与えられた

2022-09-30 11:17:51 | 数学
出版社から連絡が来て、私の著書『四元数の発見』を増刷したいという。

このところかなり売れてきたのであろうか。もっとも初刷は2000部であるから、もともと大した発行部数ではなかった。

増刷は500部くらいであろうか。1年に売れても70部くらいとか言われており、以前に出版社に問い合わせたとき、まだ500部くらいの残部があったから、7年くらいは増刷の機会はありませんとのことであった。

そのころ2200円の定価なのに、海賊版が出回っていたらしい。少なくともpdfで無料で手に入るとかいうサイトがいくつかあった。これでは何のために本を出版しているかわからないと出版社も著者の私も思ったものだ。

その後、出版社の努力によって、pdfで無料で手に入るとかいうサイトはなくなった。それでようやく売れ出したらしく、増刷したいという出版社の申し出となった。

私の著書は四元数の大衆化に寄与するところ大であったと思うが、さてどうだろうか。少なくとも球面線形補間についての筋の通った説明をした日本語の初めての書籍だったと思う。もっともその後の私自身の知識とかSさんの知恵でこの部分にも補足したほうがいいことはわかってきている。