百松橋 → 一の沢ダム
深い切り込みのV字型の渓谷を横目にしながらのスノートレッキングが続いた…。その時思いがけないものに遭遇した。
「百松橋」を後にし、豊平川を眼下に見ながら国道230号線と崖との間の林間を進んだ。すると間もなく国道の二車線化工事のために崖を削り拡幅工事をしているところに出会いました。車で定山渓に向かう人たちは必ず目にする工事現場です。
そこから豊平川と国道は離れたが、私はもちろん川に沿って歩きます。
※ 道路の拡幅のため崖を掘削し、その崖が崩れないように固めるという難工事(?)です。
すると何やら豊平川に面して鉄柵が見えてきました。近寄ってみると、頑丈な扉に「立ち入り禁止」と書かれてありました。その鉄柵の奥を見ると、なにやら豊平川の川面に向かって階段が下の方へ伸びているようなのです。階段を上り下りした形跡も見えます。
私の好奇心が疼いた。しかし、鉄枠の中には容易に入れないように囲ってありました。階段を下りてみたい欲求にかられましたが、あきらめました。
※ このような頑丈の鉄柵が設けられ、注意書きが目を引きました。
※ 鉄柵の両サイドは写真のように尖った鉄棒が睨みを利かせていました。
※ 鉄柵の向こうには真下に向かって階段が伸びています。向こう先は見えません。
下りるのをあきらめた私は再び崖の上のスノーシュートレッキングを続けました。
崖の上は林間になっていたのですが、昨年の豊平川下流で見られたような背の低い灌木ではなく、ある程度木が成長した林のためそれほど歩きにくいということなく、快調にトレッキングは距離を稼ぎました。
豊平川の渓谷はますます深くなっていく様相です。傾斜がきつ過ぎて雪が載っかっていないような崖も見えます。
※ 対岸の崖の一部には急斜面のため(?)雪が載っていません。
延々と同じ光景が続き「かなり歩いたかなぁ」と思われたころ、再び横に国道が見え車で定山渓に入る際に最初に潜る「錦隧道」が見えました。その横には昔の旧道跡があり、私はそこを通り抜けました。
※ 錆びた道路標識がいかにも旧道跡だと示してくれています。
※ このあたりでも豊平川は深い峡谷を造っていました。
この時点でかなり定山渓に近づいたことを確信できましたが、豊平川の様子は依然として深い渓谷を形作っています。崖の上ギリギリに立つと、足がすくむ思いがします。
そうしているうちに豊平川が正面に見えるポイントに来ました。
はるか向こうに白い壁のようなものが見えました。どうやらダムから水が滑り降りている様子です。「一の沢ダム」が遠くに見えたのです。
※ 写真正面の上部に見える白い幕のようなものは「一の沢ダム」から水が滑り落ちる様子です。
一の沢ダムが見えてからスノーシュートレッキングはかなりの困難を伴い始めました。というのも、定山渓が近くなり人家も見え始め、崖の上ギリギリまで家屋が建っていたり、会社の敷地を示す囲いがあったりと複雑をきわめます。川に近づいたり、遠ざかったりしながら一の沢ダムを目ざしました。
会社の敷地の囲いを乗り越えるような形で一の沢ダムのところに辿り着きました。
一の沢ダムは、これまでの藻岩ダムや砥山ダムのようなものではなく、一種の堰のような形状でした。堰から溢れた水がダム(堰)全体から流れ出ていました。
※ ダムの近くから見ると、このように水が泡を立てて落ちていました。
※ この後、定山渓の市街地に入り豊平川もその河畔も複雑を極めます。その様子は次回に。
《トレッキング実施日 ‘12/02/25》