地球は今から50年万年前に巨大な隕石が激突して地軸が23.5度傾いてしまったという。そのことで、地球には四季のうつろいや寒暖の差が生まれ、豊かな生命が息づく星となった…。それは「奇跡の星だ!」と映画は解説する。その奇跡の星が…。
2月8日(水)、ちえりあホール(西区宮の沢1条1丁目)で行われた「地球に優しいまちづくりフォーラム」に参加した。
目的は映画「アース」を観賞するためだったが、映画の上映の前に西区民の環境に関わる活動などの紹介があった。
その一つに円山動物園の方からレクチャーを受けたのだが、彼によると、北極海の氷が1年間に北海道の面積に匹敵するほどの割合で融けているという。そのため、現在約22,000頭が生息しているというホッキョクグマの生存が危機に瀕しているというお話があった。
映画はイギリスBBC放送が5年の歳月をかけて撮影し2007年に完成したドキュメンタリー映画である。(色字のところをクリックすると予告編の動画が見られます)
全編が地球上に息づく豊かな動物たちの生態を追ったものであるが、それは極上の映像美といってもよいほど素晴らしい命の賛歌がつづられている。しかし、映画の縦糸として北極海の氷の面積が温暖化によって減少し、そのことがホッキョクグマの生命を危機に陥れていることを訴えている。
※ 巣穴から顔を出したホッキョクグマの子どもは愛らしい。しかし、彼にはこの後過酷な運命が待っている…。
映画は1時間30分強にわたり、地球上の数々の生命の営みを、圧倒的な迫力と美しい映像で綴っている。画面に登場した生命たちは…。ホッキョクグマ、カリブー、オオカミ、オシヒドリのヒナたち、アムール豹、パプアニューギニアの多様な鳥たち、アフリカゾウの家族、ザトウクジラの親子、等々…。
その映像は私たちからみると、その迫力や美しい映像に感嘆するところがあるが、動物たちからすると彼らは生きるため、子孫を残すために、必死な日々を過ごしていることを改めて認識させてくれる。
数々の魅力的な映像の中で、私が驚いたのはあの映画ジョーズで有名になったホオジロザメである。体長5~6mもの巨体の全身を完全に海面上に出すようなジャンプを見せたシーンである。驚くべき身体能力である。
※ 写真は鮮明ではないが、ホオジロザメがジャンプするど迫力のシーンです。
映画は最後、空腹で身体の弱ったホッキョクグマがセイウチの子どもを狙うのだが、親たちの防御にあって狩りに失敗してしまう。その結果、衰弱して氷の上で死を迎えるというシーンで終わる。
このシーンに制作者が訴えたかったことが凝縮されていたのではないかと思った…。
奇跡の星は今その姿を変えつつあるようだ…。
※ 用いた写真が鮮明でないのは、HPなどから引用するのですが、いずれ極小の映像のため伸ばすと不鮮明になってしまいます。