いや、いま返事のメールを書いたところである。
土曜日に数学・物理通信の12巻5号の編集をとりあえず終えて査読をお願いしたら、球面線形補間の別の導出法をその査読者から教えてもらった。
今まで考えたこともなかった方法であり、解析幾何学的な方法といえるかもしれないが、簡単な方法である。
いや、目から鱗が落ちた。この方法だとGram-Schmidtの方法とかいう必要もないし、その他の方法もいらない。
小著『四元数の発見』に5つの方法で球面線形補間の導出を書いたのだが、それ以外にも簡単な方法があった。まさに人がちがうと発想法がちがうというが、そのことを実感した。感謝、感謝である。
(2023.8.5付記)この「球面線形補間の導出法」の7番目の簡便な導出は札幌在住のSさんの考案である。この導出と四元数の日本での紹介の先駆者である、Kさんの6番目の導出法は『四元数の発見』にはまだ述べられていない。
Kさんの導出法はKさんにもきちんと認識されていなかったと思われるのだが、これもきちんとつじつまが合うように分かったのは昨年の秋だったと思う。これは「数学・物理通信」の既刊号にはきちんと説明をしておいたのでインターネットで探して読んでみてほしい。
私はKさんが彼の本の改訂した版をもっていないので、Kさんがご自分の説明を補足して修正しているとしても知らない。少なくとも前の古い版は説明が十分ではなかったと思っている。
これは非難みたいだがそういうつもりではない。Kさんは日本における四元数の紹介の先駆者としての役割を十分に果たしたと思う。